こちらでも書きましたが、
転売ヤーは全く価値を生み出してないわけではなく「庶民たちから商品を取り上げて金持ちor金を惜しまない人たちに譲渡する」という行為をやっているわけですね。庶民から「欲しいものをメーカーが決めた価格で購入する権利」を奪ってるわけです。
これはお金持ちにとっては利益になりますから、金に困ってない人ほど転売ヤーは支持しますし、金がない人ほど転売ヤーを否定するということになり、「金持ちとそうでない人の分断」みたいな話になりがちですね。
転売ヤーの本質は「金持ちが金にものを言わせて列に横並びをする行為の代行」です。
だからこそ、擁護する人は「欲しいなら自分も金を払えばいいじゃん」という意見に偏るわけです。
擁護してる人たちは、めちゃくちゃ正確に転売ヤーの問題を理解して、そのうえで「私は困ってない」「私には恩恵がある」と堂々とポジショントークをしてくれているのでその点は正直だなと思います。
※逆にいうと、転売ヤーによる買い占めは「市場の失敗」であるため、「市場原理」という言葉で正当化しようとしている人はただのいっちょかみなのでバカにしてあげるといいと思います。
んで、今はこの部分を法律で取り締まることはできません。
つまり「お金を払って横入りする」行為をとがめることはできないわけです。
多分もう百万回くらい言われてると思うんだけれど、公式が転売ヤー対策のために一部だけ「割高枠」を設定するのって無理なのかな?
こういう話であれば、私じゃなくても結構多くの人が
じゃあ最初からメーカーが一定の枠だけ「割高枠」「初回限定枠」「オークション枠」を用意すればいいって発想に普通にたどり着くと思います。
例えばコンサートのチケットで今まで
S席が50枠 10000円
A席が150枠 5000円
B席が300枠 3000円
だったとした時。
一定期間の間「高くても欲しい人」購入権を用意。
S席高くても欲しい枠 20席 50000円~
A席高くても欲しい枠 30席 20000円~
B席高くても欲しい枠 100席 10000円~
単に公式がオークション出品者になるイメージです。
売れ残ったら本来の価格で販売枠に戻せばいい。
今まではこういうのシステム的に面倒だったと思うのですが、今は簡単にできるようになってきたんじゃないでしょうか。
Twitterみたいに、メルカリなどが「これは公式の出品者ですと保証するマーク」を用意するだけで簡単に実施できると思いますし
通販サイトがしっかりしてる企業ならそもそも自前でも簡単に運用できると思います。
小規模な企業でも「BOOTH」などを使って同様の取り組みを行っているところがどんどん増えてきています。
そもそもオークション形式にしなくても最初からめいっぱい高い価格にしておいて、徐々に値下げしていく形式でもいいでしょうし。
実際にやってみたら、「金にモノを言わせて他者から権利を横取りしたい人」というのはそれほど多いわけではないということになるんじゃないかなと。
んで、こんな単純な発想、100万人くらい先に思いついてると思うんですけど、なぜ今まで実施されてきてないんだろう? それともとっくにみんなやってる?
そもそも、ソシャゲーって全部そういうふうな運営になってますよね。
同じゲームやってるはずなのに、ちょっとしたアイテムにアホみたいに高い金を払ってくれるそんなにお金払えない人を支えてくれる。
エロゲーの世界でも昔から「初回限定版」という方式で割と当たり前に行われていました。
一時期は「初回特典版商法」がエロゲーの衰退原因とか言われてましたが、一時期は特典商法で業界が潤ってたのも事実なんですよね。
今みたいに転売ヤーが多くなりすぎた状況だとまた見直しが入るかも。
ただ、繰り返しになりますが、こんなの私じゃなくてもだれでも思いつくことだと思うので、私が知らないだけですでに他の業界でも同じことやってるのかな?
これだけ転売ヤーがはびこってる現状、もう気にせず「金にものを言わせて横入りしてくるやつら」が一定数いることを想定し、転売ヤーが不当に得ている利益を、きちんとメーカー側が回収する仕組みをつくったほうがいいと思います。そうすることが、転売ヤー撲滅の一番手っ取り早い方法なので。
初回特典版に9000円払ってくれる人たちのおかげで普通の人は2200円でゲームが楽しめるありがたさ。
例えば、ATRIというゲームがあります。
al.dmm.com
このゲームは10時間~12時間くらいのボリュームがあり、平均的なエロゲの相場で言えばミドルプライス(4000円前後)といったところです。
※本題には関係ありませんがかなり面白かったです。個人的に「ベイマックス」に感じていた不満を解消してくれた作品だと思っています。
このゲーム、デジタル版だと2200円で買えるのですが、サントラ付きの初回限定版は5000円。
さらに、上のオプションがあり6800円~9000円で購入することができます。
もちろんデジタル版以外におまけはついてきますが、どう考えても一番金掛かってる本体よりは安いです。これは明確にお布施です。
他にも、クラウドファンディングによって、本来フルプライスの8800円でもおかしくなかった作品が3080円でプレイできるようになったMUSICUS!の例もあります。
お金払いたい人にはたくさん払ってもらって、そうでない人たちに安く提供するのはむしろこれからの時代のビジネスモデルとして重要なことだと思うので
転売ヤーを儲けさせるくらいなら、どんどんメーカーさんが金払える人から取ってもらえばいいと思います。
最近は、オンラインでの「舞台公演」のライブ配信も増えてきてるので、少しずつ問題は解決に近づいているとは思いますけど、このあたりはいたちごっこなんだろうな……。