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2030年までに、わたしたちができること

1970年代、石油系原料の洗剤が原因で環境汚染が問題となっていたころ
生分解性の高い植物由来の原料を使った手肌と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」が誕生。

2007年より売上の1%※を原料産地のマレーシア・ボルネオ島の野生生物を守る活動をはじめました。
このサイトでは、2030年のSDGsゴールに向けて取り組むサラヤのボルネオ環境保全プロジェクトをはじめ、環境関連活動をご紹介します。
※メーカー出荷額


SARAYA ECO SOLUTION 活動年表

2004.8

「素敵な宇宙船地球号」(テレビ朝日系列)テレビ出演
ボルネオでアブラヤシのプランテーションが広がり熱帯雨林減少により野生動物たちが行き場を失いつつある事実に直面

2005.1

RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)に加盟
ボルネオの環境保全活動を行うことを表明
ボルネオゾウの保護活動も始める

2006.10

BCT(ボルネオ保全トラスト)がマレーシア・サバ州政府で認可・設立。緑の回廊計画を開始

ボルネオのプランテーションと熱帯雨林
2007.5

ヤシノミ®洗剤の売り上げの1%をBCTに拠金し、ボルネオ「緑の回廊計画」を開始

2007.9

ボルネオ調査隊ツアー開始

2008.1

RSPOにて持続可能なパーム油の認証制度の正式なスタートが宣言され、可能な限りサラヤでも製品に導入する方針を打ち出す

2008.4

小さく分断された森をつなぐため「命のつり橋」を設置し、オランウータンの生息域を守る活動を開始

2008.5

BCTJ(ボルネオ保全トラストジャパン)の設立

2010.11

日本で最初のRSPO認証商品として「ヤシノミ®洗濯パウダーネオ」発売

2013.9

ゾウの保護施設として「ボルネオ・エレファント・サンクチュアリ」にパドックが完成

2015.8

BCTJが野生生物の生息地を広げるため、植林プロジェクトを開始

2016.9

RSPOジャパン・デー初開催

2017.11

JaSPOC(日本の持続可能なパーム油のあり方を考える会議)に実行委員として参画

2019.4

持続可能なパーム油のための日本のプラットフォーム
「JaSPON」に理事として加盟

2019.11

RSPO EXCELLENCE アワード名誉表彰を受ける


Vol.1 ボルネオ環境保全プロジェクト

私たち自然派のサラヤは、1952年の創業時から人、そして環境を考え、天然素材をもちいた商品づくりをコンセプトに、様々な商品の開発・販売をおこなってきました。
中でも1971年誕生の「ヤシノミ洗剤」は、石油系洗剤による水質汚染が社会問題となる中、環境にやさしい植物原料を使用した植物洗剤の先駆けとして開発された、サラヤの主力ブランド商品です。
しかし現在、世界の食糧需要の増加などにより、植物原料のひとつであるパーム油の生産は、プランテーション拡大による熱帯雨林減少など、現地マレーシアを中心に、あらゆる環境・社会問題を引き起こしています。もはや、「パーム油=環境にやさしい・人にやさしい」と単なる一面だけで語る段階ではないのが現実です。サラヤでは、そういった問題に目を向け、出来ることから少しずつでも取り組んでいこう、と各種団体と協力し、ボルネオ環境保全活動をはじめています。





ボルネオ環境保全プロジェクト


1. 緑の回廊プロジェクト

川辺は野生生物にとって生存の鍵となる大切な場所。
ところがアブラヤシプランテーション(農園)の拡大によって、大切な生息域が失われています。そこで、熱帯雨林だった土地を買い戻し、分断された緑(保護地)をつなぐことで「緑の回廊」を回復させる計画を、BCTを通じて行っています。
野生動物には、生息に最低限必要とされる川沿岸の森と、分断された熱帯雨林を結ぶ移動路が必要です。
BCTは、サバ州キナバタンガン川沿岸の土地を買い戻して森に再生し、熱帯雨林を一つに結ぶ緑の回廊計画を推進。BCTが土地所有権を取得し、それを支援した団体に土地命名権を与えることも実施しています。「サラヤの森」も12カ所まで広がっています。



2. 命の吊り橋プロジェクト

失われた土地を買い戻している最中にも、森は小さく分断され、大切な食糧や繁殖の機会が失われることによって、ボルネオの固有種であるオランウータンが絶滅の危機に瀕しています。そこで、急遽対処法として始まったのが「命の吊り橋プロジェクト」。 泳げないオランウータンのために、森と森の間に橋を作ることで命をつなげる試みです。
サラヤの現地調査員を交えて、サラヤ本社のある大阪・東住吉区の消防署から提供された廃棄消防ホースにより作られました。
当社の資金協力によって、サラヤ現地調査員をはじめBCT(ボルネオ保全トラスト)スタッフ、及び多摩動物公園、市川動植物園、東山動物園、ズーラシア、千葉市動物公園の協力も得て、第1号と第2号の「消防ホース・命の架け橋(吊り橋)」が完成しました。
※設計の専門家、ボランティアが、吊り橋の新規デザイン、構造計算、架橋実験などを経て完成。


3. 野生動物の救出プロジェクト

アブラヤシ農園の拡大により、生息地を追われ傷ついた野生のボルネオゾウやオランウータンを救出して森へ返す試みを行っています。
2005年1月にサバ州野生生物局(SWD)へ救出移動用の車を寄付したことから始まり、サラヤ現地調査員を送りこみ、探索から捕獲、治療までを行い、現在も救出活動を継続しています。
救出活動の内容は、罠が絡まり足や鼻を締めつけられ痛みに苦しむゾウを捕らえ縄を取り除くなどの処置を行ったり、分断された森に隔離された餓死寸前のオランウータンの母子を捕獲して保護林に放つなどの活動を行っています。

しかしながら、2010年の冬から保護した象を移動させる森が見つからない状態に陥り、象専用の保護施設の必要性が求められてきました。
そこで、ボルネオ保全トラスト(BCT)をはじめサバ州野生生物局(SWD)と旭川市旭山動物園坂東園長を中心に、野生動物のケガの治療、一時的な保護などの救出作業を行う"レスキューセンター設立プロジェクト"を立ち上げました。


4. RSPO加盟・認証制度の普及

世界自然保護基金(WWF)を含む関係団体が中心となり、2004年に設立された国際NPOです。世界的に信頼される認証基準の策定と、ステークホルダー(利害関係者)の参加を通じ、持続可能なパーム油の生産と利用を促進することを目的としています。
組織は、パーム油産業をめぐる7つのセクターの関係者(パーム油生産業、搾油・貿易業、消費者製品製造業、小売業、銀行・投資会社、環境NGO、社会・開発系NGO)の協力のもと運営されています。

【サラヤのRSPOに対する取り組み】
世界の食用需要の増加などにより、植物原料のひとつであるパーム油の生産が拡大を続けています。熱帯雨林を伐採してプランテーションを拡大するなど、主要生産国のひとつであるマレーシア・ボルネオ島を中心に、さまざまな環境・社会問題を引き起こしています。
しかしながら、パーム油産業で生計を立てている生産者も多いことも事実です。またパーム油は、世界中のおよそ85%が食用として利用されており、私たち消費者も、パーム油を完全に避けて生活することは難しい状況といえます。
創業当初より、人と環境を考えて植物原料を用いた製品づくりに努めてきたサラヤは、パーム油の使用をやめることが問題の解決にはならないと考えました。
そこでパーム油とかかわり、野生生物や森を守りながら生産者や消費者の生活も維持していくため、2004年から「ボルネオ環境保全プロジェクト」を開始し、環境保全と原料調達の両面からこの問題に向き合い始めました。「RSPO加盟・認証制度の普及」も、環境への影響に配慮した持続可能なパーム油を生産するための活動の1つとなっています。



RSPO認証について


Vol.2 オリーブ油を通じたチュニジアの産業育成


チュニジア産オリーブ油は品質がいいにも関わらず加工やボトリング技術の問題があり、低価格で取引されるため、農家の収入が低レベルであるなどの問題を抱えていました。

サラヤでは、オリーブの実の収穫から搾油まで最適に管理する技術やノウハウに関する教育や、高付加価値製品として販売するためのボトリングなど商品開発を進めることで、「持続可能な産業育成」、「地域間格差是正」、「失業対策」ならびに「国内産業振興を担う人材育成」に貢献することを目指しています。


Vol.3 ホホバオイルのビジネスを通して社会課題を解決


植物由来の素材を活用したサステナブルなビジネス開発



化粧品の原料となるホホバオイルの販売を通じて、過酷な砂漠でも育つ植物であるホホバの植林を砂漠の緑化につなげる事を目指します。
また、生産性の高い品種改良の研究や、農業用防虫剤や機械油などの化粧品原料以外の活用方法の模索など、大学機関との研究も進めています。


Vol.4 「ソホロ」が創る未来の製品


未知の可能性を追求し、人と環境にやさしい製品づくりを続けています


天然成分「ソホロ」は、植物油(パーム油)と糖を栄養にして、天然酵母が発酵することによって生み出したバイオサーファクタント(天然の界面活性剤)。
バイオサーファクタントの存在は1960年代に明らかになっていましたが、工業化は困難を極め、実用には至っていませんでした。創業から天然素材を用いて環境や人にやさしいモノづくりを続けてきたサラヤは、持ち前の探究心でこの難題に取り組み、実用化に成功。「ソホロ」が誕生しました。
細胞毒性が低く、高い洗浄力、氷晶抑制効果などを示すことから、一般家庭用の洗剤をはじめ、医療用器具の洗浄・消毒剤、汚染土壌の洗浄剤、細胞用冷凍保存液への活用など、可能性は広がり続けています。

「ソホロ」について