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令和3年度学位記授与式を行いました


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静岡県立大学学部・短期大学部・大学院学位記授与式

3月18日、静岡市駿河区のグランシップにおいて、学部・大学院、短期大学部の合同学位記授与式を開催しました。今年度は、昨年度に引き続き、入場時の検温・消毒、時間の短縮、来場者の制限、座席間隔の確保といった感染防止対策を徹底し挙行されました。
式典では、学部卒業生601名、短大部卒業生120名、大学院博士前期課程・修士課程修了生85名、大学院博士後期課程、博士課程修了生12名、計818名が学位記を受け新たな道を歩みだしました。
尾池和夫学長は式辞で、「静岡県が持つすばらしい自然環境の中で、皆さんはキャンパスライフを大いに愉しみ、学習成果とともに静岡県の魅力を世界へ発信できる人となりました。今日を機会に、静岡の良さを身に付けた皆さんには、世界へ出て行っていただきたいと思います。そして、静岡の魅力を大いに伝えてほしいと思います」と呼びかけました。
卒業生を代表して、薬学部の畑知利(はた あきと)さんは、「静岡県立大学の卒業生としての誇りを高く持ち、これまでの経験や知識、日々の感謝の気持ちを忘れることなく、自身の信じる道を一歩一歩、歩んでいきたいと思います」と答辞を述べました。
来場ができなかった保護者の皆さまには、式典の様子を後日オンデマンドで配信します。
式典終了後、学部にわかれた学位記伝達式に臨むためキャンパスに戻った卒業生たちは、在校生たちに迎えられ、一緒に記念撮影をするなど、学生最終日となるキャンパスの思い出を作っているようでした。

式典の様子

学位記授与

卒業生代表答辞

記念撮影をする卒業生

学長式辞

学長 尾池 和夫

2021年度、静岡県立大学大学院博士後期課程、博士課程を修了した12名の方々、博士前期課程、修士課程を修了した85名、5つの学部を卒業した601名、短期大学部卒業の120名の方々、修了、卒業、まことにおめでとうございます。
公立大学法人の役員、列席の副学長、教職員とともに、皆さんにこころからお祝い申し上げ、あわせてご家族の皆様にも、こころからお慶び申し上げます。

多くの方たちが、栄養士、教員、保育士、環境計量士のなどの免許を取得され、全員に近い方々が就職先を決め、あるいは進学先を決められています。また、薬剤師、管理栄養士、看護師、保健師、助産師、歯科衛生士、介護福祉士の国家試験受験資格を獲得されています。皆さんは卒業生の仲間に入り、この大学を母校として、後輩の成長を見守っていただきたいと願っています。

今、この世界では、ロシアによるウクライナへの侵攻、武力による一方的な現状変更を行おうとする、受け入れることのできない戦争が行われています。私は事態を憂慮し、対話による解決を強く望んでいます。ロシアに留学している学生はかろうじて帰国されました。ウクライナやロシアに関係を持つ教員や学生もおられます。皆さんも、世界の平和のために活動してくださるよう、お願いします。
短期大学部社会福祉学科の学生たちが「ウクライナへ支援を」と呼び掛けて募金活動を開始しました。社会福祉学科2年の増田はるなさん、後藤沙環さんのコメントとともに、静岡新聞の大須賀伸江記者によって、佐々木隆志部長も支援していると紹介されました。この25日までキャンパスにも募金箱が置かれています。皆さんのご支援をおねがいします。

日本の各地、世界の各地から静岡の地に来られた学生さんたちに今日、学位記を授与しました。私は、静岡県公立大学法人理事長として、キャンパスの整備に努力しつつ、キャンパスライフの安全を確保し、また学長としてキャンパスライフを送る学生さんたちを見守ってきました。
ご家族の皆さまも、友人の皆さまも、今日の学位記授与に至る学習の支援をしながら、社会人として見守っていただいたことと思います。

この大学の歴史の中で巣立った3万数千人の方々が、県内外で活躍しておられます。静岡女子薬学校を源流として、キャンパスには早期から女子の高等教育の歴史があり、静岡県民の誇りとなる大学の理念があります。

キャンパスのある静岡は、4つのプレートが収束する変動帯である日本列島の中心部に位置します。静岡県はたいへん特徴的な地域です。静岡県には日本列島の屋根である南アルプス山塊があり、最も高い独立峰の富士山があり、南から移動してきた伊豆半島の火山群があります。それらからは多くの河川が豊かな土砂と水を運んできて海に注ぎます。河川に沿って平野が発達し、扇状地や堆積層が生まれます。

静岡県にはさまざまな河川があり、まるで河川の博物館のような県です。静岡県の河川を西から順に見ていくと、まず都田川です。浜名湖という独特の湖を形成しています。つぎに天竜川です。赤石山脈と中央構造線の存在で流れが誘導されて、北から南へまっすぐに激しく流れ下ります。大井川は複雑な地質構造を横切って流れ、途中で大きく蛇行を繰り返します。安倍川は静岡市内を流域に持ち、美味しい伏流水を水道水として供給します。富士川は富士からの土石流を流し、プレート境界の巨大地震のたびに、富士川の土砂は遙かに日向灘まで流れ、それが隆起運動によって砂岩と泥岩の互層になっているのを室戸岬で見ることができます。狩野川は伊豆半島が南から来て潜り込まずに本州に衝突し、天城山が隆起して、太平洋側ではめずらしく北へ向かって流れています。

このようなすばらしい自然環境の中で、皆さんはキャンパスライフを大いに愉しみ、学習成果とともに静岡県の魅力を世界へ発信できる人となりました。今日を機会に、静岡の良さを身に付けた皆さんには、世界へ出て行っていただきたいと思います。そして、静岡の魅力を大いに伝えてほしいと思います。人が動くことによって地域間の交流が生まれます。それが結局はこの地域の発展につながっていくのです。そして、世界で活躍した後に、また静岡に帰ってくる機会があることを願っています。そのときには、世界のどこかで育ったご家族とともに帰ってきて、また、学習歴の更新をしてください。

この大学は、皆さんが帰ってきてさらに学習しようとしたときにもきっと役立つ大学であるはずです。皆さん方が卒業された後にも、この静岡県立大学はさまざまな分野で発展します。世界の各地で活躍しながら、この大学の未来にも時には目を向けてくださるようお願いして、今日の修了、卒業式のお祝いの言葉といたします。

学位授与、まことにおめでとうございます。
ありがとうございました。





(2022年3月18日)

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