Roadrunner
読み方:ロードランナー
別名:IBM Roadrunner
Roadrunnerとは、IBMによって開発されたスーパーコンピュータの名称である。2008年6月の「スーパーコンピュータTOP500」でランキング1位となり、また史上初めて1ペタフロップス(PFLOPS)の処理性能へ達したシステムとして注目された。
Roadrunnerは、IBMのブレードサーバー「BladeCenter」によって構築されているクラスターサーバーである。CPUには、12240基のCell(Cell Broadband Engine)と、6562基のデュアルコア(2コア)AMD Opteronが併用されており、世界初の「ハイブリッドな」スーパーコンピュータでもある。なお、OSにはLinuxが、各ブレードを接続するインターフェースにはInfinibandが採用されている。
なお、CellはIBM、東芝、SCEIによって、もともとは家庭用ゲーム機のPLAYSTATION 3用に開発されたCPUである。Roadrunnerに搭載されたCellは「PowerXCell 8i」と呼ばれる、倍精度浮動小数点演算の能力が5倍に高められた改良版である。
Roadrunnerが登場するまでは、IBM Blue Geneシリーズの「Blue Gene/L」が世界最速のスーパーコンピュータとしてランキング首位の座にあった。Blue Gene/Lの処理速度は最大で478.20テラフロップス(TFLOPS)とされているが、Roadrunnerは最大1026.00TFLOPSを記録した。設置面積や電力効率の面でも、Roadrunnerは非常に高いパフォーマンスが発揮できるとされている。
Roadrunnerは2006年に開発が開始され、2008年に米国エネルギー省・ロスアラモス国立研究所(LANL)へと納入されている。
2009年7月現在、Roadrunnerは、2008年6月、同年11月、2009年6月と、スーパーコンピュータTOP500ランキングの3連覇を達成している。
※画像提供 / 日本アイ・ビー・エム株式会社
参照リンク
June 2008 | TOP500 Supercomputing Sites - (英語)
Roadrunner Breaks Petaflop Milestone - (英語)
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