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和食WEBマガジンWA・TO・BI 日本料理のことば「吹き寄せ」

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2024.11.11

『あまから手帖』による料理人のための和食専用ウェブマガジン「WA・TO・BI」では、最新の調理技術、大切にされてきた古い仕事、生産者による食材紹介、日本の酒のこと、うつわの知識、雑学など、日本料理にまつわる旬の話題が日々更新されています。

●WA・TO・BI
https://www.watobi.jp/

辻調はそのなかで、「日本料理のことば」を担当し、月に1度「へぇ~」と思える語源由来を紹介しています。

2024年11月のテーマは「吹き寄せ」。
代表的な八寸盛りの他、吹寄鍋や吹寄煮、紅葉や木の実を模したお菓子の詰合せなどに付けられることばです。
表しているのは、秋の終わりに風が吹き、庭の隅へ木の葉が集う様。
文字通り「吹いて寄せる」のですが、それだけではちょっと面白くないですよね笑。
今回は、ことばの話とともに、情緒の部分についてもフォーカスしてみました。

●ことばのコラムへのリンク● 日本料理のことば ―吹き寄せ
https://www.watobi.jp/word/6694.html(無料記事)

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また、ことばのコラムと合わせて、日本料理の岡本健二先生が秋の焼き物八寸の「吹き寄せ」を作成しました。
今回、盛り込んだ料理は圧巻の10品。3回に分けてレシピが公開されました。

●料理「吹き寄せ」へのリンク● ※閲覧には会員登録が必要です

吹き寄せ 焼き物八寸 Vol.1
(ガザミ 利休麩 おかわかめの黄身酢・菊花ゼリー酢がけ、合鴨蒸し煮、里芋ケシの実揚げ、丸十蜜煮、ムカゴ松葉刺し、塩煎り銀杏)
吹き寄せ 焼き物八寸 Vol.2
(サンマの棒寿司、イカ黄金焼き)
吹き寄せ 焼き物八寸 Vol.3
(カマス俵焼き、秋の果実 白地がけ)


料理写真(上)撮影:東谷幸一さん

秋風によって枯れ葉や木の実が集積した風景を表現するため、ある程度の品数を盛り込み、かいしきもさまざまな色合いのものが必要になります。配置や配色にも気を配り、真行草の「草」で盛りつけて、日本の"枯れ"の美意識が感じられるよう仕立てたそう。華やかばかりではなく渋さがあって、季節の移ろいの中に感じる哀愁や"枯れ"の美意識が込められているのが伝わってきますね。

料理についてインタビューに答える岡本先生

今回用いた籠はこのような感じ。箕(み)という道具もよく使われるのですが、籠も素敵ですね。
松葉を敷き詰めて、少し焼き色を付けた杉板を置いて。
ここに萩垣の上にのせて、カエデ、柿、イチョウ、栗の葉などをあしらっていきました。

(この状態から、あんなにかっこいい最終形に仕上がるとは...!)

盛りつけにそれぞれ寄って撮ってみました。ガザミ 利休麩 おかわかめの黄身酢・菊花ゼリー酢がけ、合鴨蒸し煮、里芋ケシの実揚げ、丸十蜜煮、ムカゴ松葉刺し、塩煎り銀杏、サンマの棒寿司、イカ黄金焼き、カマス俵焼き、秋の果実 白地がけ(柿の器に入っています)の計10品です。




単品での盛りつけ写真は、東谷カメラマンがかっこよく撮ってくださったので、ぜひリンク先をご覧ください。

点数が多い大物の撮影をサポートしてくれたのは、今井湧貴先生でした。
お二人ともいつも仕事が早くてきれいで助かります、ありがとうございます。

料理屋さんでも役立つレシピが満載なので、ぜひ読んでみてください。