FIT CRAFT（フィットクラフト）

私は、高校生の時はウェイトリフティングを3年間やっていました。せっかく青春をささげたスポーツに精通しようと、高校卒業後は「仙台リゾート＆スポーツ」という専門学校に入りました。アルバイトとして、スポーツジムのスタッフで働いていたのですが、就職活動のときに、クラブからマネージャー推薦を受けることができたんです。ただし、その前年に内定者が内定を断ったことから、「他社を受けないこと」が条件でした。そのマネージャーの推薦を受ければ、100％受かると聞いていたので、正直にどこも受けなかったんです。ふたを開けてみたら、4人受けて、私だけ受からなかった。不合格がわかったころにはもう大手の求人は終わっていたので、そのまま卒業後もジムでアルバイトを続けていました。ちょうどそのころ、ジムに来ていたオーストラリア人のお客さんと話していて、プロテインや筋トレの話をよくするようになったのですが、その方が、HALEO（＝仙台に本社を構えるサプリメントメーカー）のDavid社長とお友達で。ちょうどHALEOで人が辞めるというときに、「うちのジムに、詳しい奴がいるぞ」と紹介してくれたことで、HALEOで働くことになりました。

HALEOで11年くらいお世話になった後、東京のトレーニングマシンの会社に転職しました。実はHALEOを辞めるときに、すでに独立を考えていていました。退職後にHALEOの取引先であったマニアックなフィットネス用品のショップに行ったんです。「御社の商品を仙台で扱いたい」と話したら、あれよあれよという間にGMにまで話が行ってしまって、「うちで、やってみないか？」と、系列会社で働くことになりました（笑）。
そこで私は、adidasとReebokのアイテムや家庭用のランニングマシンの販売を担当していました。仙台出身で、仙台が大好きなので、東京で2～3年働いたら仙台でやろうと思っていたので、コロナをきっかけに仙台に戻ってきて独立することになりました。

ありがたいことに、人のつながりで仕事が舞い込んでくるといった感じです。つい最近も、HALEOでサポートしていた元K1選手が地元の広島にジムを開設することになり、そのジムへのマシンの納品が決まりました。彼がSNSで「マシン入れたい」と発信していたので、メッセージ送ったら「菊地さんから買いたい」って言ってくれて。トレーニングマシンであれば、全国どこでも飛び回るつもりです。

箱を持っていないので、自分のショップをやりたいなと考えています。実は、仙台に戻ってくるときも物件の内覧をしていたんです。でも、緊急事態宣言で行動が制限されていて、悩んでいるうちにほかの人に決まってしまいました。きっと、その時期ではなかったのだと思うようにしています。いずれは、ショップの隣にパーソナルジムを併設したり、飲食できたりするような施設ができたらいいなと思っています。
あとは、コロナ禍だからこそ、家庭用のトレーニンググッズを広めていきたいです。というのも、ある日私が外回りをしていたとき、おばあさんがエスカレーターで転んで倒れるのを別の場所で2回も見たんです。きっと、コロナで行動が制限されてしまったことで、体の筋肉が衰えてしまったのではないかと思うんです。外に出なかったり、コミュニケーションが取れなかったりするのは、運動不足になり健全ではないと思いました。体を動かすことでリフレッシュできたり、ストレス発散できたりすると思うので、家庭用のトレーニンググッズを広めていけたらと考えています。