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北広島町では、地球温暖化防止の取組として、2050年の温室効果ガス実質排出ゼロ(カーボンニュートラル)の実現を目指して、令和4年8月12日にゼロカーボンタウンを宣言しました。
ゼロカーボンタウン宣言の趣旨 [PDFファイル/122KB]
北広島町は、「壬生の花田植」に見られるように古くから農耕が営まれ、里地にのどかな田園景観が広がります。「せどやま」と呼ばれる里山は、木材の供給源となるだけでなく、多様な生物が息づき、春の山菜や秋のきのこ、ササユリなど四季折々に咲く花など、暮らしに豊かさと彩りを与えてくれます。また、中国山地に連なる山々は落葉広葉樹林が広がり、国定公園にも指定されています。これらの人と自然が織りなす景観や生物多様性は、北広島町に住む私たちの誇りともいえる財産となっています。
今般、カーボンニュートラルの取組を進めるにあたって、これらの文化的景観や生物多様性を損なわないことを前提に、私たちの生活の基盤をなす電気や熱などのエネルギーを地域資源でまかなう「エネルギーの地産地消」を柱とする取組の基本方針を定めます。
エネルギーの地産地消に向けて、まずは、日常生活や経済活動によって排出される温室効果ガスの量を「見える化」することから始め、できるだけ排出を減らす取組が大切です。各家庭や企業において、こまめな節電やエコドライブの実践、省エネルギー効果の高い家電や機械設備への更新、建物の高気密・高断熱化、電気自動車の導入など、温室効果ガスとエネルギーコストの両方を削減する省エネルギー社会への移行を促します。
日常生活や経済活動で使う熱や電気は、温室効果ガスの排出を抑え、災害時は独立した非常用電源として活用できるよう、再生可能エネルギー由来とし、エネルギーを使う分だけつくる「小さなエネルギー生産工場」を各家庭や施設、地域に拡げる取組を進めます。
一方、再生可能エネルギー推進地域を明確にし、景観や生物多様性、生活環境を脅かすような再生可能エネルギー施設に対する環境配慮事項を整理するなどの取組を進めます。
森林は大気中の二酸化炭素を吸収して生長し、木材として長く炭素を貯蔵することから、地域産材の建築材への利用や電気や熱を生み出す燃料利用のほか、木材を使った新たな産業の創造など、森の恵みを最大限に活かす取組を進めていきます。同時に、これらの恵みを次世代につないでいくため、計画的な伐採と植林、枝打ちや間伐などの適正な管理を行います。加えて、都市部の企業等が排出する二酸化炭素量を、森林の吸収量で相殺するカーボン・オフセットに取り組み、町内の森林に都市部の資金が還流する仕組みを構築します。