解説
アホム王朝を築いたアホム族は、元々はタイ諸語を話すタイ系の民族にルーツをたどることができます。タイ系民族のシャン族の一部が13世紀頃にインド北東部のアッサム地方へ入り、先住民など様々な民族と同化して、アホム族が形成されました。
祖先崇拝に基づく信仰をもっていたアホム族は、王族を埋葬するために、丘陵や自然、水域といった自然と調和するモイダム(墳丘墓)を建設しました。王や王妃、貴族の墓は、王朝の最初の都が置かれたチャライデオに築かれ、モイダム内部の地下室に遺体や遺骨、副葬品が納められました。
インドがイギリスの支配下に置かれると、王族の埋葬儀礼は廃止されましたが、アホム族による祖先崇拝の儀式などは現在も行われています。