2023年9月13日に日本ロジスティクスファンド投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が5,130円のところ5,151円で着地しました。
事業パートナーとの協同開発物件が増える見通し
日本ロジスティクスファンド投資法人は2023年7月期も1口当たり分配金と1口当たりNAVの安定と持続的な成長を引続き追求しています。外部成長の取り組みとしては、「OBR(Own Book Redevelopment)」で培った物流施設の再開発に関するノウハウを活用した「事業パートナーとの協同開発」等の開発案件をはじめとして、パイプラインの確保が進捗しました。また、ポートフォリオ運用についても2023年7月期末時点での稼働率は100.0%と良好な稼働状況を維持しているほか、複数の既存物件において賃料増額での再契約を締結しており、力強い内部成長を実現しています。レントギャップ、周辺の賃貸市場動向、テナント動向等の分析に基づく戦略的な交渉で力強い賃料増額を継続できています。また、契約満期の分散化を推進し、退去リスクの低減も上手く図れているようです。再契約実績は92.1%sとなっており賃貸借契約期間が切れても再契約を望む立地・仕様になっているということが分かるかと思います。途中で契約条件の見直しを図り、インフレ時の電気料金高騰リスク回避のため実費精算への切替等を推進したことでテナントの理解を得られたというところも大きいのではないでしょうか。これらの運用を行った結果、2023年7月期の実績は営業収益10,139百万円、営業利益5,238百万円、経常利益4,811百万円、当期純利益4,810百万円となりました。
金利上昇への耐性を確保するため返済期限を分散
財務戦略は1口当たり分配金の安定と成長を最優先に、保守的な有利子負債比率の維持に留意しつつ、金融機関からの借入れ・公募増資等の財務活動を行っています。有利子負債による調達にあたっては資金調達先や返済期限の分散に配慮した対応を行う方針を採っています。公募増資においては1口当たり分配金や1口当たりNAVの成長等、投資主価値の向上に配慮して検討する方針です。また、敷金及び保証金についても、物件の取得資金の一部として活用する等、効率的なキャッシュ・マネジメントを行う方針です。健全な水準でのLTVコントロール等を行い安定的な財務基盤の維持に努める良好なクレジットを背景に多様な金融機関との関係性を構築し、金利上昇への耐性を確保するため、返済(償還)期限の分散を図ったうえで、有利子負債平均調達年限・高水準の固定金利比率の維持に努めています。
2023年7月期は、2023年2月に返済期限を迎えた長期借入金7,500百万円のリファイナンスを行いました。これらを通じて、金利固定化及び返済期限の分散を推進し、金利上昇への耐性を高めるとともに、有利子負債調達コストの低減及び調達先の分散も実現しています。2023年7月期末時点での有利子負債総額は119,700百万円、LTVは総資産ベースで43.5%、鑑定評価額ベースで29.2%となっており、引き続き安定的な財務運営を行っています。
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