教育研究上の目的及び養成する人材像
文化社会学部文芸創作学科の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、文芸の創作と批評を通じ、(1)現代社会で通用する正確な言葉によって論理的かつクリエイティヴに個々の感性と経験を表現する力、(2)人間と世界に関する情報や事象を柔軟かつクリティカルに読み取り、的確に分析し、本質を洞察する力、(3)広く諸芸術を鑑賞して培った教養を未来に向かって総合的に生かしてゆく力、という三つの力を備えた人材を養成することです。
3つのポリシー
1ディプロマ・ポリシー
文化社会学部文芸創作学科では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(文化社会学)」を授与します。
知識・理解
文芸の創作と批評を通じ、人間と世界に関する事象や情報を柔軟に、またクリティカルに読み取り、分析し、問いを立てる力。
汎用的技能
文芸の創作と批評を通じ、現代社会に通用する正確な言葉によって自分の思考や感性を論理的かつクリエイティヴに表現する力。
態度・志向性
広く諸芸術を鑑賞し、文芸の創作と批評を通じて培った教養を未来に向かって総合的に生かしてゆく姿勢。
2カリキュラム・ポリシー
文化社会学部文芸創作学科が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。
教育課程・学修成果
文芸創作学科は、基本から応用へと段階を踏んで「読む」ことと「書く」ことを学んでゆけるようにカリキュラムを編成しています。1年次に初期導入科目である「入門ゼミナールA」で大学での学び方を、「入門ゼミナールB」で学科での学び方を身につけ、高校教育と大学教育との間のギャップを埋めると同時に、4年間の学習の展望を開きます。また、1・2年次を中心に「基礎科目」として、「読む」ことから「書く」ことへと重心をシフトするため、「文学の遠近法(創作のための文学史)」をはじめとする、アジアから欧米まで、また古代から近代まで、広く古今東西の作品を読み、また映画や演劇の基礎も学ぶ19の選択科目を配置しています。
学生はこうした科目の履修を踏まえて、2・3年次に「書く」ことを中心とした「創作系科目」「批評・研究系科目」「編集系科目」へと次第に移行していきます。「創作系科目」には「詩の技法」など12の選択科目、「批評・研究系科目」には「ノンフィクションを読む」など12の選択科目、「編集系科目」には「サブカルチャーと文学」など6つの選択科目が配置されています。そして3年次から4年次にかけては、少人数によるディスカッションや対話を中心とする選択科目「卒業制作ワークショップ1・2」において、学修の総仕上げとして卒業制作作品を執筆します。
学修成果の評価方法
文芸創作学科のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、ルーブリックによる観点別評価、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。
3アドミッションポリシー
求める学生像
文化社会学部文芸創作学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身に付けられると期待できる基礎学力を十分有する人材。
入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1) 知識・技能
英語については、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。
国語については、高校での国語の履修通して日本語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。
社会については、高校での社会(世界史、日本史、地理、政治・経済、倫理、現代社会)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。
数学及び理科については、文系の学問を学ぶ上で必要な自然科学的な知識を幅広く理解していることが望ましい。
(2)思考力・判断力・表現力
文系の知識・技能を総合して応用できること、特に文学を含む芸術全般に対する深い理解を有してそれらを表現することが期待できること。
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
多様な価値観を理解し、友好的な人間関係を築くことができること、それらの力を優れた文学を含む芸術作品に接して会得できること。