言説の国際政治学 | 東信堂

タイトル 言説の国際政治学
サブタイトル 理論、歴史と「心の地政学」
刊行日 2024年11月
著者 山本吉宣著
定価 ¥7480(本体¥6800+税)
ISBN 978-4-7989-1838-9
Cコード 3031
ページ数 648
判型 A5
製本 上製

米中二極構造をめぐるイディエーショナルな次元の実像

冷戦後、アメリカをはじめとした西側諸国が流布・構築してきたリベラルな国際秩序という理想郷に陰りが見え、非リベラルで権威主義的な風潮が国際的に高まっている。米中二極構造を中心とし、軍事力や経済力にとどまらないイディエーショナルな次元――イデオロギー、価値、規範――をめぐる理論と現象を緻密に検証した本書は、今日の国際情勢に「言説」という新たな分析視座を提供する。本書執筆中の2023年7月に急逝した著者の後の校正作業を三浦聡教授(名古屋大学)が継ぎ、遂に完成へと導いたまさに渾身の集大成。国際政治学の泰斗の遺稿‼

図表一覧/謝辞/略語表
序章 本書の問題意識と構成
第1章 イディエーショナルな力
第2章 言説、言説力の素描と本書での分析枠組み
第3章 一方的投射、規範の対抗、双方向の投射、「対等」の言説
第4章 戦略的ナラティブ
第5章 言説(ナラティブ、話語)とその投射:一般モデルをもとめて
第6章 中国の話語権
第7章 中国の逆投射、アメリカの反応、相互反応のエスカレーション
第8章 規範の対抗から秩序の対抗へ―規範の対抗理論の現在
第9章 戦略的コミュニケーション
第10章 理論統合への試論:言説の投射と規範の対抗
第11章 イデオロギーの対立―「民主主義と専制」と中国の民主主義:バイデン政権
第12章 物質的世界との往復―イデオロギーの正当性の淵源、イデオロギーの距離と大国間の戦略的関係
第13章 中国の人権言説の展開(国連人権理事会を中心として)、1989~2022―言説の国際政治学の一つのケース・スタディ
終章 いまなぜ言説(ナラティブ)か?
文献

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