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11月から罰則強化! 知らなかったでは済まされない… きちんと身につけたい自転車の交通ルール

知らなかったでは済まされない…! きちんと身につけたい自転車の交通ルール

ちょっとした移動やお出かけに便利で手軽な交通手段である自転車。最近では、シェアサイクリングサービスの普及などで、自転車を利用する人が増えてきています。その一方で自転車による交通事故やトラブルも多く発生しています。皆さんは、自転車の交通ルールをきちんと守れていますか? 知らなかったでは済まされない、自転車の正しい乗り方や交通ルールなどを、警視庁愛宕警察署の交通総務係の方に解説してもらいました。

目次

基本の「き」! 自転車に乗るときの交通ルールは守れていますか?

基本の「き」! 自転車に乗るときの交通ルール守れていますか?

自転車に乗るときに守るべきルールのうち、特に重要なものをあげた「自転車安全利用五則」というものがあります。正しい自転車の交通ルールを身に付け、交通事故防止に努めるために定められた5つの項目について紹介します。

      1. 車道が原則、左側を通行 歩道は例外、歩行者を優先

        自転車は「軽車両」で車の仲間です。そのため、歩道と車道の区別のあるところは車道通行が原則となるので、車道の左側を走るようにしましょう。また、普通自転車が歩道を通行できるのは下記のとおりです。

        下記の場合は、歩道を通行することが認められます。

        1. 歩道に「自転車通行可」の標識があるとき
        2. 13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者や身体の不自由な人が普通自転車を運転しているとき
        3. 道路工事や連続した駐車車両で左側通行が困難な場合や、車の交通量が多いなど車との接触事故の危険がある場合

        歩道は歩行者が優先です。自転車で歩道を通行する場合は、原則として車道寄りを徐行しなければなりません。歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止、歩行者が多い場合は自転車を降りて押し歩きをしましょう。

        車道が原則、左側を通行。歩道は例外、歩行者を優先
      2. 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認

        信号や交通標識には、車やバイクと同様に従わなければなりません。一時停止標識のある交差点や踏切などでは、必ず止まって左右の安全を確認してから進行してください。

        交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
      3. 夜間はライトを点灯

        無灯火運転は、他の車両や歩行者から自転車が見えにくくなり非常に危険です。ライトを点灯すると前方の照射だけでなく、周りに自転車の存在をアピールすることにつながるので、安全のためにライトを備えた自転車を運転してください。

        夜間はライトを点灯
      4. 飲酒運転は禁止

        飲酒をして運転していけないのは車とバイクだけではありません。自転車も同様です。道路交通法の改正により、自転車の酒気帯び運転だけでなく、酒類の提供者や依頼しての同乗者も罰則の対象となります。

        飲酒運転は禁止
      5. ヘルメットを着用

        自転車利用者による死亡事故のうち、多くの人が頭部を損傷しています。2023年に都内で発生した自転車に乗車中の死亡事故のうち約7割が、頭部への損傷が原因となっている事実がある一方、実際にヘルメットを着用している人は依然として少ないのが現状です。警視庁では、これまで以上に自転車ヘルメットの着用を普及・促進するための広報啓発活動を推進していきますので、自転車を利用する皆さんもぜひヘルメットの着用をお願いします。

        ヘルメットを着用
  • 掲載画像は全て警視庁ホームページ「自転車交通安全教育用リーフレット」から転載

違反をしてしまった場合の罰則は下記のとおり。

対象の項目 違反した場合の罰則
❶ 車道が原則、左側を通行 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金
❶ 歩道は例外、歩行者を優先 2万円以下の罰金または科料
❷ 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金
❸ 夜間はライトを点灯 5万円以下の罰金
❹ 飲酒運転は禁止 3年以下の懲役または50万円以下の罰金
❺ ヘルメットを着用 着用努力義務化

どれも大事な交通ルールですが、特に「車道が原則、左側を通行。歩道は例外、歩行者を優先」を意識してほしいです。「自転車は車道と歩道のどちらを走ってもよい」と考えている人がいますが、「自転車は車」「車は左」という道路交通法の原則に則り、「歩道は歩行者のための空間」という意識を強く持ち、自動車運転時と同様に、「歩行者を驚かさない、怖がらせない」という優しい運転を心掛けて下さい。歩行者からの視点はもちろん、自動車ドライバーの視点からも安全安心な自転車走行を心掛けましょう。

他にも気を付けたい自転車の禁止行為は?

自転車に乗る際に守らないといけない交通ルールはまだまだあります。自転車安全利用五則とあわせて自転車のその他の違反行為についても覚えておきましょう。

2024年11月1日の道路交通法改正により、自転車に乗りながらの通話や画面を注視する行為が禁止され、違反者には、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。(交通の危険を生じさせた場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金)

他にも気を付けたい自転車の禁止行為は?

愛宕警察署管内では、スポーツタイプの自転車が信号機の右折矢印の際に自動車と一緒に小回り右折する光景がよく見られます。自転車は原付と異なりどんな小さな交差点でも右折する際は「二段階右折」が義務付けられています。

「二段階右折」と自転車が従わないといけない信号のルールは?

二段階右折

信号機のある交差点を右折する場合は、青信号で交差点の反対側まで直進し、その地点で止まって右に向きを変え、前方の信号が青になってから進むようにします。小回り右折はしてはいけません。

二段階右折

二段階右折

小回り右折

小回り右折

従うべき信号のルール

「歩行者・自転車専用」と表示された歩行者用信号機がある場合は、車道を走行する自転車も歩行者用信号機に従わないといけません。表示がない場合、車道を走行時は車両用信号機に従います。

「歩行者・自転車専用」の表示がある場合

「歩行者・自転車専用」の表示がある場合

「歩行者・自転車専用」の表示がない場合

「歩行者・自転車専用」の表示がない場合

警視庁ホームページ「自転車交通安全教育用リーフレット」から転載

また、「携帯電話使用」「イヤホン使用」「傘差し運転」などの自転車に遭遇し、怖い思いをした人もいらっしゃると思います。これらも道路交通法違反であり、指導・取り締まりの対象となります。

東京都内では取り締まりを強化。悪質運転者には「赤切符」も…

都内では、以下の4つの悪質な違反に対して、「赤切符」交付による取り締まりが強化されています。強化された背景について、近年、東京都内では自転車が関与した事故が増加傾向にあり、フードデリバリーやシェアサイクルサービスなどの新しい形態の自転車ユーザーが増加している中、自転車の交通ルール遵守を求める都民の要望が年々高まってきたことが主な背景にあります。

取り締まりが強化される主な交通違反

①信号無視

①信号無視

②一時不停止

②一時不停止

③右側通行

③右側通行

④徐行せずに歩道を通行

④徐行せずに歩道を通行

掲載画像は全て警視庁ホームページ「自転車交通安全教育用リーフレット」から転載

強化される4つの違反を見ると、これらは特に重大交通事故を発生させる危険性が高い違反種別であることが分かります。例えば、一時停止や左側通行を守らずに自動車と衝突したら生命を脅かす大事故となり、自分ばかりか相手のドライバーまで不幸に陥れてしまいます。また、歩道走行でも都内では、歩行者と衝突して相手が死亡する事故が発生しており、歩道上は歩行者が最優先である以上、交通事故を起こした場合は、自転車の運転者に重大な責任が課せられることになります。歩行者から見ても自動車から見ても「危ない!」と感じる運転は、形態に関わらず一般的に悪質であると言えます。

赤切符をもらってしまったら…?

通常であれば、指定された日時に居住地を管轄する区検察庁に出頭し、事実認識に誤りなどがなければ略式裁判に移行し罰金刑が宣告されます。これは、交通取り締りの大部分を占める銀行などで反則金を納付すれば手続きが完結する「青切符」とは異なる刑事手続きとなります。正当な理由なく出頭の求めに応じないなど刑事訴訟法所定の要件に該当すれば逮捕状が発せられる場合がありますので「たかが交通違反」「たかが自転車」と軽視することなく、普段から交通ルールを遵守しましょう。

赤切符をもらってしまったら…?

また、行政処分として、「自転車運転講習制度」の対象となる可能性があります。自転車運転講習者制度とは、自転車の運転による交通の危険を防止するための講習で、自転車の運転中に信号無視などの危険行為(15類型)を行ったことで、交通違反として取り締りを受けたり、交通事故の当事者として送致されたことを、3年以内に2回以上行った者に対して都道府県公安委員会から、講習の受講を命令される制度です。
受講命令が決定した場合、受講時間3時間、手数料6,000円の講習を受講する義務があります。また、正当な理由なく受講命令に従わなかった場合は、5万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

万が一の事故のときのために備えておきたい自転車の保険

事故の加害者にも被害者にもならないよう、交通ルールやマナーを守り、安全な運転を心掛けるのが大前提ですが、万が一、自転車による事故を起こしてしまって相手に怪我をさせてしまった場合は、高額な賠償金を請求されるケースもあります。

ソフトバンクでは、万が一に備えて「自転車あんしん保険」を提供しています。近年増加傾向の高額賠償に備える充実したプランなど、必要にあわせて選択できるプランを用意しています。

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シェアサイクルサービスを利用する場合の保険はどうしたらいい?

手軽で便利なことで近年利用が増えているシェアサイクルサービス。その場合の保険や補償はどうなるの?と気になりますよね。シェアサイクルサービス「HELLO CYCLING (ハローサイクリング)」では、利用料金の中に補償が含まれているので万が一のときでも安心して利用できます。事前に利用規約の内容を確認してから、自転車を借りるようにしましょう。

誰でも気軽に利用できる自転車ですが、交通ルールやマナーを守らないと事故の可能性が高まり、とても危険な乗り物でもあります。自分だけでなく他人を守るためにも、自転車の交通ルールの遵守を心掛け、安全な運転をしましょう。

ソフトバンクはNTTドコモ、KDDI、楽天モバイルと連携し、安心、安全にスマホをご利用いただくための情報をご案内しています。政府広報やMCPCのウェブページでも案内されていますので、あわせて参考にしてみてください。

(掲載日:2022年12月9日、更新日:2024年10月23日)
文:ソフトバンクニュース編集部