三鬼商事から2023年9月時点のオフィスレポートが公開されていますのでご紹介致します。
札幌ビジネス地区
札幌ビジネス地区の9月時点の平均空室率は2.86%、前月比0.11ポイント下げました。9月は新築ビルへの移転や縮小に伴う解約の影響も見られましたが、自社ビルやビジネス地区外からの移転のほか、館内増床や拡張移転などの成約があったため、札幌ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で約6百坪減少しました。9月時点の平均賃料は10,050円。前月比0.14%(14円)上げて、24カ月連続で上昇しました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。駅前通・大通公園地区は2.88%、前月比0.09ポイント下げました。大型解約の動きがあったものの、自社ビルからの移転に伴う大型成約やビジネス地区外からの拡張移転などの成約が見られたことから、同空室率が低下しました。駅前東西地区は1.49%、前月比0.09ポイント下げました。館内増床や他地区からの移転に伴う成約があり、同空室率が低下しました。南1条以南地区は1.94%、前月比0.29ポイント下げました。新規開設など中小規模の成約が多く見られたため、同空室率が2021年10月以来の1%台に低下しました。創成川東・西11丁目近辺地区は2.57%、前月比0.02ポイント下げました。成約、解約ともに大きな動きがなく、同空室率は前月比ほぼ横ばいで推移しました。北口地区は6.82%、前月比0.11ポイント下げました。テナントの動きが極めて少ない中、一部で他地区からの移転に伴う成約の動きがあったため、同空室率が低下しました。
仙台ビジネス地区
仙台ビジネス地区の9月時点の平均空室率は5.39%、前月比0.03ポイント下げました。9月は新築ビル1棟がおおむね高稼働で竣工したことや、既存ビルでも建替え予定ビルからの移転などに伴う成約が見られたものの、中小規模の解約の動きが出ていたことから、仙台ビジネス地区全体の空室面積は小幅な減少に止まりました。9月時点の平均賃料は9,264円、前月比0.03%(3円)上げました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。駅前地区は4.63%、前月比0.15ポイント上げました。他地区からの移転や館内増床など中小規模の成約があったものの、縮小に伴う解約の影響が見られ、同空室率が上昇しました。一番町周辺地区は4.99%、前月比0.14ポイント下げました。新築ビル1棟がおおむね高稼働で竣工したことや、建替え予定ビルの募集中止の動きがあったため、同空室率が低下しました。県庁・市役所周辺地区は5.67%、前月比0.27ポイント上げました。分室の閉鎖や他地区への集約など中小規模の解約の動きがあり、同空室率が上昇しました。駅東地区は6.71%、前月比0.43ポイント下げました。建替えなどに伴う他地区からの移転の動きが相次いだため、同空室率が低下しました。
東京ビジネス地区
東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷区)の9月時点の平均空室率は6.15%、前月比0.25ポイント下げました。9月は解約の影響が少なかった一方で、新築ビルで大型成約が見られたことや拡張移転などの動きも出ていたことから、東京ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で約1万9千坪減少しました。新築ビルの9月時点の空室率は38.81%、前月比3.84ポイント下げました。9月は大規模ビル1棟が募集面積を残して竣工したものの、竣工1年未満のビルに大型成約が見られたため、同空室率が低下しました。既存ビルの9月時点の空室率は5.39%、前月比0.25ポイント下げました。9月は解約の影響が少なく、拡張移転や館内増床などの成約が進んだことにより、同空室率が低下しました。
東京ビジネス地区の9月時点の平均賃料は19,750円。前年同月比2.01%(406円)、前月比0.03%(6円)下げました。
東京都内5区の平均賃料
千代田区 21,483円/坪(空室率3.49%)
中央区 18,060円/坪(空室率6.69%)
港区 19,614円/坪(空室率9.10%)
新宿区 18,018円/坪(空室率5.28%)
渋谷区 21,863円/坪(空室率4.12%)
横浜ビジネス地区
横浜ビジネス地区の9月時点の平均空室率は6.92%、前月比0.09ポイント上げました。9月は成約の動きが多く見られたものの、館内縮小などに伴う解約の影響が大きかったことから、横浜ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で約8百坪増加しました。9月時点の平均賃料は12,611円、前月比0.20%(25円)上げました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。関内地区は3.60%、前月比0.05ポイント上げました。解約の動きは少なかったものの、成約が小規模に止まったため、同空室率が上昇しました。横浜駅地区は3.28%、前月比0.08ポイント上げました。拡張移転などの成約が見られましたが、一部で大型解約の動きが出ていたことから、同空室率が上昇しました。新横浜地区は7.74%、前月比0.02ポイント上げました。県外への移転や撤退に伴う解約の影響が出ていた一方で、館内増床などの成約の動きも見られたため、同空室率は前月比ほぼ横ばいで推移しました。みなとみらい21地区は11.45%、前月比0.17ポイント上げました。館内縮小に伴う解約の影響により、同空室率が上昇しました。
名古屋ビジネス地区
名古屋ビジネス地区の9月時点の平均空室率は5.73%、前月比0.09ポイント上げました。9月は解約の影響が少なく、自社ビルからの移転や拡張などに伴う大型成約も見られましたが、新築ビル1棟が募集面積を残して竣工したため、名古屋ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で約1千1百坪増加しました。9月時点の平均賃料は12,299円、前月比0.15%(18円)上げました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。名駅地区は6.17%、前月比0.46ポイント上げました。自社ビルからの移転や拡張移転などで既存ビルの成約が進みましたが、新規供給の影響があり、同空室率が上昇しました。伏見地区は6.50%、前月比0.09ポイント下げました。館内増床などによる成約が見られたことや、解約の動きが少なかったため、同空室率が低下しました。栄地区は4.48%、前月比0.15ポイント下げました。分室の開設などに伴う成約が見られ、同空室率が低下しました。丸の内地区は5.29%、前月比0.20ポイント下げました。解約の動きが極めて少なかったことや、館内増床などの成約が見られたことから、同空室率が低下しました。
大阪ビジネス地区
大阪ビジネス地区の9月時点の平均空室率は4.47%、前月比0.02ポイント下げました。9月は館内増床などの小規模な成約の動きに止まったものの、解約の影響も小さかったことから、大阪ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で小幅に減少しました。9月時点の平均賃料は11,944円、前月比0.16%(19円)上げました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。梅田地区は4.47%、前月比0.09ポイント下げました。ビジネス地区外からの移転や館内増床などの成約が見られ、同空室率が低下しました。淀屋橋・本町地区は3.69%、前月比0.03ポイント下げました。統合などに伴う成約の動きがあったため、同空室率が低下しました。船場地区は4.47%、前月比0.24ポイント上げました。館内縮小や集約などによる解約の影響があり、同空室率が上昇しました。新大阪地区は7.21%、前月比0.05ポイント上げました。館内縮小などの解約の影響が見られたことや、成約が小規模に止まったため、同空室率が上昇しました。
福岡ビジネス地区
福岡ビジネス地区の9月時点の平均空室率は5.80%、前月比0.12ポイント下げました。9月は集約に伴う大型解約の影響が出ていたものの、館内増床や拡張移転、分室の開設などに伴って、新築・既存ビルともに成約が進んだことから、福岡ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で約9百坪減少し、平均空室率は3カ月連続で低下しました。9月時点の平均賃料は11,493円、前月比0.10%(12円)下げました。
9月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。赤坂・大名地区は10.47%、前月比0.89ポイント上げました。大型解約の動きがあり、同空室率が上昇しました。天神地区は4.01%、前月比0.25ポイント下げました。コールセンターの開設のほか、館内増床に伴う成約が見られ、同空室率が低下しました。薬院・渡辺通地区は3.16%、前月比0.49ポイント上げました。ビジネス地区外への集約や館内縮小による解約の影響があり、同空室率が上昇しました。博多駅前地区は4.97%、前月比0.85ポイント下げました。館内増床や他地区からの移転によって、大型空室に成約が進み、同空室率は9カ月ぶりに5%台を下回りました。博多駅東・駅南地区は4.60%、前月比0.20ポイント上げました。中小規模の解約の影響が見られたため、同空室率が上昇しました。
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