アメリカ人が喜びそうな日本のギフト:答え合わせ - 役に立つかは別として

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アメリカ人が喜びそうな日本のギフト:答え合わせ

フロリダに行ってきた。

昔お世話になった人を訪ねてお礼・近況報告するというのがメインの目的で、ついでに他の知人を訪ねたり、フロリダに戻るならしたいと思っていたことをする、という正味7日間の旅。

いやー、疲れた。とは言え、濃い旅だった。やりたい・やらなくてはとずっと思っていたことをやり遂げた達成感がすごい。

でもとりあえず今日は、ちょっと前に書いたこれ↓についての結果を書いておきたい。

www.saki-imamura.work

関孫六の、波紋が美しいダマスカス包丁と

同じく関孫六のシャープナーをアメリカ人向けのギフトに選んだという話。

結論から言うと、とても喜んでもらえた。

が、あたしにとってはガッカリな結果となった。

当日はお家を訪ねる予定だったんだけど、向こうの都合が悪くなって、レストランで会うことになった。なので、試し切り用の野菜を買っていって切れ味を試してもらって云々…というのは実現せず、手渡して開けてもらうだけになったんだけど…

 

「わーお!スゴい!かっこいい!ありがとう!!」

ーーどういたしまして。喜んでもらえてよかった!

「こんなスゴいのもったいなくて使えないよ、額に入れて飾っとくね!」

ーーえっ?……いや、使ってよ!そっちの包みも開けてみて、研ぎ器だから!

「研ぎ器?わぁ、スゴい!包丁研ぎ器なんて生まれてこのかた所有したことないよ」

ーーやっぱり……アメリカ人って包丁研がないよね…

「うん、切れ味が悪くなった包丁は捨てて、新しいの買うからね」

ーーいや、でもさ、この研ぎ器、どの包丁にでも使えるから!研げばまた使えるようになるから!1、2、3の順にそれぞれ10回、10回、5回、包丁の刃を通せばいいだけだから!

「しかしかっこいいねー、この研ぎ器。気に入ったよ。でも包丁使うのもったいないなー」

ーーいや、だから使ってね?

「ははは、いやとにかくありがとう!」

 

……という展開になった。

マジか……。マジですか?!

わざわざ波紋が美しいダマスカス包丁を選んだのが仇になるとは……。

その後はランチして散々お喋りして楽しかったんだけど、あれ以降のメッセージのやり取りでも「使ってみたよ!」という言葉が全然ないから、使ってないんだと思う。

えーん。😭

使ってもらって、その切れ味に感動してもらいたかったのにぃーーーーー。

確かに包丁は消耗品ではあるけど、そんなに簡単に消耗しない。手入れすればかなり長く使える。でも、包丁は一旦切れ味が悪くなったら捨てるのが普通という人生を過ごしてきた彼にしてみれば、使うと傷んで捨てることになってしまうという思い込みが強いんだろう。だから「額に入れて飾っとく」というのは、本当に嬉しくて大事にしたいと思ってくれてる証ではあるんだろう。

大事にしたい、使いたくないというんなら、仕方ないよね……。

しかし、まさかこんな展開になるとは……。

 

ちなみに、この包丁を買ったときに、バラマキ土産用に関孫六の爪切りもいくつか買っていた。

刃物ならなんでもオススメ、爪切りもいいよ!というアメリカ人の口コミを見ていたから深く考えずに買ったんだけど、実はその後「いや、普通、爪切りをプレゼントされて喜ぶか?」と我に返って、持っていくか迷った。でも自分の家に同じ爪切りがいくつもあっても仕方ないし…と思って結局は持っていって配った。

そしたら、やっぱり包みを開けて爪切りだとわかったときのみんなの反応はなんとなくビミョーだったんだけど、日本の刃物は有名で…と説明したら、なるほど!と面白がってくれて、後日「使ってみたらスゴかったよ!神秘体験かと思ったわ笑」というコメントがグループチャットに投稿された。

あたしはアメリカの爪切りを使ったことはないからはっきり言えないんだけど、関孫六の爪切りがこんなに絶賛されるってことは、もしかするとアメリカの爪切りはアメリカの包丁事情ごとく酷いのかもしれない。

こっちも予想外の展開だった。でも喜んでもらえて良かった。

 

……てことで、アメリカ人に包丁を買う場合、使ってもらって切れ味に驚いてもらいたい人はダマスカスみたいな見かけが美しいものは避けることをオススメしたい。逆に、美しさで驚かせる路線で行くなら、もっと派手に美しいのがあるから、いっそそっちに走るのも手かもしれない。

そして、お手頃バラマキ土産としては、爪切りをオススメしたい。渡した時のビミョーなリアクションに対する覚悟は必要かもしれないけど。