【JBC2021は11月3日開催】JBC2歳優駿初代王者ラッキードリーム輩出の谷岡牧場の想い― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル

【JBC2021は11月3日開催】JBC2歳優駿初代王者ラッキードリーム輩出の谷岡牧場の想い

[ 2021年10月23日 11:00 ]

谷岡牧場の谷岡康成代表
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 ダート競馬ファン注目のJBCは11月3日、金沢競馬場と門別競馬場で行われる。

 ダート競馬の祭典と言われるビッグレースを前に、昨年新設されたJBC2歳優駿の優勝馬で、今年の道営3冠を成し遂げたラッキードリームについて、生産者・谷岡牧場の谷岡康成代表(63)に話を聞いた。

 1935年創業、北海道日高郡新ひだか町の谷岡牧場はサクラチヨノオーなどを送り出してきた名門だ。現在は地方競馬全国協会(NAR)グランプリ年度代表馬に2度輝いたラブミーチャンなど繁殖牝馬26頭を管理している。

 谷岡代表は1歳夏まで育てたラッキードリームについて「丈夫でどこでも活躍できそうないい馬だと思っていたし、それを順調に厩舎(きゅうしゃ)が育ててくれた。全てがスムーズにかみ合って、うまく結果も出してくれました」と感謝した。

 JBCは米国のブリーダーズCにならった生産者主導のレース。馬産地・日高にとって、開催20年目に誕生した待望の2歳の新カテゴリーだった。その中で、地元ホッカイドウ競馬所属で6番人気だったラッキードリームは見事な競走で勝利。出走14頭のうちJRA勢が5頭という中での快挙だった。

 「中央の馬も来ていたので、どこまで通用するのかなというのはありました。ゴールするまで分からなかったですね」と振り返り「ダート馬の生産が日高のメインになっているところがあります。地方に大きなタイトルを持ってこられるし、JBCは大きな目標になるレース。馬主さんや厩舎にとってもいいことだと思います。牡だったら将来の種馬の参考になるし非常に注目しています」と話した。

 生産者にとって、どの血統を残し、育てるかは永遠の課題。馬と関わって半世紀近くになる谷岡代表は「子どもの頃から馬が好きだし、競馬もよく見ていた。そういう蓄積が、趣味と実益を兼ねて仕事につながっていった」と照れながら、生産者としての醍醐味について「生き物が相手なので大変なこともあるが、そこはいろいろ経験してきたのである程度は想定内。走りそうだなという馬が、ちゃんと結果を出してくれるところが一番。期待できないなと思った馬でも結果を出してくれればそれはそれでうれしいですね」と明かした。

 ラッキードリームも「母サクラスリールは未出走馬ですが、結果を残しました。そこまで走っていない馬でも繁殖させると結果を出すことがある。どんな馬にも良いところと悪いところがあるし、やっぱりツキも大事だなと思います」と話した。牧場では生産だけでなく育成も行っていることから「調教しながら成長過程を見ることもできる。総合的に考えて決めます」と繁殖のポイントについて説明した。

 門別で行われる今年のJBC2歳優駿に向け「ホッカイドウの若馬にとっては地元で走れる大きなアドバンテージがある。そこを狙って門別からデビューさせることも、目標としてはいい。中央と地方の交流がさらに行われ、地方のダートG1がもっとあればいいですね」と期待を込めた。

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