なんか最近Steam絡みで外国のゲーム企業が日本を市場としてパスし始めたのでは?なんて話が盛り上がったことがありました。
この件に関しては、各ゲーム会社の社長さんが大人な対応をしたことで鎮火しましたが、これってゲーム業界だけの話じゃないですよね。
「食料品」などのBtoC事業は前から日本人顧客だけを相手にしていたら生き残れないと感じていたと思いますが
急激な円安によって、こうした企業の日本人離れが加速し始めているのではないかと思います。
もう日本人大衆向けの商売では「化学調味料」に頼ってギリギリ商品価格を維持しているレベル
ニュース見てる人はご存じだと思いますが最近企業の方では円安による輸入物価が急上昇していることから
企業物価指数(PPI)が前年比10%以上の値上がりを見せています。
小麦価格やガソリンなど国民の目につきやすいところについては岸田さんが必死に食い止めている(隠している)のですが
さすがに食料品や飼料・肥料などはえげつないほどの価格上昇が起きています。
にもかかわらず、消費者は相変わらず値上げを受け入れないので消費者物価指数(CPI)の上昇は3%程度にとどまっています。
つまりこれ、今のところは企業側が消費者に見放されるのが怖くてギリギリのところで我慢してるわけですね。
最近「ガイアの夜明け」で神戸物産の取り組みを見たのですが、神戸物産はこんな状況でも増益を達成していました。
しかし、その裏側でPBブランド商品においては、もうコストカットの努力も限界を迎えており
そのため味の素の科学調味料が大活躍しているという話が語られていました。
値上げをしないための企業努力としては完全に正しく我々消費者は値段を上げず、今までとほとんど変わらない味を楽しめるのだから感謝すべきなんですが、要するにもう日本人相手には純正の油を使ったマヨネーズというのは贅沢なものになってきたということです。
日本という国が、本当に貧しくなってきていると感じますね。
日本で350円のうどんをアメリカにもっていけば1000円で喜んで食べてもらえる
他にも、トリドールの回を見ていたら、アメリカでは普通の月見うどんは1000円で販売されており
しかもそれを「安くて美味しい」と喜んで食べてもらえるんですね。
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実際にトリドールは海外に展開するようになってから利益が拡大しており
その利益でどんどんM&Aを進めて一気に拡大することができました。
というわけで、外食業なんかは海外での展開が成功するかどうかは死活問題になっています。
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とはいえ、クッソ難しいんですけどね……。はなまるも餃子の王将も失敗しています。
特に中国に出店していた外食産業は、ゼロコロナ政策の影響で軒並み全滅しています。
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最近話題になっているのは「カップラーメン」の成功です
「和弘食品」という会社があります。
ラーメンスープのタレを作ってる企業です。ご存じの人もいるでしょう。
この企業、最近アメリカでの売り上げが伸びています。
今まで営業利益率が2%とかでひたすらにコストを切り詰める苦しい経営をやっていたのが
なんとアメリカ向けのビジネスでは輸送コストなどをクリアして「25%の営業利益率」をたたき出しています。
その結果、なんと2023年1Qは前期比で18倍の利益をたたき出すことになりました。
今後も海外での売り上げを伸ばしたいと決算資料では語られています。
ここまで極端でなくとも、皆さんご存じの「カップラーメン」日清製粉。
日本事業は苦しい中、アメリカ向けの需要が伸びて何とか利益を出しています。
「味の素」も海外向け売り上げを伸ばすことで何とか生き残りを図っています。
神戸物産のように「科学調味料」でコストを下げるか日本人消費者を置いて海外展開をメインにするところが増えてくるような気がする
食品メーカーからしたら日本人消費者は貧乏でケチです。
今までは日本市場で何とか生き残りを図ってきましたが、もういよいよ限界なのでしょう。
コストプッシュインフレが長期化すると企業は「態度はでかいけど金を払わない日本人の消費者」を見限り始めるのではないか。
それでも日本人消費者がケチり続けると……と考えるとちょっと怖いですね。
といっても、日本人消費者がケチなのは、彼らだけが悪いわけじゃない。
ここまで来ても企業が賃上げしない(賃上げできるほどの収益を得られない)のだから実際余裕がないんですよね。
今回の不況が終わるころには「海外向けの製品を作れる企業」は外資系資本に次々買収や支配されてしまう気がします
日本人向けのビジネスしかできないところは、めちゃくちゃ苦しくなるんだろうなと……。
自分の世代まではギリギリ大丈夫かなと思ってたんですが
いざという時に外国で仕事できるようになってないといろいろやばいかもしれない……。