【コラム】 from STAFF愛着図鑑 vol.11

【愛用歴11年】
和鉄ダッチ30

アクティブな両親の影響もあり、小さい頃からしょっちゅう家族でキャンプをしに出掛けていました。僕は特に焚火が大好きで、「キャンプに行けばまた焚火ができる!」と、いつもワクワクしていた記憶があります。
 
小学生のときから料理に興味を持ち、高校に進学するころには毎日2~3時間は料理をするくらい、ハマってしまいました。和鉄ダッチを購入したのは、ちょうどこの頃。家族のキャンプで使うダッチオーブンも別であったのですが、自分だけの大きいものがどうしても欲しくて、お小遣いをがんばって貯めて、憧れだった和鉄ダッチ30を手に入れました。
 
購入したときは早く使ってみたくてたまらなかったですね。初めて作った料理はローストチキン。実家の庭で、焚火で作って、家族に振る舞ったのを覚えています
 
キャンプには、この和鉄ダッチ30をいつでも必ず持っていきます。サイズが大きいので煮込み料理もオーブン料理も幅広く作れて、とても使い勝手がいいんです。これを使って、1度のキャンプで何品もの料理を作ります。「何を作ろう?」と考えるのが、毎回キャンプへ出掛けるときの楽しみです。

薪料理を学ぶため、スペインへ渡る直前。山梨県・本栖湖で、仲間たちと5泊6日のキャンプをしました。仲間が入れ替わり立ち代わりで、総勢20~30人ほど集まり、和鉄ダッチ30は常にフル稼働。丸鶏を2羽入れてローストチキンを作ったり、ポットで煮込み料理を作りながら、リッドでパエリアを作ったりと、たくさんの料理を振る舞いました。
 
定番でよく作るのは、バスクチーズケーキ。焼きたてよりも少し冷ましたくらいが、中がトロッとして美味しいんですよ。他には自家製の天然酵母を使ってパンも焼きます。バスクチーズケーキを焼いた後、中の温度が上がっている状態が、パンを焼くのにちょうどいいんです。

僕にとってキャンプの目的は、料理を作ること。自分が食べるよりも、誰かのために料理を作るのが楽しくて、ほとんどキッチンにいますね。一緒に行く相手がどんな人か分かっていたら、その人の好みに合わせて料理内容を考えます。相手に喜んで食べてもらえることが、何よりもうれしいんです。

和鉄ダッチ30を世の中で一番使っているのは自分だと自負できるくらい(笑)、たくさんの料理を作ってきました。これからもメンテナンスをしながら、大切に使い続けていきたいですね。そして、みんなが喜ぶ料理を作りたいです。

Epilogue

今回の「愛着図鑑」は、いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはなくて、その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。

新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大事に直してまた使って欲しい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。