海洋学部では10月9日に清水キャンパスで、「海の大学体験ツアー」を開催しました。静岡市清水区にある折戸生涯学習交流館との共催事業で、地域の子どもたちに水生生物や船に関する講義と見学を実施し、海の魅力を知ってもらおうと毎年実施(昨年度は新型コロナウイルスの影響により中止)しているものです。今回は新型コロナウイルス感染症拡大を受け、人数を制限して実施するなど対策を徹底。小学校4年から6年生とその保護者を合わせて計6名が参加しました。
当日は、初めに水産学科生物生産学専攻の秋山信彦教授が水中生物の特徴や種類について講義。「プランクトンと聞くと、多くの人が小さい生物を思い浮かべると思いますが、水中に浮いている生き物たちの総称です。魚やカニなど海の多くの生き物は子どものときだけプランクトンとして生きており、成長するとプランクトンではなくなります」とわかりやすいようにクイズを交えながら説明しました。その後、水産飼育実験室に移動し、飼育しているタツノオトシゴの稚魚やタコなどの生き物を見学しました。
続いて、航海工学科航海学専攻の瀬田広明教授が「日本ってどんな国?」をテーマに、「日本は輸入に頼っている資源が多く、その内の99.6%が船で運ばれていること」や「荷物を運ぶ船の種類や積載量」などを講義。その後、航海シミュレータ室に移動しての操船体験では、航海工学科航海学専攻の海野哲平技術員がサポートし、時間や天候、他の船がいる場面など、さまざまな状況下での操船を体験しました。
参加者からは、「近くに大学があることは知っていましたが、飼育施設や航海シミュレータなどの設備がこんなにも整っているとは思いませんでした。講義内容もとても分かりやすく、子どもだけでなく大人も楽しめました」「船の操縦は難しかったけど、本当の船に乗っているみたいで楽しかった」といった声が聞かれました。