3月24~27日に開催された日本農芸化学会創立100周年記念大会で、薬食生命科学総合学府博士前期課程2年の髙田こはるさん(食品化学研究室所属)の発表演題が大会トピックス賞を受賞しました(受賞は4月5日付)。
この賞は、生命・食、環境の農芸化学分野からなる1,500件以上の演題から、社会的インパクトや科学的レベルなどの観点において特に優れた発表演題を表彰するものです。髙田さんの研究成果は食品分析の革新的技術として高く評価されました。
発表者:○髙田こはる、寺田祐子、伊藤圭祐
演題:ヒト嗅覚受容体応答を指標とした畜肉の判別解析
この賞は、生命・食、環境の農芸化学分野からなる1,500件以上の演題から、社会的インパクトや科学的レベルなどの観点において特に優れた発表演題を表彰するものです。髙田さんの研究成果は食品分析の革新的技術として高く評価されました。
発表者:○髙田こはる、寺田祐子、伊藤圭祐
演題:ヒト嗅覚受容体応答を指標とした畜肉の判別解析
大会トピックス賞を受賞した髙田さん
<研究概要>
環境負荷を軽減し、持続可能な社会を構築するため、世界中で畜肉の代わりとなる代替肉の開発が進められています。“肉らしい風味(=匂い)”は、代替肉の価値として最も重要ですが、現状では開発者や消費者の個人的感覚によって曖昧に評価されており、国際的な品質基準は存在しません。本研究では、匂いの感知に関わるヒト嗅覚受容体の応答評価システムを開発し、牛肉、鶏肉、豚肉の“肉らしい風味”をヒト嗅覚受容体の応答パターンによって客観的に評価・判別できることを示しました(図参照)。
<研究の波及効果>
“肉らしい風味”を、ヒト嗅覚受容体の応答パターンとしてデジタルデータ化(見える化)できたことで、代替肉や肉様風味(調味)素材の“肉らしさ”を客観的かつ定量的に評価することが可能となりました。このような開発指標が定められれば、本物の畜肉に近い食品の開発が劇的に加速されると期待できます。さらに、本研究で開発した“肉らしい風味”の評価・判別技術は、人種や文化を問わず利用できるため、代替肉や肉様風味(調味)素材の国際評価基準ともなり得ます。
環境負荷を軽減し、持続可能な社会を構築するため、世界中で畜肉の代わりとなる代替肉の開発が進められています。“肉らしい風味(=匂い)”は、代替肉の価値として最も重要ですが、現状では開発者や消費者の個人的感覚によって曖昧に評価されており、国際的な品質基準は存在しません。本研究では、匂いの感知に関わるヒト嗅覚受容体の応答評価システムを開発し、牛肉、鶏肉、豚肉の“肉らしい風味”をヒト嗅覚受容体の応答パターンによって客観的に評価・判別できることを示しました(図参照)。
<研究の波及効果>
“肉らしい風味”を、ヒト嗅覚受容体の応答パターンとしてデジタルデータ化(見える化)できたことで、代替肉や肉様風味(調味)素材の“肉らしさ”を客観的かつ定量的に評価することが可能となりました。このような開発指標が定められれば、本物の畜肉に近い食品の開発が劇的に加速されると期待できます。さらに、本研究で開発した“肉らしい風味”の評価・判別技術は、人種や文化を問わず利用できるため、代替肉や肉様風味(調味)素材の国際評価基準ともなり得ます。
図:研究成果のイメージ