株式会社QIXと本学が特許出願中の発明についてのライセンス契約を締結しました | 帝京大学

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2024年09月03日

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株式会社QIXと本学が特許出願中の発明についてのライセンス契約を締結しました

2024年8月9日(金)、帝京大学は株式会社QIX(東京都町田市森野、以下「QIX」)と、本学が特許出願中である天然成分シトラールについての発明を使用した動物向け製品の開発および販売に関する独占的通常実施権許諾契約を締結しました。

帝京大学医真菌研究センター教授 加納塁らの研究チームと株式会社どうぶつの皮膚科(東京都江東区平野)の運営する犬と猫の皮膚科 獣医師 村山信雄氏により、天然成分シトラールには、犬マラセチア皮膚炎の原因菌であるMalassezia pachydermatis(マラセチア パチデルマティス)への予防・治療効果があることが確認されています。当該効果について、本学と同社で「マラセチア皮膚疾患の予防又は治療用組成物及び動物のマラセチア皮膚疾患の予防又は治療方法 (特願2024-133762)」として特許出願中です。今後は本契約のもと、シトラールの抗真菌・抗菌作用を用いた動物用スキンケア製品の開発・販売をQIXが進め、本学と協力して動物病院での犬マラセチア皮膚炎の治療・予防に貢献します。

  • 犬マラセチア皮膚炎
    日本の気候の影響もあり、よく診られる皮膚疾患として一般的な皮膚病とされています。治療には、アゾール系抗真菌薬であるミコナゾールを主成分としたスキンケアシャンプーや抗真菌薬の経口投与により行うのが一般的です。最近では、耐性株について、アゾール系抗真菌薬の標的であるエルゴステロール合成酵素の遺伝子(ERG11遺伝子)が変異を持つことによる耐性化の報告があり、獣医療業界でも対策について検討が始まっています。この犬マラセチア皮膚炎は体質にも関連しているため、罹患すると一生コントロールが必要な場合も多く、継続的な薬剤使用に代わる新たな治療法が望まれています。

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