一般書営業部の宇田川です。
一般書(児童書以外すべての本)営業部の皆様の業務を、円滑に進められるようにサポートのお仕事をさせていただいています。
普段からこの連載を楽しみにしており、事あるごとに担当森さんへ「いやーほんと他人の本棚を見るのってたのしいですね!」と、あくまで一読者としての立場から、あくまでも他人事として心の愛読者カードを送っていたのですが。
青天の霹靂とはまさにこのこと。
確かに折に触れわたしの嗜好をお話していたのは事実で、また皆さんとそんなお話が出来るのが嬉しくもあったのです。
そのタイミングで「漫画やアニメや銀英伝への愛を語っていただいていいんですよ!(小声)」と悪魔のささやきを作業中のわたしへ投げ掛けてきた森さん……。
こんな時こそ、この言葉を言わねばなりませぬ。
「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」
哲学者ニーチェの言葉がこれほどまでにクリティカルに自らの身にふりかかってくるとは!
同じ部署の畦地さんに続き、深淵(他人の本棚)を覗きこむのを愉しみにしていたわたしも、僭越ながら本棚をさらけ出すことにいたします。
そんな訳でまず、一番大きい本棚です。
上から二段目が既に少したわんでいますね。
某青と黄の北欧家具店で購入したのですが、日本の本の版型には余り合わず、このような収納になってしまっているのが本に対して申し訳ないきもちになります。

一瞥で把握出来る通り、ほぼ漫画、そしてDVD、雑誌や映画のパンフレットが詰まっています。小説もあるよ!と言いたいところですが割合が低めです。
一番上の棚の二列目は、「ドロヘドロ」や「よんでますよ、アザゼルさん」などの濃い目?の漫画が詰まっています。
そして二段目。こっちは大好きな中村光先生作品や「鬼灯の冷徹」、そして!手塚治虫先生と並んでわたしの漫画人生を変えた、森薫先生の作品棚なのです!
描きこみ、時代考証、そして異文化への濃厚な愛!
歴史が好きなのでより一層ささる、もう好きとしか言えない作品ばかりで、読み返しては想像を膨らませている、偏愛の作家さんです。

三段目は、漫画と文庫と新書の混在棚なんですが、「十二国記」のダブり具合が一列目に見てとれますね。なぜだろう。
その二列目は、文庫の小説や漫画が収まっていますが、その中で年期の入ったカバー無しの文庫こそ、愛してやまないキャラ、シャーロック・ホームズ作品です。
ホームズ関連本も集めています。


当時放送されていたグラナダTV版のドラマを観て以来、誰よりも好きになってしまったキャラであるホームズ、彼のせいでわたしの人生は英国面へと引き寄せられるようになったのです。
そうなのです、わたしはなぜか英国文化にたまらなく興味を惹かれ、ホームズや「エマ」など、およそ英国の歴史的な作品はほぼほぼ問答無用で買ってしまう、いわば英国面の人間なのです!
英国面の反対の側面が何かはわかりませんが、一生かけておちていくことでしょう(開き直り)

三段目は文庫の小説棚ですが、一列目のグライムズのミステリは全て英国のパブの名前がタイトルになっているという所謂コージー・ミステリです。でも翻訳されない…もっと読みたいなー。

二列目はこんな感じ。中華モノや明治大正時代モノ、トム・クランシーがあったり雑多です。
あとの棚はDVDと雑誌&パンフ&同人誌の棚なのでお察しくださると幸いです。



そして二つ目の本棚。
おしゃれっぽいつもりなんですが!
見せる本棚として引越の時に購入したのですが、結果これです。
蓋を開けると自動的に二列目公開です。

何度読み返しても楽しい、それが「パタリロ!」です。「翔んで埼玉」で最近再注目された魔夜峰央先生ですが、歴史、ミステリ、落語、サブカル知識などが随所に散りばめられていて読むたびに勉強になるのです。

この棚も……お察しでしょうか。
ラノベもすきですが、奈須きのこさんや西尾維新さんは、もはやラノベなのでしょうか。
担当森さんに、森見さん好きなんですね!と驚かれたのですが、大変に好きです。もうもう!イベントに行くくらい大好きです。
京極堂、泉鏡花、皆川博子さんやブロンテ姉妹があるのもミソです。



そして、担当森さんに二列目らしくて一番イイね!と言われた棚がこちらです。
暗黒面と中二病がないまぜになってますね!
歴史と宗教に興味を持った結果、この方向性に走りました。
いつの間にか盗み読みしている我が子は見事に魔方陣や錬金術等への興味を育てている最中ですし、断捨離してはいけない本棚です。

大学で美術史専攻だったので、図録もあります。歴史を美術の側面から学ぶということがほんとに楽しいし、今も趣味の一貫です。
料理も趣味なので、各国の料理に想いを馳せ、使いきれないかもしれない香辛料を揃えたりなどして自己満足をしています。


三つ目の本棚は、語らないでおわり…ます。


ポプラ社的に児童書といえば、この四作品がわたしの今も愛して止まない作品です。
安野光雅さんのものは年齢を問わず誰でも楽しめる大好きな本ばかりです。

あーあ、英国面と暗黒面、ほぼさらけだしてしまいました。
子どものころから両親とともにホームズとモンティ・パイソンを観て楽しんでいたのが、今の自分を育てたと言っていいのか今さら自問しています。
難しいですね、格好もつけたいのに、でもどこか自分の趣味とシンクロする人と繋がれたらいいな、というか。
次回以降、ご自身の深淵を見せてくださる方を楽しみに、ここまでで失礼致します……。
(あ、銀英伝への愛を語ってない!)