史学科 | 帝京大学

史学科
  • 八王子キャンパス
文学部 史学科

歴史を体系的に理解し、現代社会の動静について
論理的に考察する力を養います

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歴史を知ることは、未来を知ることにつながります。文学部史学科では、史学を専門的に学ぶ6つのコースにおいて、歴史事象を客観的かつ体系的に理解し、その専門知識をもとに現代世界の動静を歴史的・論理的に考察する能力を養います。また、時代のニーズに応えるユニークな科目で実践的な教養を身につけます。

史学科 Close-UP

2015年、美術史・文化遺産コースを新設

2015年、美術史・文化遺産コースを新設
美術品をはじめとして、遺跡、行事や芸能、景観や町並みからファッションなど、あらゆる文化遺産全般について幅広く学ぶコースです。単なる知識の修得にとどまらず、主体的な研究姿勢や問題意識を養いながら、文化遺産の見学や作品の観察、理化学的な機器を用いた測定などを通して、文化遺産の保存や活用について実践的に学びます。卒業後は美術館や博物館の学芸員のほか、専門的知識を生かした観光分野での活躍などの道が開かれています。

史学科の6つのコース

史学科の6つのコース

6つのコースで専門的分野を深く学びます
史学科では、2年次以降に6つのコースに分かれて学びを進めます。各コースごとに少人数制の史籍購読や演習・実習などを組み合わせ、それぞれの時代を歴史的・論理的な視点に立って研究。自分の興味や関心を発見しながら、専門的分野を深く学んでいきます。

日本史コース:史籍講読・演習・講義の3種類の科目を、古代・中世・近世・近現代の時代ごとに配置。日本の歴史を通観することができます。
西洋史コース:西洋の歴史について幅広く学びます。古代オリエントから、近世・近代史までの欧米などを学ぶことができます。
地理学コース:地理学の基礎知識や研究方法を理論的に学び、地域調査なども実施。地理学的な考え方や技術を身につけられるコースです。
東洋史コース:中国を中心とする東アジアの世界、そしてそれら相互の文化交流の歴史などを学びます。東洋史の分野は広く多彩です。
考古学コース:遺跡・遺物から歴史を構築する考古学では、発掘などのフィールド調査、石器・土器などの資料検討を行います。
美術史・文化遺産コース:美術史、文化遺産、文化財科学を中心に学びます。実物資料などの観察により幅広い知識と教養、実践力が身につきます。

カリキュラム

史学科では、史学の基礎的な知識と方法論、英語力などを修得した後に、6つのコースのうちいずれかを選択して専門的な学びを進めます。史籍講読や実習などを通じて専門性を高めながら、自分の研究テーマを固めて卒業論文の準備に入り、集大成としての卒論に挑みます。

シラバス

史学科のシラバス

授業紹介

日本史籍講読
本授業は、大学での歴史学としての日本史学修と研究には欠かすことのできない、過去の人びとが書き残した史籍を実際に読んでいくものです。史籍とは歴史の中の人びとが文字で記した書状や日記、各種記録などです。それらの中身を読み解き何が書かれているかを知ることで、現代人であり学修・研究の徒である我々が、そこから得られる史実を鑑とする基とすることができるのです。当然ですがそれらは全て古文・漢文とその混交文で書かれています。日本式(和風)漢文が持つ読み方のルールもありますので、この授業に参加したいと思われる学生の皆さんは、高校時代の古文・漢文の復習をしておくことをおすすめします。

西洋史演習
本授業では、可能な限り最新の研究文献を購読し、西洋文明の変種としての「アメリカ文明論」を考察しています。そのため、西洋とは何かを検討し、環大西洋世界(ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸とそれらが混じり合う大西洋という巨大な海洋)でそれが変容し、アメリカ特有の風土の中でいかに今日のアメリカを形成したかを歴史学的、思想史学的、哲学的に検討します。アメリカは史学科で扱う地域の中では最も歴史は短い国であり、近代に誕生した特殊な国です。この特殊な国が普遍的価値観を生み出した理由を学生の皆さんと議論します。狭い意味での歴史学研究に飽き足りない学生は、この機会にアメリカに挑戦してください。

東洋史籍講読
中国の歴史にはさまざまな英雄が登場します。近年ヒットしている歴史漫画にて「秦の六大将軍の筆頭」として活躍した名将・白起。「千里先の勝利を確約する」と称えられた名軍師・張良。儒教を利用して漢王朝をのっとった政治家・王莽。いわゆる「三国志」の物語に登場する曹操・劉備・孫権など。彼らは今から約2,000年以上前の中国に生きた人びとであり、日本で言えば弥生時代、邪馬台国の卑弥呼と同世代です。しかし、彼らの伝記は現代まで残っており、すべて日本語で読むことができます。本授業では、学生たちが好きな人物の伝記を選び読解、年表を作成、分からない言葉や事件について調査、資料を作成して発表します。そして、その発表内容についてみんなで議論します。伝記という歴史資料を通し、人物の半生だけでなく彼らが生きた時代の政治・社会・文化にまで踏み込んでいく、歴史学の方法論について学びます。

考古学実習
本授業では、実際に粘土を使って縄文土器や弥生土器、土製品などを作ります。土器を作る作業を通して、土器はどのように粘土を積み上げて成形していくのか、粘土と粘土のつなぎ目はどのような道具を使って調整しているのか、土器の表面にみられる文様はどのようにして描かれているのか、などのさまざまな土器製作にかかわる技術を身につけてもらうことが目的です。土器製作技術は、土器が作れられた時代や地域を分類するうえで重要な観察ポイントになっています。したがって、土器製作技術に関する知識を身につけることで土器資料に対する観察眼を養うことも本授業の目的です。

地理学野外実習
地理学コースの科目である本授業では、教員による引率のもと年に2回、学生が2泊3日の日程で現地調査を行います。これまで愛知県豊田市・長野県諏訪地域などを訪問し、そこで地形図の判読、自然地形やまちなみの観察調査、図書館での資料収集、博物館施設の見学などを実施しました。また、現地の方から地域の自然・歴史・文化・産業・まちづくり・課題などをテーマにお話をうかがいました。そして、これらの調査を通して得たさまざまな情報を手掛かりに、現地を「より良い社会にするための方法」についても検討しました。このように地理学野外実習は調査能力だけではなく、地域社会を創造する能力を培うことができる極めて実践的な科目です。

美術史・文化遺産実習
本実習では、実際に美術資料や分析機器に触れ、美術作品や文化遺産とかかわるうえで必要となるさまざまな視点や技能を体験的に獲得します。美術作品というモノ資料をどのように分析、読解するのか、素材について基礎から学び、実際に使ってみることで美術作品の表現や技法についての知識を深めます。また、史学科が所蔵している美術資料を使って調査の方法や資料の取り扱いについても実践的に学んでいきます。科学分析の方法とそのデータの読み方、画像資料からの美術史的な情報の読み取りなど最新の調査法から作品の目視観察やそれに基づく記述、史料読解に必要なくずし字の読み方などスタンダードな研究手法まで、幅広く体験できる授業です。

成績評価と単位認定

成績評価

GPA制度について

GPA(Grade Point Average)制度の導入の趣旨は、1. キャンパスとして統一した基準を作成すること、2. 公平性に優れた基準であること、3. 国際的に通用する基準であることとし、学修の成果をGPAという客観的な数値で評価するものです。またこの制度は、欧米の大学で採用されている成績評価制度に概ね準拠しており、海外留学、海外の大学院進学、外資系企業への就職などの際に学力を証明する指標として、海外でも通用する成績評価制度となっています。

成績などの表示および成績評価基準

区分 評価 GPA 成績評価基準 評価内容 英文内容
合格 S 4.0 90点以上 特に優れた成績を表します Excellent
A 3.0 80点台 優れた成績を表します Good
B 2.0 70点台 妥当と認められる成績を表します Satisfactory
C 1.0 60点台 合格と認められる最低限の成績を表します Pass
不合格 D 0.0 60点未満 合格と認められる最低限の成績に達していないことを表します。また、授業等の出席日数不足および当該授業における試験の未受験等も含みます Failure
対象外 N - - 編入や留学等により他大学等で修得した科目を本学の単位として認定したことを表します(単位認定科目) Credits Transferred

GPAの算出方法

GPAの算出方法

単位認定

  1. 履修登録をします。CampusSquareを利用しWeb上で履修登録を行い、履修確認もしっかり行います。前期・後期、それぞれに行う必要があります。
  2. 授業に出席します。授業は前期・後期ともに15回です。
    通常、2単位の授業科目は、毎回の授業(90分)出席に加え、予習・復習の学習時間(各2時間程度)をもって構成されています。単位を修得するためには、すべて(初回から15回目まで)の授業出席は当然のことながら、予習・復習により理解を深める必要があります。
  3. 科目によって試験を受けることや、レポートを提出することがあります。(評価方法は担当教員によって異なります)
  4. S・A・B・Cの評価がついた場合は、合格となり、単位を修得したことになります。なお、D評価の場合は不合格となり、単位を修得できていないということになります。必修科目でD評価となると、翌年度以降再履修しなければなりません。
    また、単位を修得した科目は、再度履修することはできません。
  5. 学業成績について
    • 学業成績は、学期末の試験(筆記試験・口述試験・実技試験またはレポート)によってこれを評価しますが、授業科目によっては、教室における授業時間中の小テスト・レポート・平素の出席・学修状況等を平常点として加味して評価する場合や、平常点だけで評価する場合もあります。
    • 学業成績は成績表に評価のみ記載して交付します。
    • 1度合格した科目については取り消すことや、再履修することはできません。
    • 成績表はセメスター毎にCampusSquareにて発表します。
    • 成績発表後、試験を受験(レポート提出)したにもかかわらず評価がないなど、成績について質問がある場合には、次のセメスターのはじめに(原則1週目の授業まで)、登校して教員に直接問い合わせてください。教員が退職して問い合わせができない時は教務課窓口にその旨を申し出てください。

卒業に必要な最低単位数 (2022年度入学生)

科目の種類 必修・選択の別 所要単位数
総合基礎科目(※2) 選択 12(※1)
英語科目 英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 必修 各1単位 4
専門科目 専門教育科目(※2) 必修 16 74

選択必修(※3)

概説科目 16
特殊講義科目 16
史籍講読科目 4
演習科目 4
卒業論文または代替科目 8
選択 10
共通選択科目
  • 専門教育科目74単位の超過単位
  • 言語教養科目
  • 自己啓発支援科目
  • オープン科目
  • 総合基礎科目の超過単位
選択 34
合計 124
  • ※1総合基礎科目の修得単位が12単位を超えた場合は、超過修得単位のうち8単位までは共通選択科目として認定されます。
  • ※2教職・学芸員各課程科目の単位については、専門教育科目または総合基礎科目の単位に含まれるものがあります。
  • ※3選択必修科目の超過修得単位は選択科目の単位に算入されます。