「お宅の屋根がはがれている」などと嘘を告げてリフォーム工事を勧誘する訪問販売事業者2社に業務停止命令(3か月) | 東京くらしWEB

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トップページ > 取引・表示指導 > 処分事業者等一覧 > 「お宅の屋根がはがれている」などと嘘を告げてリフォーム工事を勧誘する訪問販売事業者2社に業務停止命令(3か月)

更新日:2024年9月20日

「お宅の屋根がはがれている」などと嘘を告げてリフォーム工事を勧誘する訪問販売事業者2社に業務停止命令(3か月)

令和6年9月20日

 東京都は、屋根等のリフォーム工事を勧誘していた訪問販売事業者2社に対し、特定商取引に関する法律に基づき、3か月間、業務の一部を停止するよう命じ、違反行為を是正するための措置を指示しました。併せて、両事業者の代表取締役に対し、同一の期間、訪問販売業務を新たに開始することの禁止を命じました。

事業者の概要

事業者名      株式会社村山工務店
代表者名 村山 瑠惟(むらやま るい)
所在地 東京都港区芝大門二丁目9番4号(登記上)
設立 令和4年4月15日
資本金 300万円
業務内容 屋根等のリフォーム工事(訪問販売)
売上高 約2億円(令和4年4月~令和5年3月)(事業者報告による。)
従業員数 正社員4名、アルバイト等非常勤1名、業務委託契約者9名(うち営業員8名)
(事業者報告による。)

事業者名 

アーキテックジャパンホーム株式会社
代表者名 小出 玲(こいで あきら)
所在地 東京都港区芝大門二丁目9番18号(登記上)
設立 令和5年1月26日
資本金 300万円
業務内容 屋根等のリフォーム工事(訪問販売)
売上高 約2億9000万円(令和5年1月~令和5年12月)(事業者報告による。)
従業員数 業務委託契約者4名(事業者報告による。)

※ 同名又は類似名の事業者と間違えないようご注意ください。

 

勧誘行為等の特徴

会社名などを告げずに訪問 勧誘の意図を隠して屋根を点検する いつの間にか高額な工事契約の話に 嘘を告げて勧誘していたことがわかる

事業者の関係

 株式会社村山工務店(以下「村山工務店」という。)は、消費者宅において、屋根等のリフォーム工事の役務提供(以下「本件役務提供」という。)の契約を締結している。
 また、村山工務店は、遅くとも令和5年6月以降、アーキテックジャパンホーム株式会社(以下「アーキテック」という。)による本件役務提供の契約の勧誘及び締結業務に、村山工務店の営業員を従事させ、アーキテックの契約管理及びアーキテックに対して消費者から支払われる対価に係る入金管理等を村山工務店が行うなど、村山工務店とアーキテックは連携共同の上、消費者宅において、本件役務提供の契約を締結している。(※)
 したがって、村山工務店及びアーキテックは、特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第2条第1項に規定する訪問販売を行っているものと認められる。
 (※)村山工務店とアーキテックとは、登記上、本店の表記が異なるが、実際にはビルの同室に事務所を置いている。

業務停止命令(法人)の内容

 令和6年9月21日(命令の日の翌日)から令和6年12月20日までの間(3か月間)、法第2条第1項に規定する訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
⑴ 役務提供契約の締結について勧誘すること。
⑵ 役務提供契約の申込みを受けること。
⑶ 役務提供契約を締結すること。

 ※ 2事業者それぞれに対して命令 

不適正な取引行為の内容

     不適正な取引行為 特定商取引           
法の条項
村山工務店は、消費者宅において、本件役務提供の契約の勧誘を行うに先立って、「お隣の家の屋根と外壁の工事をしています。最終的な確認に来て、屋根に上ったら、お宅の屋根が剥がれているのが見えました。留めるだけならタダでやります。」「小学校に工事に来ている者です。校舎で工事している時に、お宅の屋根を見たら、屋根が剥がれていると親方が言うので、伝えに来ました。」などと告げるのみだった。
また、村山工務店及びアーキテックは、消費者宅において、連携共同して、本件役務提供の契約の勧誘を行うに先立って、「近くで工事をしている者です。上司がお宅の屋根を上から見て、おかしいので教えてあげるようにと言うので来ました。」「さっきあの、親方と作業したときに、あの、なんか、おかあさんちのカンムリ、通りの方に外れて落ちちゃいそうだから、ちょっとそれだけお前伝えとけって。」などと告げるのみだった。
以上のとおり、村山工務店及びアーキテックは、勧誘に先立って、事業者の名称及び本件役務提供の契約の締結について勧誘をする目的である旨を明らかにしていなかった。

法第3条            

勧誘目的等不明示

村山工務店は、本件役務提供の契約を締結する際に、また村山工務店及びアーキテックは、連携共同して、本件役務提供の契約を締結する際に、消費者に交付する契約書面に、役務の種類及び対価(単価)並びに契約の履行に際し使用する屋根材等の商品名及び商標又は製造者名、商品の型式並びに商品の数量を記載していなかった。
また、役務提供事業者が契約の申込みの撤回又は契約の解除に関する事項について事実と異なることを告げたことにより誤認をし、又は役務提供事業者が威迫したことにより困惑し、これらによって当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行わなかった場合には、消費者は電磁的方法により、当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができる旨を記載していなかった。

法第5条第1項
               

契約書面記載不備

村山工務店は、消費者宅において、本件役務提供の契約の締結について勧誘をする際に、実際には消費者宅の屋根に著しい不具合はないにもかかわらず、当該消費者宅の屋根を撮影したという画像を見せ、「屋根が剥がれたら、飛んでいって大変なことになります。早く工事をした方がいいです。」「ビスで留めてある木の骨組がダメになっているので、替える必要があります。」などと告げていた。  
また、村山工務店及びアーキテックは、消費者宅において、連携共同して、本件役務提供の契約の締結について勧誘をする際に、実際には消費者宅の屋根に著しい不具合はないにもかかわらず、当該消費者宅の屋根や垂木を撮影したという画像を見せ、「このままにしておくとまずいです。」「こんな感じで、ビーッてこう割れちゃってるんですよ。」などと告げていた。
以上のとおり、村山工務店及びアーキテックは、本件役務提供の契約の締結について勧誘をする際に、消費者が契約の締結を必要とする事情に関する事項について、事実と異なることを告げていた。

法第6条第1項第6号

 

不実告知(顧客が契約締結を必要とする事情)

指示(法人)の内容

⑴ 業務停止命令を受ける原因となった違反行為の発生原因について、調査分析の上検証し、その検証結果につ 

 いて、業務停止命令の日から1か月以内に東京都知事宛て文書にて報告すること。


⑵ 違反行為の再発防止に向けた、再発防止策及び社内のコンプライアンス体制を構築し、当該再発防止策及び

 当該コンプライアンス体制について、本件業務停止命令に係る業務を再開する1か月前までに東京都知事宛て 

 文書にて報告すること。

 ※ 2事業者それぞれに対して指示

業務禁止命令(個人)の内容

対象者  

村山 瑠惟
業務禁止命令の内容 令和6年9月21日(命令の日の翌日)から令和6年12月20日までの間(3か月間)、村山工務店に対して業務停止を命じた範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)を禁止する。
命令の原因となった事実         村山工務店の代表取締役であり、同社の訪問販売における業務全般を統括管理し、また遅くとも令和5年6月以降、同社がアーキテックと連携共同して行う訪問販売における業務全般の運営体制を構築して統括管理するなど、当該業務の停止を命ぜられる業務の遂行に主導的な役割を果たしていた。

対象者 

小出 玲
業務禁止命令の内容 令和6年9月21日(命令の日の翌日)から令和6年12月20日までの間(3か月間)、アーキテックに対して業務停止を命じた範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)を禁止する。
命令の原因となった事実       アーキテックの代表取締役であり、同社が村山工務店と連携共同して行う訪問販売における業務全般について、営業方針等を決定するとともに営業に係る指揮命令を行うなど、当該業務の停止を命ぜられる業務の遂行に主導的な役割を果たしていた。

都内における当該事業者に関する相談の概要 (令和6年9月3日現在)

株式会社村山工務店
契約者平均年齢

約73.5歳

(37~95歳)

平均契約額

約158.2万円

(最高約485万円)

相談件数
令和4年度 23件
令和5年度 0件
令和6年度 0件
合計 23件
アーキテックジャパンホーム株式会社
契約者平均年齢

74.0歳

(46~90歳)

平均契約額

約109.2万円

(最高300万円)

相談件数
令和4年度 0件
令和5年度 22件
令和6年度 3件
合計 25件

消費者へのアドバイス

安易に屋根の点検に応じず契約の前に周囲の人に相談しましょう トラブルにあった方は消費者ホットライン188に相談してください

消費者注意情報

都内の「屋根修理」に関する消費生活相談は年間700件以上です
「東京くらしWEB」では、同種のトラブルについて注意を呼び掛けています

参考資料

東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話)

悪質事業者通報サイトへ情報をお寄せください。 <事業者名がわからなくても通報できます!>

すでに解決した消費生活相談情報や、窓口に相談するほどでもないが困った経験をしたことがあるなどの情報をお寄せください。

悪質事業者通報サイト

寄せられた情報は、悪質事業者の指導や処分に役立つほか、都民の皆様への情報提供、啓発につながります。

お問い合わせ先

東京都生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課取引指導担当

電話番号:03-5388-3073