認定級 3級
長谷川 あや さん
ライター
―― 長谷川さんは旅行系のライター、インスタグラマーとして活躍されています。ご自身のTwitterでも「世界遺産検定2級取得中」と自己紹介されていますが、世界遺産に興味を持ったきっかけは?
子どもの頃、夜更かしをしているときにたまたま見たテレビ番組です。クラシック音楽をBGMにして綺麗な景色を流す番組だったのですが、世界遺産として紹介されていた景色が当時夢中だったゲーム『ファイナルファンタジーⅦ』に出てくるような風景で。壮大な遺跡や豊かな自然…ゲームの中だけに存在すると思っていた幻想的な景色がこの世に実在することを知り、「実際に見てみたい、行ってみたい!」という思いが芽生えました。同じく深夜番組の『電波少年』で放送されていた猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイクや『アンコール・ワット』までの道のりを舗装する企画にも影響され、海外の中でも特に東南アジアに惹かれましたね。
―― 世界遺産検定を受けようと思ったのはなぜですか?
鈴木亮平さんがテレビで検定の話をしていたのがきっかけですね。旅って、現地の文化や歴史を知ってから行く方が何倍も楽しいんです。検定の勉強をしてから旅に出れば、旅がもっと面白くなるだろうと思って受検を決めました。
でも、学生時代は歴史も地理も嫌いだったし、いざテキストを見ると世界遺産の基礎知識の項目なんて知らない単語ばっかり(笑)。暗記するときには手を動かさないと覚えられないタイプなので、結局テキストはまるごと1冊、ノートに書き写しました。
―― ライターやインスタグラマーといったお仕事のなかで、世界遺産検定の知識は役に立っていますか?
「私ならでは」というと大げさかもしれませんが、他の人とは違う視点での情報を発信するのに役立っていますね。例えば、旅先の風景を写真におさめるにしても知識の有無によって注目するポイントは変わります。
以前、「ラオスでカフェの写真を撮影してほしい」という依頼があったのですが、おしゃれなカフェの写真ってラオスじゃなくても撮影できますよね。せっかくなので、世界遺産のルアン・パバンの托鉢の風景や市場の様子、少数民族の村で伝統的に伝えられている手漉き紙の写真なんかも撮影してInstagramに掲載しました。そうするとありがたいことに、カフェの写真よりも私が撮りたかった写真の方が見た人からの評判も良かったんです(笑)。
単に綺麗なだけの写真は世の中にいくらでも存在しています。だからこそ、学んできた知識を活かして自分ならではの切り口で写真を撮れたときはうれしさもひとしおですね。
―― 検定の知識が長谷川さんならではの視点を作るのに役立っているんですね。今後は、どんなことを発信していきたいですか?
まず、世界で行ったことのない場所は全部行ってみたいです(笑)。それと、もうすぐ子どもが生まれるので子どもと一緒に色々な場所を訪れたいですね。行ったことのある場所でも、子連れだとどのようにものの見方が変わるのか、今から楽しみです。そんな旅を通じて、既存の「どこかの写真にあるような景色」ではなく自分ならではの光景を見つけて「世界にはこんなに素敵な場所があるよ」と発信し続けたいと思います。それにはやはり、訪れる国や遺産の知識が不可欠です。まだまだ先は長いですが、検定も1級取得を目指して何度でも挑戦し続けます!
(2019年4月)