メイド イン ワリオ ゴージャス | ニンテンドー3DS | 任天堂
最多!最短!最速!『メイドインワリオゴージャス』のレビュー行くぜ!
メーカー:任天堂
機種:3DSソフト
ジャンル:アクションゲーム
発売日:2018/8/2
価格:4980円(税抜)
GBA時代から続く『メイドインワリオ』シリーズ久々の新作だ。
ワリオを主役にしたミニゲーム……ではなくプチゲーム集。
1本が5秒くらいで終わるゲームが大量に収録されており、
それを連続でどこまでプレイできるか!という構成になってる。
テンポの良さでついついもう一回と遊びたくなるゲーム内容に、
脳みそのどっから捻りだしたんだと言いたくなるいかれたセンス。
可愛いキャラクター達。散りばめられた遊び心いっぱいの小ネタ。
任天堂が世界に誇る最高のバカゲーの1本である!
今回はシリーズの集大成的な作りになっていて、
『メイドインワリオ』『まわるメイドインワリオ』
『さわるメイドインワリオ』といった過去作のプチゲームの再録が中心。
とはいえ、グラフィックは一新してるし新作も満載だしおまけ要素も凄いボリューム。
シリーズファンに嬉しい要素も盛り沢山。
まさにゴージャスの名にふさわしい内容だったぜ。
ワリオを始めとする登場キャラクター達によってジャンル分けされた、
様々なプチゲームに挑んでいく構成になっていて、プチゲームは大きく分けて3種類。
ボタンで操作する「ピコピコ」。
本体を傾けて操作する「ぐるぐる」。
画面をタッチして操作する「タッチ」。
基本的にどれか1種類を遊ぶことになるが、
ごちゃ混ぜに出現する難しいステージもあるぞ。
遊ぶことになるプチゲームはどれも本当に単純。
1ゲームが5秒ほどで、傘を左右に動かしてネコをぬらさないようにするとか、
タイミング良くボタンを押して鼻に指を突っ込むとか、
ミミズを操作して水溜りに入るとか、
くだらなくて分かりやすいものばかり。
しかし、成功しても失敗しても「はい次!」でどんどん進んでいき、
違うプチゲームが次々に登場。スピードもどんどんアップしていく。
混乱しながらもわんこそば感覚でこなしていくこの感覚が、
ただの「ミニゲーム集」とはまったく違う本作最大の魅力であり、
中毒性の高いところだ。
失敗する度に減るライフがゼロになったらゲームオーバー。
ストーリーモードは一定以上進むと出現するボスステージをクリアすれば終了。
それ以外のモードは基本的にエンドレスで、
定期的に登場するボスゲームをクリアすればライフが回復する仕様となっている。
一度遭遇したプチゲームは「ずかん」で単独プレイが可能。
苦手なものがあったらこちらで練習できるし、
個別にスコアが記録されるからやり込んでも良し。
任天堂の過去作をモチーフにしたプチゲームも多数登場し、
『スーパーマリオブラザーズ』『アイスクライマー』といった
ファミコン時代の作品から、
『ラブテスター』などファミコン以前の任天堂玩具、
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
『スーパーマリオサンシャイン』などの3D作品まで様々だ。
一番新しいのは『ファイアーエムブレム覚醒』のプチゲームかな?
個人的には『スーパーマリオランド』のプチゲームが新録されたのに感動。
『まわるメイドインワリオ』に収録されていた
こちらの作品の再録も嬉しいところだぜ。
3DS本体を左右に傾けることでマリオを操作する『スーパーマリオブラザーズ』だ!
大きく傾ければ大きく動く!ゆっくり動かせばゆっくり歩く!
超古典的ゲームに最新の操作方法を加えて生まれ変わらせた逸品。
マリオのスピードに合わせてテンポが変化するBGMも注目ポイント。
これだけで1本ゲーム出して欲しいくらい好き。
本当に紹介しきれないくらい多数のプチゲームがあるんだが、
ボタン連打でトイレに人を入れないようにするプチゲームを見ると
やはりワリオは悪党……!という思いが強くなるぜ!
たまたま機嫌が良かったワリオを操作してマリオと握手するプチゲームも大好き。
300種類あるプチゲームは2D、3D、マンガ風、劇画風、ラクガキ風などなど。
まったく異なる画風が混在しており、一体どれだけのアイデアを注ぎ込んでいるのか、
一体脳みそのどこからこれを捻りだしたのかと驚くバラエティの豊富さで飽きさせない
5秒しかないので、インパクト最優先のシュールなキャラや、
顔芸が強すぎるキャラなどが続々と登場する。
ゲームスピードに合わせて変化し、それでいて短いながら印象に残るBGMや、
クリア時、あるいは失敗時に流れる効果音とボイスも遊んでいて気持ち良くプロの技。
アクションゲームとして、どこを切ってもセンスの塊だ。
同じプチゲームでも
難易度によってグラフィックがどんどん変わっていくのも面白いところで、
例えばこちらの「三つ編みを切りそろえる」プチゲーム。最初は女学生なんだが……。
遊んでいると縄文人になったりする。こんなん笑うだろ!
こういうのがすべてのゲームに用意されているので飽きさせないのだ。
不意打ちで笑わされてミスすることもあるのが悔しいぜ。
ステージをクリアしていくストーリーモード以外にもチャレンジモードが存在し、
こちらでは対戦専用ステージを含めた9種類の特別なルールでプレイ可能。
本編と同じルールで更に難易度を上げたものもあるし、
2画面を使ってアイキャッチ無しで進む「ノンストップ」なんてのもある。
WiiU『ゲーム&ワリオ』で初登場し、
スマブラでのステージ化も果たしたあの名作「ゲーマー」も遊べるぜ。
「ゲーマー」は簡単に言うと「お母さんに隠れてゲームを遊ぶゲーム」だ。
上画面ではゲームを遊ぶナインボルト少年。下画面にはゲーム画面が表示されている。
基本は下画面を見てプチゲームを遊んでいくわけだが、
たまにお母さんが様子を見に来るので、
上画面にお母さんの気配を感じたらLRボタン同時押しで寝たフリ!
見つかったらその時点でゲームオーバーだ!
お母さんは単に見に来るだけでなく、フェイントをかけてきたり、
いきなりテレビ画面から出てきたりと異次元殺法を仕掛けてくるので気が抜けない。
寝たフリを多用していると
ゲージが無くなって本当に寝てしまうしスコアが減ってしまうので、
ギリギリまでお母さんを引き付けてから寝たフリをする必要がある。
人妻との夜の駆け引きをじっくり楽しんでもらいたい。
ストーリーモードではゲーム大会で金もうけを企むワリオと、
仲間たちの日常が描かれている。
元々ストーリーはおまけみたいなものだが、
今回も可愛いキャラ達のドタバタは見てて楽しい。
ついにメインキャラ入りを果たしたナインボルトの母であるファイブワットさんは、
絵柄が変わったせいもあるけど若返ってる気がするぜ……。
何気にシリーズ初となった日本語ボイスもみんな合ってて
良い意味で印象が変わったね。
モナとクリケット辺りは特に魅力的になったと思う。
ワリオはどうしても最初のCMの大塚周夫氏の印象が強いけど今回のも合ってるぜ。
やっぱワリオの人生楽しんでる感は見ていて凄く惹かれる。任天堂の両津勘吉である。
チュートリアルやゲームの切り替えなど、
日本語ボイスがあることでより分かりやすくなったところもあるし、
「こんなに売れて……いいのかーーーっ!」とか、
お馴染みのモブセリフにボイス付くのも結構嬉しかったな。
今回もゲームで集めたコインでガチャを回して
オマケを集める「ガチャコロン」が存在。
単体で遊ぶミニゲームや、
歴代任天堂ゲームの紹介コーナー、サウンドテストなどなど。
こちらも200以上の大ボリューム。
14種類あるミニゲームは凝ったものが多く、
ザコ敵を敵を吹っ飛ばしてコンボを繋げていく『アシュリーのパンプキンパニック』は
面白い上に3Dモデルの気合の入りっぷりが凄く、
おまけで『バッジとれ~るセンター』のイラストまで収録していてゴージャス!
出オチ感が凄いけどちゃんと面白い『ネコロイド』や、
シリーズ皆勤賞かつ面白過ぎて
DSiウェアで単品販売までされた『鳥とマメ』…じゃなかった『PYORO』など。
人気の高いミニゲームの再録もあるぞ。更にこの2本は新たな続編まで!?
30のアイテムと共に任天堂の歴史を辿る
「ニンテンドーコレクション」も写真付きの解説が楽しい。
トップバッターは……。
当然ッ!『花札』だッ!
「せいぞう:1889ねん」の重みが圧倒的。
他にも『ラブテスター』『光線銃』『レフティRX』など、
ゲーム&ウォッチ以前の任天堂玩具も写真付きで多数収録している。
任天堂の歴史の一端を垣間見ることが出来るぞ。
更にサウンドテストである「レコード」では、
本作で使われたBGMに、歴代の人気曲を加えた25曲を収録。
スマブラでのアレンジも大人気だった
「アシュリーのテーマ」は英語版も入っているし、
昔からのシリーズファンなら
「こがねいろの あなたのク~ペ~」という歌いだしが耳に焼き付いてる
「こえのただよう なみま まで」もあるぜ。高音質&歌詞付きなのがありがたい。
「こちら☆モナピザ」や「ワリオdeマンボ」の収録も嬉しい。
このガチャコロンコンプを目指すのがやり込み要素と言えるが、
コンプした後も「ミッション」という実績リストがあるので、
スコアアタックと並行してこちらも埋めていけばかなり果てしなく遊べる。
まあ、割とムチャな実績もあるから
あんまり意識し過ぎない方がいいかもしれないが……!
久々の新作として非常に面白かったんだが、
元々このシリーズ、初代以降はジャイロ機能とかタッチパネルとか
リモコン検知とかゲームパッドとか、
新しい技術で思いっきりバカをやるところが魅力でもあったので、
過去作のアイデアを中心とした広く浅くの構成はちょっと物足りなさあり。
一応、ワリオが画面を見辛くする妨害をしてくるので、
タッチなどで避けながら遊ばないといけない新モードはあるんだが、
かなり取ってつけた感はあるかなあ。
ガチャコロンもミニゲームやレコードなどは素晴らしかったが、
ガワやキャラだけ変えた同じおまけやアフレコで
何十個も占められているのでやや水増し感がある。
特に30個も用意された電話ネタがイマイチ。
似たようなのは『ゲーム&ワリオ』にもあったが、一枚絵が凝ってたあちらと違い、
テキストが数行流れて終わりなので面白くなかったぜ。
ミニゲームの完成度は文句なかったし、
amiiboを読み込ませることで「ワリオが描いたデイジー」
「ワリオが描いたロゼッタ」「ワリオが描いたシオカラーズ」などの
激レアイラストが見られるオマケは最高だったけどね。
というわけで『メイドインワリオ ゴージャス』!
シリーズファンがグッと来る要素が詰め込まれているし、
これぞ集大成という内容になっているので、
シリーズ未プレイの人にも文句無しにオススメ出来る1本だぜ。
やっぱこのシリーズはいいなぁ……。
気が早いがSwitch辺りでの新作も楽しみに待っているぞ!