【高知】 from STAFFキャンプ場にいくなら vol.3

Prologue

スノーピークでは全国でキャンプフィールドを運営しており、毎年多くのキャンパーが訪れています。でも、せっかくキャンプへ出掛けるなら、その周辺エリアも味わってほしいもの!そこで、キャンプと併せて訪れたい各地の魅力をスタッフがお伝えします。

今回、新潟の本社オフィスで働く南が、スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド(以下、おちCF)がある高知県越知町を訪問。同町在住のCFスタッフ朝倉の案内で、仁淀川エリアを巡ります。

この地域でどんな風景や人に出会えるのでしょうか。さっそく出掛けてみましょう!

【お伺いしたところ】
・自由軒本店(ラーメン)
・WASHI ORIORI(和紙雑貨の制作・販売)
・横倉山自然の森博物館(博物館)
・かわの駅おち(お土産)

◇地元民に人気の自由軒本店。

串おでんがラーメンのおとも。

南:
「最初に向かったのは、おちCFから車で10分ほどのラーメン店自由軒本店さん。ラーメンをはじめとする中華メニューとサイドメニューのおでんが、地元の人たちに愛されている町中華です」

朝倉:
「ラーメンのできあがりを待つ間に、ひとまず串おでんを。当たり前だと思っていましたが、こういうスタイルのお店って全国では珍しいみたいですね」

一番人気の「みそかつラーメン」。

朝倉:
「越知に来たなら、自由軒の『みそかつラーメン』は外せません。地元っ子には馴染みの味で、お店で一番人気のメニューなんですよ」

南:
「肉厚で大きなトンカツがトッピングされた堂々たる姿!に、びっくり。揚げたてのカツにスープが浸みて、しっとりした部分もまた美味しいですね」

中細のストレート麺にスープが絡む。

南:
「カツはサクサクで、スープはまろやか。見た目はボリューミーですが、どんどんいただけます。ちなみにおちCFのスタッフの間では『塩カツラーメン』も人気とのこと。次回はそちらも食べてみたいです!」

◇博物館で越知の自然を学ぶ。

南:
「次は、朝倉さんも足繁く通っているという、横倉山のふもとにある町立自然の森博物館です。越知というと仁淀川のイメージですが、実は山もすごいんですよね?」

朝倉:
「横倉山は、4億年以上前の日本最古の化石が発見された山で、樹齢数百年のアカガシの原生林や1300種類もの植物がみられる植物の宝庫です。掘り尽くせない魅力があって、僕も気になることがあると、この博物館に来て谷地森館長に教えてもらうんです」

カラフルな石が並んだ展示。石の種類当てクイズに真剣に挑戦。

南:
「この展示で、同じ川の石でも中流にあるか、下流にあるか、どの支流にあるかによって色や模様が違うと知ってびっくり。実際にもう一度河原に行って調べてみたくなりました」
  
b>朝倉:
「仁淀川の石って、とってもカラフルなんです。支流ごとに成分が異なるので、安居渓谷では緑、中津渓谷では赤というふうに石の色や種類が違ってくるんです。それが本流で混じって『仁淀川の五色石』になるというわけですね。ちなみに向こうには、日本で唯一発見された筆石の展示もありますよ」
 
南:
「唯一とか、希少とか、越知の自然はすごすぎませんか!」

世界的にも有名な植物学博士、牧野富太郎の展示も。

南:
「さて、こちらは日本の植物学の父、牧野富太郎の展示ですね。横倉山は博士の研究フィールドで、ヨコグラノキやヨコグラツクバネなど、博士がここで発見して命名した固有植物も少なくないとは、驚きです」

朝倉:
「博士は、この春から始まったNHK連続テレビ小説『らんまん』主人公モデルです。越知でも撮影していたみたいですよ!」

建物は、安藤忠雄によるもの。美しい自然の風景を切り取るような設計が印象的。

南:
「谷地森館長の案内で外へ。博物館の建築は安藤忠雄氏によるものなんですね。コンクリート打ちっぱなしの建物、風景を切り取って絵のように見せる開口部など、まさに、ザ・安藤ワールド」

朝倉:
「館内は、スリットから差し込む光まで計算して設計されています。自然との調和が美しくて、見ていると時間がどれくらいあっても足りないくらいですね」

◇WASHI ORIORIで和紙アートに挑戦。

和紙のワークショップは約2時間。

朝倉:
「次は和紙アートの工房『WASHI ORIORI』さんを訪ねました。高知県では古くから和紙が作られていて、今でも多くの製紙会社があるんです。そういう和紙文化に触れてもらいたいと思ってチョイスしました」

南:
「ここでは、東京から移住してきた和紙作家の齋藤夫妻が、和紙で作ったアクセサリーやインテリア小物の販売、ワークショップなどを行っています。今日はふたりで和紙アートに挑戦します!」

描いた下絵に沿って、選んだ和紙を張り合わせていく。

南:
「アクリル板に好みの和紙を張って『絵』をつくっていくのですが、まず、色も質感も異なる膨大な和紙の中から好きな和紙を選ぶのが楽しい! 貼るときも、色を合わせるだけじゃなく、和紙を重ねて薄く延ばすと下の色が透けてレイヤーができるとか、いろんな技を教えてもらってめっちゃ集中しました」

朝倉:
「僕は越知の町鳥のメジロを、愛社精神にあふれる南さんは『アメニティドーム』を作りましたね」

南:
「メインパネルのライン、立体的でいいでしょう。和紙を裂いてねじってヒモ状にして貼ったんです」

完成品を持って。奥の薬棚には、大量の和紙が色別に収納されている。

南:
「引き出しがぎっしりと並んだ棚は、実は薬棚。この工房は築100年の元薬局をそのまま使っていて、店内はノスタルジックな雰囲気でステキでした。

講師の竹山美紀さんに、まじめに取り組んでいたとほめられました(笑)。まさか越知でアート体験ができるとは思いませんでしたが、こういうお土産もいいですね」

◇越知ならではのお土産探し。

山、川、町を遠望できる高台にある「かわの駅おち」。

南:
「最後に博物館のすぐ近くにある『かわの駅おち』でお土産探し。こちらには、仁淀川流域ならではの美味しいものや名産品が揃っています」

芋けんぴのバリエーションが豊富。

朝倉:
「高知の郷土菓子といえば、芋けんぴ。甘いだけじゃなく、砂糖不使用の“生けんぴ”や塩味などの珍しい味のもの、太目・細目、越知の老舗店が作っている芋けんぴなど、とにかく種類がいろいろあるんです。数ある中から、好みのものを選ぶのも楽しいですよ」

ご当地名物の柑橘系ドリンクがずらり。

南:
「四国は柑橘の産地だから、ゆず、小夏、ぶんたんなど柑橘のドリンクも種類が多くて迷いますね。飲み比べたくなります。

山椒の風味が際立っているという、スタッフいちおしの『塩山椒』も気になりました。美味しくてつい“何にでもかけてしまう病”を患うほどだとか…。この土地ならではの名物が目白押しで、どれを買おうか迷ってしまいました」

Epilogue

越知といえば仁淀川と思っていましたが、一日この町を巡ってみて、それだけではない多くの魅力を発見しました。
 
野遊びでお腹ペコペコになったらみそカツラーメン、おやつには芋けんぴや小夏ドリンクでエネルギーを補充。フィールドで見かけた石や昆虫、植物など知りたいことがあれば博物館へ。自分だけの作品がつくれる和紙アートもいいですね。キャンプの楽しみがグッと広がるなぁと思いました。
 
キャンプと合わせて楽しみたい地域の魅力。次回はまた別のキャンプフィールで周辺をご紹介します。お楽しみに!