THE BLUE CAMP報告会 ~私は食材を活かしたい~│辻調グループ - 食のプロを育てる学校

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THE BLUE CAMP報告会 ~私は食材を活かしたい~

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2024.10.17

「食」を通じて社会をより良くしたい!そんな熱い想いを胸に、THE BLUE CAMPに参加した学生が学校に帰ってきました。
THE BLUE CAMPとは、一般社団法人Chefs for the Blue(https://chefsfortheblue.jp/)の皆様が主催する、全国の高校生・大学生・専門学生等を対象に、海の現状や食の課題を学び、未来へのアクションプランを考えるプログラムです。
様々な海にかかわる専門家からのオンライン講義から始まり、全国各地への漁港訪問などのフィールドワーク、さらにはトップシェフからの料理指導を経て、最終的には期間限定のポップアップレストランを運営する、といった濃密な3か月を過ごします。

今年は辻調理師専門学校からは調理技術マネジメント学科2年生で学生サークルSSPに所属している中島美咲さんがこのTHE BLUE CAMPに参加しました。

中島さんは、小さい頃から釣り好きのお父さんが釣ってきたお魚を家で捌くことがよくあり、海に大変興味を持っていたことが応募のきっかけだったそうです。
また1年次の授業やサークル活動などの学びの中で、海の資源に関する問題について知ったことも背中を押されたようです。
そんな中島さんが「この私の学んできた3か月をみんなに知ってもらいたい!私と同じ思いをみんなにも感じてもらいたい!」という気持ちから、THE BLUE CAMP報告会を企画しました。

当日は同じTHE BLUE CAMPに参加した福井県立大学3年生の石田さんと兵庫県立大学3年生の五味さんもオンラインで参加していただきました。
中島さん、石田さん、五味さんの3名から、このTHE BLUE CAMPの概要、フィールドワークでの学び、海の現状、そして最後のレストラン営業についてなど、リアルな体験談を聞かせてもらいました。

石田さんは大学で水産を、五味さんは経済をそれぞれ学んでおり、海の現状のとらえ方が料理人の目線とは一味違います。報告会に参加した学生からには、レストラン営業に使用した魚種の選択理由など、「美味しさ以外の価値」を見出すことは新鮮に映っていたのではないでしょうか。

報告会の中で中島さんはこのTHE BLUE CAMPを通して、「食材を活かす」ということの意味を実感したと語りました。
レストラン営業でイワシを使用することとなった中島さんですが、自分はそのイワシについてよく知らないということに悩んでいたそうです。そんなモヤモヤしている中、京都の阿蘇海にイワシ漁の見学に出かけました。
そこで漁師をされている村上純矢さんが獲ったイワシの姿に感激。イワシは傷がつくと痛むのが早くなってしまいます。刺し網漁で網に刺さった100匹のイワシを丁寧に1匹ずつ丁寧に外す姿に、「自分は料理人としてこのイワシと真摯に向き合わなければならない」と強く思ったそうです。



自分が感じた獲れたてのイワシの美しさをそのままお客様にも感じてもらいたいという想いから、レストランでは醤油でできるだけ色を着けないイワシの梅煮をメニューに選びました。これが彼女なりに出した『素材を活かす』の答えです。

来年は辻調理師専門学校からどんな学生がTHE BLUE CAMPに参加してくれるのでしょうか?
今からわくわくが止まりません。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 専門講義科目グループ
東 庸介(あずま ようすけ)
調理「食生活と健康」製菓「公衆衛生学」を担当。
高度調理技術マネジメント学科1年生の担任やSDGsに食から貢献することを目的とした学生サークルSSPの顧問をしています。
 管理栄養士
 SDGs for School認定エデュケーター
 Microsoft Innovative Educator Expert 2024-2025