わたしがいちばん生歌を聴きたいと思っているチョン・ウンジ(APink)の日本(東京)でのファンミーティングは幻に終わりました。
ファンミのスケジュールは7月13日でした。
キャンセルされた理由は「所属事務所のスケジュール調整の都合」ということですが、チケットが一般販売された直後のキャンセルです。
スケジュールの都合というのは、あまり説得力がありません。
結局のところ、先行販売の状況から、事務所は日本でファンミを開いてもあまり「利益」が期待できないと判断したというのが、事実な気がします(あくまで想像)。
ファンでもウンジが日本に来ることを知らない人も多いと思います。宣伝不足です。
ウンジは、現在、ネットフリックスで放映している韓国ドラマ「Missナイト& Missデイ」に主演してます。
昼は50代の中年女性、夜は20代の就活生になる女性と、検事が絡むコメディです。
チョン・ウンジは20代の就活生を演じてます。
50代の中年女性は、イ・ジョンウンです。イ・ジョンウンは、有名な韓国ドラマに多数脇役で出演してるので、名前は知らなくても、韓ドラファンにとってお馴染みの顔です。
検事役はチェ・ジニョクです。多数のドラマに出演してますが、わたしのなかでは「相続者たち」の印象が強いです。主演のイ・ミンホと腹違いの兄を演じてます。
「Missナイト& Missデイ」の話題性は高いようです。ネットフリックスでは、ずっと視聴ランキングの上位にいます。
ドラマの口コミサイトをみると、このドラマで、はじめて、チョン・ウンジを知った人が多くいそうです。
役者としてのチョン・ウンジを有名にしたのは「応答せよ1997」です。もう12年前の古い作品です。
最近では、2021年に「酒飲みな都会の女たち」というドラマが話題になりました。続編が出るほどの人気シリーズです。ただ、ネットフリックスでは配信されてません。
わたしはウンジのファンなので、気にしてませんでしたが、ネットフリックスの視聴者に限定すると、ウンジは無名の女優です。
「Missナイト& Missデイ」を見てる多くの方は、チョン・ウンジが役者であると同時に、神的な歌唱力を持つボーカリストであることを知らないと思います。
アーティストとしての能力は高くても、日本での知名度の低さは、ライブ活動の「利益」を得るうえではネックになるでしょう。
事業を企画するうえで「利益」が見込めるかは重要です。
利益を判断をする指標としてよく知られるのが「損益分岐点」です。
「損益分岐点」は、事業が利益を得るのに必要な売上高のことです。「固定費」を完全にカバーしはじめる売上高です。
「固定費」は、売上に関係なく、一定期間で必ず発生する費用です。代表的なのは、従業員の人件費や店舗家賃などです。いっぽう、売上に応じて変動する費用が「変動費」です。
「損益分岐点」を超えると、その事業は利益を得て、未満だと損失を被ります。
損益分岐点の売上は、次の式で求められます。
- 損益分岐点売上高= 固定費÷限界利益率
「限界利益」というのは、売上から変動費を引いたものです。
- 限界利益=売上高−変動費
限界利益を売上で割ると、「限界利益率」になります。
- 限界利益率=限界利益÷売上高
「損益分岐点」は、分母となる限界利益率が低ければ、高くなり、限界利益率が高ければ、低くなります。
ですので、損益分岐点を低くし、利益をあげやすい状態にするには、限界利益率を高くすることが肝です。
そのためには、売上をアップすることと同様に、変動費を下げる取り組みが重要です。
「変動費」が低いほど限界利益が高くなります。その結果、固定費をカバーするために必要な売上高が少なくなるからです。
韓国からアーティストが来日して、日本でライブを開くためには、相応のコストが発生します。
パンフレットやポスターを制作したり印刷する費用、音響機器やプロジェクターなどのレンタル費用、来日プロモーション費用、ライブ運営のスタッフに払う費用・・・等々。
チョン・ウンジが所属する事務所は、日本に事業拠点がありません。
ライブを開催するためのコストは、外部委託の「変動費」になります。
大企業に比べて中小企業は、外部への依存度が高いので、変動費の割合が大きくなるのが一般的です。
チケットの売上に伴い、外部委託先へのコミッションも高くなるでしょう。
アーティストにとってライブ活動は、中核のお仕事です。しかし、中核となる仕事が外部に依存せざるを得ないところに、中小企業の脆さを感じます。
ドラマ人気にあやかり、ウンジの日本での知名度もアップし、一刻もはやく日本でライブをして欲しいと願います。