「ロレックスエクスプローラーってどんなモデルなの?」
「ロレックスエクスプローラーの資産価値は高いの?」
このような疑問を抱えている方も多いと思います。
まず結論からお伝えすると、ロレックスは年々資産価値が上がり続けており、人気モデルであるエクスプローラーⅠ・Ⅱはともに定価よりも高く売れる状況になっています。
ロレックスエクスプローラーⅠ・Ⅱの購入を検討している人は、まさに今が買い時といえます。
この記事では、ロレックスエクスプローラーⅠ・Ⅱの魅力や特徴、資産価値、リセールバリューについて詳しく解説していきます。
高く売れるアンティークエクスプローラーについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ロレックス エクスプローラーとは
ロレックスエクスプローラーは、ロレックスの数あるモデルの中でも歴史が古く、また世界中にファンを持つシリーズです。
エクスプローラーがロレックスのなかでどのような立ち位置のモデルなのか、どういった経緯で誕生したのかを解説します。
エクスプローラーはロレックス初のプロフェッショナルウォッチ
画像引用:ROLEX
エクスプローラーは、ロレックスの本格的ダイバーズウォッチ・サブマリーナーと同じ1953年に誕生したモデルです。
エクスプローラーとサブマリーナーは同期というだけでなく、ロレックスが初めて世に送り出した「プロフェッショナルウォッチ」という点でも共通しています。
エクスプローラーとは「探検家、探究者」という意味を持つ言葉で、地球の未踏の地に挑むプロフェッショナルのために開発されました。
サブマリーナーが未開の海を探索する人々のための時計なら、エクスプローラーは地上の謎に挑む人々のための時計です。
エクスプローラーとエベレスト登頂
画像引用:ROLEX
ロレックスのエクスプローラーは、世界の最高峰エベレストの人類初登頂と深く関係しています。
エベレストには各国の登山隊が何度もアタックしてきましたが、1953年の英国遠征隊のヒラリー&ノルゲイチームがついに初登頂を果たしました。
ヒラリー大佐のチームが所属するエベレスト遠征隊のスポンサーとして、ロレックスはエベレストの環境に耐えるべく機能を充実させた特殊な腕時計を提供しています。
そして、エベレスト登頂チームがロレックスの高機能腕時計を携帯していたことを、プロ向けの実用時計を開発していたロレックスは好機ととらえ、宣伝に大きく役立てたのです。
エクスプローラーはエベレストの過酷な環境に耐えた偉業を記念して、冒険者のためのプロフェッショナルウォッチとして改良を重ね、新たにリリースされました。
エクスプローラーの名前の由来
画像引用:ROLEX
エクスプローラーとは「冒険者・探求者」を表す言葉で、その名のとおり世界の高山や極地、巨大洞窟などを探検する人々のために開発された腕時計です。
エクスプローラーがデビューした年、ヒラリー大佐チームがロレックスの提供した腕時計を携えてエベレストに挑み、人類初登頂を成し遂げたことから歴史がスタートしました。
人類を長く拒んでいた氷の最高峰に挑み続けた人々、そして成功者への賞賛と敬意がその名に表れています。
エクスプローラーⅠとエクスプローラーⅡの違い
エクスプローラーには、「エクスプローラーⅠ」と「エクスプローラーⅡ」が存在します。
「なぜエクスプローラーはⅠとⅡがあるの?」と疑問に感じている方も少なくないでしょう。
歴史が古いロングセラーですが、なぜ同じモデルの後継機が出た後も、廃盤にならずⅠとⅡとして展開を続けているのかなど、謎の多いモデルです。
そこで、エクスプローラーⅠとエクスプローラーⅡの違いについて解説します。
コンセプトの違い
エクスプローラーⅠとⅡの大きな違いのひとつが、想定される使用シーン、コンセプトです。
- エクスプローラーⅠ…山岳・極地探検向け
- エクスプローラーⅡ…洞窟探検向け
エクスプローラーⅠはエベレスト登頂を記念して製作されていることもあり、登山をはじめとする冒険・探検のために開発されています。
エクスプローラーⅡはエクスプローラーⅠの上位機種として登場したという経緯がありますが、コンセプトも異なります。
登山のように高い場所での使用ではなく、漆黒の闇で昼夜の区別がつきにくい洞窟探検のために開発された腕時計です。
大地の最も高い場所への探求と、最も深い場所への探求を目指す、いずれも冒険者・探検家に向けて開発されたプロフェッショナルウォッチです。
機能の違い
エクスプローラーがそもそもⅠとⅡの2種類存在している理由は、機能の違いです。
エクスプローラーⅠは高山登攀・極地探検を行う冒険家やウラン鉱山・原子力発電所などで働く労働者のために開発されました。
機能 | エクスプローラーⅠ | エクスプローラーⅡ |
---|---|---|
インデックス | 1・3・6と逆三角・バー | ドットとバー |
ベゼル | スムースベゼル | 24時間表示ベゼル |
デイト機能 | なし | あり |
GMT機能 | なし | あり |
文字盤 | ブラック | ブラック・ホワイト |
エクスプローラーⅠは視認性が重視され、内部構造が高地・極地対応になっていますが、文字盤はブラックのみでデイト機能すらついていません。
一方、エクスプローラーⅡは24時間表示でGMT機能を搭載しており、真っ暗で時間や昼夜の感覚を失いやすい洞窟内でも困らない工夫がされています。
デザインの違い
デザイン・見た目はエクスプローラーⅠ・Ⅱの最も顕著な違いです。
- エクスプローラーⅠ…ダイアルは黒一色でデイト機能もなく極シンプル
- エクスプローラーⅡ…白・黒の2種からダイアルを選択できバリエーションもある
エクスプローラーⅠは非常にシンプルで、ダイアルは黒一色に統一されデイト機能もついていません。
ベゼルもつるりとしたスムースベゼルで無駄な装飾はなく、インデックスも極めてシンプルです。
モデルチェンジもごく初期を除けば細かな改善のみで、1950年代から現在に至るまでほとんど変化がありません。
エクスプローラーⅡはⅠと比較するとベゼルに24時間表示があり、デイト機能・24時間針がついている分見た目が大きく異なります。
さらにカラーリングもバラエティーがあり、機能の高さに加えてカジュアルな楽しさもあるモデルです。
市場価値と人気の違い
エクスプローラーは、Ⅰ、Ⅱいずれも人気が高く、現行モデルの定価は上位機種のⅡが若干高めです。
しかし非常に人気が高いモデルのため入手困難になっているモデルでもあり、中古品の価値も上昇しています。
アンティークでは、Ⅰのほうが古いぶん価値の高いレアモデルが存在し、なかにはトロピカルダイアルのような非常に価値のあるものもあります。
いずれも中古品は80万円~100万円くらいの価格から手に入り、大きな見た目の違いがないぶん人気も衰えません。
ロレックスエクスプローラーの歴史
画像引用:ROLEX
エクスプローラーⅠとⅡの歴史と系譜について、わかりやすく表にまとめました。
- エクスプローラーⅠ…1953年リリース
- エクスプローラーⅡ…1971年リリース
エクスプローラーⅠは、人類のエベレスト初登頂を記念して1953年にリリースされました。
1953年はロレックスの二大プロフェッショナルウォッチである、エクスプローラーとサブマリーナーが同時に発売された、記念すべき年です。
一方、エクスプローラーⅡが発売された時期は、1971年です。
エクスプローラーⅠが誕生してからおよそ20年の歳月をはさんで、エクスプローラーⅡは誕生しました。
しかし、当時としてはあまりにも斬新な機能を追及しすぎたため、一般への浸透には少々時間がかかったという経緯があります。
現在では堅牢度と機能性の高さでコアなファンを集める人気機種となりました。
年代 | リファレンス番号 | 特徴 |
---|---|---|
1953年 | Ref.6350 | ファーストモデル、バブルバック |
1952年頃 | Ref.6150 | エベレスト登頂へ、バブルバック |
1955年~1958年頃 | Ref.6610 | 両方向回転片巻き上げ |
1950年代後半~1970年代 | Ref.5500 | 世界の軍販売向け、ノンクロノメーター |
1959年~1989年 | Ref.1016 | 超ロングセラーモデル、両方向回転巻き上げ |
1990年~2001年 | Ref.14270 | アプライドインデックス、サファイアクリスタル風防へ、トリチウム発光からスーパールミノバへ |
2001年~2010年 | Ref.114270 | 風防にレーザー加工、フラッシュフィット |
2010年~2021年 | Ref.214270 | 39mmケース、クロマライト発光へ |
2021年~ | Ref.124270 | 36mmケース |
Ref.124273 | イエロゾールモデル | |
Ref.224270 | 40mmケース |
年代 | リファレンス番号 | 特徴 |
---|---|---|
1971年~1983年 | Ref.1655 | 24時間固定ベゼル、24時間針、デイト機能 |
1984年~1988年 | Ref.16550 | GMT機能、サファイアクリスタル風防、インデックスメタル縁取り、ベンツ針の起用 |
1988年~2011年 | Ref.16570 | ダブルロッククラスプ、メインテナンス性、安定性向上、ブルーパラクロムヒゲゼンマイ |
2011年~2021年 | Ref.216570 | ファントム効果、42mmケース |
2021年~ | Ref.226570 | 50周年モデル、42mmケース |
エクスプローラーの誕生
画像引用:ROLEX
エクスプローラーの誕生には、1953年の人類のエベレスト初登頂が大きく関わっています。
1953年、エクスプローラーはエベレスト初登頂成功とロレックスの高山向けウォッチの功績を記念して、高山登攀のプロフェッショナルウォッチとして開発されたのです。
ロレックスは英国のエベレスト遠征隊のスポンサーを務めており、視認性が高い自動巻きの探検向けに特化したオイスターパーペチュアルを提供していました。
標高8848mの氷壁は空気が薄く気温は低く、常に風雪が吹き荒れる極限の環境です。
エベレスト登頂に成功した遠征隊隊長の陸軍大佐ジョン・ハント卿は「ロレックスオイスターウォッチは素晴らしく機能し、私たちは実にロレックス オイスターを高所登山用装備の重要な一部と見做すに至ったのです」と手紙にしたためています。
実際に登頂を果たしたヒラリー大佐とシェルパのノルゲイ氏が携帯していたとされるロレックスの高耐久ウォッチは、今もチューリッヒのベイヤー時計博物館に展示されています。
エクスプローラー誕生時の機能
現在も残る当時の広告には、同じ年に即位したエリザベス二世女王を称えつつ、新モデルのエクスプローラーがいかに機能的で強靭かがアピールされています。
- 北極仕様の潤滑油を使用し-40℉(40℃)の低温に耐える
- 耐水性は100m
- 高度は12マイル(19,000m)
- ウラン鉱山など過酷な環境下でもしっかり機能する
- リューズ巻きが必要ない自動巻き
現在では一般的なローターを有する自動巻き機構は、酸素濃度の低い高山で判断力などが低下して巻き忘れが起きるため、チームの時間同期に不可欠な機能として搭載されています。
エクスプローラーⅡの誕生
画像引用:ROLEX
1971年、エクスプローラーはエクスプローラーⅠの上位機種となるエクスプローラーⅡをリリースします。
エクスプローラーⅡは、洞窟や火山などを探検する際に必要なスペックを搭載したプロフェッショナルウォッチです。
- より長く光る夜光塗料の使用
- 24時間表示の固定ベゼルを搭載
- 一般的な短針に加え24時間表示用の針を搭載
- GMT機能を搭載
- デイト機能を搭載
- 文字盤のカラーがブラック・ホワイト2色展開
シンプルがモットーのエクスプローラーⅠに比べ、エクスプローラーⅡは非常に多彩な機能とカジュアルでポップな見た目が特徴です。
あまりにもニッチな機能を詰め込んだため、発売当初は一般受けせずあまり売れなかったという逸話もあります。
しかし、エクスプローラーⅠと比べよりスポーティな印象が強くなり人気が徐々に出始め、現在では人気の高いモデルに成長しました。
ロレックスエクスプローラーⅠの系譜を世代別に解説
ロレックスエクスプローラーⅠの系譜を世代別に整理し、解説します。
アンティークから現代のモデルまで、どのような変遷を経て最新機種へ発展したのかチェックしてみてください。
エクスプローラーⅠファーストモデル Ref.6350
画像引用:MONTRO
■スペック
製造年:1953年~1954年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.A296
パワーリザーブ:約48時間
Ref.6350は、エクスプローラーⅠのファーストモデル、つまりすべてのエクスプローラーの初代とされる、有力候補リファレンスのひとつです。
エクスプローラーやサブマリーナーなど、1950年代前半に発売されたモデルは謎が多く、ファーストモデルがいずれかは今も議論の俎上にあります。
ロレックスが公文書や公式の歴史をあまり公開しない秘密主義ということも、ブランドの人気を押し上げている要素のひとつでしょう。
Ref.6350が有力候補に挙げられている理由は、当時ロレックスの正規カタログに掲載され、商標登録が1953年1月26日・発売開始は1953年10月とあるためです。
以下に挙げるエクスプローラーⅠ独自のスタイルを備え、デザインの基礎となったモデルであることは確かです。
- 12時位置の逆三角形
- 3・6・9のアラビアインデックス&アワーマーカー
- ブラックダイアル
- クロノメーター認定
とはいえ、ロレックスがまだ試行錯誤を重ねていた時代であり、珍しい派生モデルが多数存在することが確認されています。
- ホワイトダイアル
- ワッフルダイアル(格子柄のギョーシェ模様が施されたダイアル)
- ペンシル型やリーフ型の時針(現在はベンツ針)
- くさび型インデックス
- クロノメーター表記のないもの
- フルーテッドベゼル(現在はスムースベゼル)
- ドレス系ブレスレット・レザーストラップバージョン
特筆すべきは同年にリリースされたサブマリーナー同様、セミバブルバック仕様になっている点でしょう。
ムーブメントはクロノメーター認定を受け、スポーツモデルの原点と称されるCal.A296を搭載し、両方向回転一方向巻き上げです。
当時、防水性能の高いオイスターケースに高機能のムーブメントを収めると、どうしてもフラットには入りきらず裏蓋が泡のようにぷっくり膨らんでしまいました。
「バブルバック」と呼ばれるこのケースは技術の進歩とともに失われたため、現在ではアンティークロレックスの証のひとつとして珍重されています。
エクスプローラーⅠRef.6150
■スペック
製造年:1952年頃
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.A296
パワーリザーブ:約48時間
エクスプローラー IのファーストモデルとされるRef.6350の1世代前、もしくは同時期に販売されていたことで兄弟機ともされています。
逆に後継機と呼ぶ説もあり、Ref.6150はエクスプローラーに分類せずRef.6350からを正式なエクスプローラーとする説もあって、やはり謎に包まれています。
Ref.6150のリファレンスナンバーを持つオイスターパーペチュアルには、エベレスト初登頂を成し遂げたヒラリー大佐が所有していた腕時計があります。
Ref.6150はファーストモデルと同じようにデザインの変遷の渦中にあり、様々な亜種ともいえるバージョンが存在しています。
- 12時位置の逆三角形
- 3・6・9のアラビアインデックス&アワーマーカー
- ブラックダイアル
以上の3要素を満たした個体も存在し、エクスプローラー記載があるものもたくさんありますが、実は同じCal.A296でもRef.6150はクロノメーター認定を受けていません。
ほかにはホワイトダイアルやくさび型インデックスなど、ファーストモデル同様のバリエーションを持つ個体が伝わっています。
ノンクロノメーターモデルですが、同じムーブメントを使用しているためセミバブルバックの稀少モデルです。
エクスプローラーⅠRef.6610
■スペック
製造年:1955年~1958年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.1030
パワーリザーブ:約48時間
Ref.6610まではエクスプローラー初期のモデルで、当リファレンスこそエクスプローラーのファーストモデルという説も存在しています。
クロノメーターモデルで、世界で初めての両方向回転巻き上げ式ムーブメントであるCal.1030を搭載しています。
両方向回転巻き上げとなり、一方向巻き上げだった時代よりもはるかに効率がアップしました。
ロレックスの記念すべきムーブメントということで、テンサーティという愛称がつけられています。
このリファレンスにはレアモデルがいくつか存在しています。
- 文字盤や針が白い「アルビノ」
- ブラックダイアルが経年変化したトロピカルダイアル
- 防水性能が薄い赤字で入っている個体
- ロリポップ秒針(大・小)
その他、多くの個体に見られるリファレンスの特性としては、文字盤にチャプターリングを採用しており、12時位置の逆三角形は少し縦長になりました。
プラスチックのドーム型風防を採用している点もアンティークロレックスの魅力のひとつで、現在のサファイアクリスタル風防とは違った透明感が愛されています。
また、リューズには王冠マークが刻まれていますが、その下に+マークが入っている点も特徴的です。
さらに、ムーブメントの機能向上によりバックケースがフラットになり、バブルバックの時代が終焉を迎えました。
エクスプローラーⅠRef.5500
■スペック
製造年:1950年代後半~1970年代
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:ポリッシュベゼル
ケースサイズ:34mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.1530・Cal.1520
パワーリザーブ:約48時間
Ref.5500は海外向けセカンドモデルとしてリリースされたモデルで、珍しいボーイズモデルです。
ボーイズモデルとは小ぶりなモデルで、Ref.5500はケースサイズが34mmとかなり小さめです。
1950年代から70年代にかけて特定の国や地域に輸出されたオーダー品と考えられているモデルで、イギリス駐留していた極東・中東の軍厚生機関で流通していたようです。
国軍での正式配給品ではありませんが、軍隊内で流通していたためアンティーク市場ではセミミリタリーとして扱われることもあります。
一般市場には出回っていないためマニアックかつ稀少な亜種モデルで、北米仕様のRef.5504、Ref.5506などの派生モデルは特にレアです。
ノンクロノメーターモデルのため、文字盤には「PRECISION」表記が入ります。
注意が必要な点は、同じタイプだったエアキングにエクスプローラーのリダンダイアルや偽ダイアルをはめ込んだ偽物が多数出回っている点です。
偽物を掴まないためには、ロレックスに詳しいプロが在籍し、ロレックスのアンティークを数多く取り扱っている専門店で購入するようにしましょう。
エクスプローラーⅠRef.1016
ロレックス エクスプローラー cal.1560 1016 ブラウン トロピカル ミラーダイアル 11番 アンティーク メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 無し(※当店オリジナルボックスをお付けいたします)
■スペック
製造年:1959年~1989年(一説に1990年)
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.1560・Cal.1570ハック無し・Cal.1570ハック付き
パワーリザーブ:約48時間
Ref.1016は、エクスプローラーⅠの歴史の中で重要な立ち位置にある人気モデルです。
1959年~1989年(一説に1990年)までの約30年にわたって製造・販売されたロングセラーで、エクスプローラーⅠの第三世代にあたります。
まず、重要なポイントのひとつがⅠのデザインコンセプトが集約され、ブラッシュアップされて現在に極めて近いものに確立した点です。
- 縦長二等辺三角形の12時位置アワーマーカー
- 3・6・9インデックス
- デイト機能なし
- ブラックダイアル
- スムースベゼル
以上の基本的スタイルが固まったほか、Ref.1016のマイナーチェンジのなかで現在のディティールも定まっていきました。
- 夜光塗料がラジウムからトリチウムへ
- ミラーダイアルからマットダイアルへ
- ミニッツサークルが消滅
- ダイアル上の文字色がゴールドからホワイトへ
- フロッグフット王冠
フロッグフットとは「カエルの足のような形」という意味で、王冠はロレックスのロゴを指します。
現在のロゴは全体的に丸みを帯びていますが、当時のロゴは頂点が飛び出て角ばった印象のものがあり、フロッグフットと呼ばれています。
長期にわたって販売されたRef.1016には、大変価値の高い特殊なモデルも多数存在します。
エクスプローラーⅠの歴史のなかでも圧巻の人気を誇ったモデルで、シャープなスポーティーさと気品あるシンプルさという特徴を人々に強く印象付けました。
現在でも大変人気の高いアンティークロレックスです。
エクスプローラーⅠRef.14270
ロレックス エクスプローラーI 14270 ブラック U番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 保証書(発行日付 1998年2月)
■スペック
製造年:1990年~2001年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3000
パワーリザーブ:約48時間
長らくエクスプローラーⅠの顔だったRef.1016の後を継いだRef.14270は、1990年から2001年の約10年間製造・販売されました。
最大の特徴は、デザインの変化です。
Ref.14270以前はペイントだったインデックスが、アプライドになり高級感がアップするなど、大きなモデルチェンジとなりました。
- インデックスがアプライド仕様へ
- マットダイアルがつやめく深みのブラックへ
- プラスチック風防がサファイアクリスタル風防へ
- 夜光塗料がトリチウムからスーパールミノバへ
ミラーダイアルからマットダイアルへと変化した文字盤は、新たにつや感と深みのあるブラックダイアルへと変わりました。
さらに、アンティークロレックスの特徴でもあるプラスチック風防は、はるかに強度を増したサファイアクリスタル風防へと変わり、ドーム型もフラットタイプに変更されます。
エクスプローラーⅠの古くからのファンはモデルチェンジに異を唱えましたが、ロレックス人気が高まった時代でもあり、高級感とステータス性を備えたフォルムはすぐに注目の的となりました。
また、フジテレビ系の月9ドラマ「ラブジェネレーション」で木村拓哉さんが着用したことで、日本でも爆発的な人気を博します。
木村拓哉さんが着用していた腕時計は私物だったようで、のちに人気ドラマ「HERO」でも着用し、話題となっています。
また、ラジウムからより安全性の高いトリチウムになっていた夜光塗料が、さらに安全で美しく長く光るスーパールミノバに変更されています。
夜光塗料の変更にともない「SWISS -T
変更された部分はデザインだけでなく、当時の最先端ムーブメント、高振動自動巻きのCal.3000を採用しています。
また、アンティークロレックスに見られるケースサイドの時計とブレスレットを繋ぐ横穴が埋められる変更もこのリファレンスで行われました。
エクスプローラーⅠRef.114270
ロレックス エクスプローラー 114270 ブラック M番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 保証書(発行日付 2009年3月) / メンテナンス保証書(発行日付 2017年7月)
■スペック
製造年:2001年~2010年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3130
パワーリザーブ:約48時間
Ref.114270は、前代のRef.14270から引き続きエクスプローラーⅠ人気を牽引し続けたモデルです。
2001年から2010年の約10年にわたって製造・販売されており、アプライドインデックスや文字が洗練されてますますスタイリッシュにブラッシュアップされました。
このモデルから偽造防止のため風防にレーザー加工された王冠ロゴの透かしが刻まれるようになり、ムーブメントもメインテナンス・安定性に優れたCal.3130を搭載しています。
前世代より夜光塗料がトリチウムからスーパールミノバに変更されてきましたが、当リファレンスから全モデルがスーパールミノバに統一されます。
また、ダイヤル外周のインナーリングにROLEXロゴが刻印される、ルーレット刻印もスタートします。
さらにフラッシュフィットと呼ばれる腕時計のケースとブレスレットを繋ぐパーツ(エンドピース・弓カン)が一体化しました。
エクスプローラーⅠRef.214270
ロレックス エクスプローラーI 後期型 ホワイト369 214270 ブラック ランダム番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 39mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱(ダメージ有) / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2020年7月)
■スペック
製造年:2010年~2021年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:39mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3132
パワーリザーブ:約48時間
Ref.214270は2010年から2021年まで約10年間製造・販売されたエクスプローラーⅠです。
約30年間君臨し続けたRef.1016の後、Ref.14270以来のモデルは約10年単位でチェンジをしてきたことになります。
最も大きな特徴は、先代にあたるRef.114270のデザインは踏襲しつつも、長らく受け継がれた36mmというケースサイズがついに変更された点です。
ケースサイズは39mmとなり、エクスプローラーⅠの特徴だった36mmケースモデルはカタログから消え去りました。
ブラックダイアルのトーンは前モデルのツヤ感からマット調に変更され、深みの黒から少し明るいブラックになりました。
アプライドインデックスの「3・6・9」はメタルがむき出しになっており、Ref.14270の初期に見られたレアモデル「ブラックアウト」に似た印象になっています。
さらに特筆すべきは、夜光塗料がより進化した点です。
安全性が高く長く光るスーパールミノバから、より強力で優れたクロマライトに変更されました。
発光色はこれまでのグリーンから透明感のあるブルーになり、発光時間は約8時間と大きく延びて、後期からは3・6・9インデックスにも入れられるようになって視認性がアップしています。
ムーブメントは電子機器が急速に普及したこともあり、耐磁性に優れたブルーパラクロムひげぜんまいが採用されたCal.3132に進化しました。
耐久性や温度変化への耐性も優れており、耐震特許技術であるパラフレックス・ショック・アブソーバで耐衝撃性も向上してより堅牢かつ故障に強いモデルとなっています。
かつては特殊な環境下でのみ注意が必要だった電磁波は、いまや生活圏内に満ちています。
耐磁性の向上は、ビジネスパーソンに好まれる腕時計としてなくてはならないポイントですね。
また、ブレスレットの中央リンクが無垢になって堅牢度が高まり、バックルには簡単にブレスレットの長さを5mm調整できるイージーリンクを備えました。
登場時こそ36mmから39mmへのサイズアップに不満の声が上がりましたが、デカ厚ブームや視認性の高さ、装着性の良さなどからすぐに多くのファンを魅了するモデルとなりました。
エクスプローラーⅠRef.124270
ロレックス エクスプローラーI 124270 ブラック ランダム番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2023年12月)
■スペック
製造年:2021年~
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3230
パワーリザーブ:約70時間
2021年に登場したRef.124270は、2024年現在の現行モデルでエクスプローラー36と呼ばれています。
前モデルRef.214270で39mmと大きくなったケースサイズですが、最新モデルでは36mmタイプが戻ってきました。
文字盤の質感に変更があり、最終的にサテン仕上げになっていた前モデルから、ラッカー仕上げになっています。
また、文字盤上のEXPLORERロゴが、これまでの6時位置から12時位置へと移動して、インデクスにもクロマライトを塗布されています。
6時位置のSWISS MADEロゴの中心に王冠マークが入り、針やインデックスもより高級感を強調すべくブラッシュアップされています。
ムーブメントは高い耐磁性をもつCal.3230に変わり、優れた精度に70時間のパワーリザーブを実現します。
エクスプローラーⅠRef.224270
ロレックス エクスプローラー40 224270 ブラック ランダム番 新品 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 42mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2024年9月)
■スペック
製造年:2021年~
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3230
パワーリザーブ:約70時間
2021年にエクスプローラーⅠRef.224270が登場した際、同時にリリースされた40mmサイズモデルです。
前モデルが39mmだったため「このままエクスプローラーⅠは39mmになる」と思われましたが、次のモデルでまさかの36mm・40mmのダブル展開となりました。
その他は36mmのRef.224270とほぼ変わりなく。サイズの選択肢が増えた状態です。
エクスプローラーⅠRef.124273
ロレックス エクスプローラーI 124273 ランダム番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS × イエローゴールド / YG
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2023年10月)
■スペック
製造年:2021年~
ケース・ブレス素材:ステンレススチール&イエローロレゾール
ベゼル素材ベゼルタイプ:スムースベゼル
ケースサイズ:36mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3230
パワーリザーブ:約70時間
2021年に登場したRef.124270と同スペックで、エクスプローラーⅠ初のコンビモデルです。
イエローロレゾールと呼ばれるロレックス独自のイエローゴールド素材と、ステンレス素材が見事に調和しています。
ロレックスエクスプローラーⅡの系譜を世代別に解説
ロレックスエクスプローラーⅡの各世代におけるモデルを系譜を追って紹介します。
また、世代別にどんな進化を遂げてきたのか、詳しく解説します。
エクスプローラーⅡファーストモデル Ref.1655
ロレックス エクスプローラーII マーク I 1655 ブラック 32番 アンティーク メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 無し(※当店オリジナルボックスをお付けいたします)
■スペック
製造年:1971年~1983年
ケース・ブレス素材:
ベゼル素材ベゼルタイプ:24時間ベゼル
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.1570
パワーリザーブ:48時間
エクスプローラーⅠの上級機種として、エクスプローラーⅡは1971年に誕生しました。
ファーストとされているロレックスのパンフレット掲載モデルは、Ref.1655です。
山岳や極地をはじめ、洞窟・火山といったより過酷な環境へ挑む探検家のサポートツールとして開発されました。
文字盤のカラーリングがブラック・ホワイトの2種から選べる点が大きなポイントで、他の特徴も紹介します。
- 24時間目盛りがある固定ベゼル
- デイト機能
- リューズガード
- 極めて堅牢なオイスターケース
- カラーリングされた24時間用針
- 非常に視認性の高い文字盤
- 夜光塗料はトリチウム
極地の白夜や日が昇らない冬、洞窟など、昼夜の区別がつかない場所でも一瞬で何日の昼夜の何時かがわかるように、24時間表示になっています。
特に24時間目盛りの入った固定ベゼルとカラフルな矢印型の24時間針は大きな特徴で、ⅠよりもⅡをカジュアルでスポーティーに見せています。
現在とは大きく異なる点が短針で、まだベンツ針に統一されておらずペンシル針などが使用されています。
24時間針には夜光塗料も塗布されており、公式のパンフレットにはレッドとされていますが、実際に残っている個体ではレッド・オレンジ・イエローが確認されています。
経年変化によるものか、もともとカラーバリエーションが存在したのかは定かでありませんが、貴重な色違いバージョンとして高く評価されます。
夜光塗料は1970年以降の発売のため、最初からトリチウムが使用されています。
エクスプローラーⅡRef.16550
ロレックス エクスプローラーII 16550 アイボリー オールトリチウム シングルバックル 85番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 1986年6月) / メーカー修理明細書(修理日 2015年2月 オーバーホール) / メンテナンス保証書(発行日付 2015年2月)
■スペック
製造年:1984年~1988年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:24時間ベゼル
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3085
パワーリザーブ:48時間
Ref.16550は、ファーストモデルのRef.1655リリースから10年以上が経過した1984年に登場しました。
セカンドモデルにして大きくデザインを刷新しましたが、わずか4年ほどしか生産されなかったうえ、販売されたのは1年前後という稀少モデルです。
ファーストモデルからの変更点をピックアップしました。
- ムーブメントがGMT機能モデルに
- 24時間針がGMT機能を搭載
- ダイアルと針の塗り分け
- プラスチック風防からサファイアクリスタル風防へ
- インデックスメタル縁取り
- ベンツ針の起用
ムーブメントは「GMTマスターⅡ」に一部搭載されているCal.3085を採用してGMT仕様となり、24時間針がGMT針の機能も担うようになりました。
デイト機能も進化を遂げ、日付が瞬時に切り替わるクイックチェンジ機能が搭載されています。
インデックスにはメタルの縁取りが施されるようになり、時針にはベンツ針が採用されて現在の形にかなり近付きます。
また、視認性を確保するためホワイトダイアルにはブラックの針に加えインデックスのメタル縁取りも黒く染められています。
ブラックダイアルはインデックスの縁取りと針がシルバーで、やはり視認性がしっかり重視されています。
さらにアンティークロレックスならではのプラスチック風防は、頑強なサファイアクリスタル風防へと変わりました。
また、短い販売期間でしたがレアモデルも存在しています。
エクスプローラーⅡRef.16570
ロレックス エクスプローラーII 16570 ホワイト シングルバックル パティーナ オールトリチウム N番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 1992年11月)
■スペック
製造年:1988年~2011年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:24時間ベゼル
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3185・Cal.3186
パワーリザーブ:48時間
Ref.16570はエクスプローラーⅡのサードモデルで、1988年から2011年にわたる長期間製造・販売された、2024年時点でⅡの歴史中最長を誇るロングセラーモデルでもあります。
ごく短い期間しか販売されなかった前モデルのRef.16550と、外観上の違いはそんなに多くありません。
一点、ベゼルの24時間表示の書体がすっきりしたため、スタイリッシュな印象になりました。
また、ブレスレットのクラスプがシングルロックからダブルロックに切り替わり、より安定した着想感が得られるように変化しています。
大きな変化は内部構造にあり、ムーブメントCal.3085がCal.3185へ進化してメインテナンスのしやすさや安定性がアップしています。
さらに2007年末から搭載されはじめた新ムーブメントCal.3186は、ブルーパラクロムヒゲゼンマイを採用しており、耐磁性・耐衝撃性が向上しています。
洞窟や火山を探検しなくても、オフィスやリビングにはいまや電磁波が満ち、機械式腕時計にとって厳しい環境になっています。
Cal.3186は、そんな環境でも安心して身に着けられる重要な機能を有した新たなムーブメントです。
エクスプローラーⅡRef.216570
ロレックス エクスプローラーII 216570 ホワイト G番 未使用 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 42mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱(ダメージ有) / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2012年2月)
■スペック
製造年:2011年~2021年
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:24時間ベゼル
ケースサイズ:42mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3187
パワーリザーブ:48時間
Ref.216570は、2011年から2021年にかけて製造・販売されたモデルで、エクスプローラーⅡが誕生40周年を迎えた年にリリースされました。
前モデルのRef.16570が20年に及ぶロングセラーでしたが、デザインを大胆に一新し、一目で視認性の高さがわかるほどに進化しました。
なによりも大きな違いは、ファントム効果と40mmから42mmにアップしたケースサイズです。
ファントム効果はブラックダイアルにのみ見られるもので、針の根元が黒く染めてあるためそれぞれの針が途中から浮遊しているように見える特殊効果的なカラーリングです。
その他にも多数ある細かな違いを紹介します。
- ケースサイズが大型化
- 時分針が大型化
- アワーマーカーが大型化
- 24時間針のカラーが鮮やかになり矢印も大型化
- 夜光塗料がスーパールミノバからクロマライトへ
- ぱっとみただけでわかる視認性の高さ
ケースサイズの大型化にともない、時分計やアワーマーカーも大型化して視認性が一気にアップしました。
また、24時間針は太くなりカラーも鮮やかになって、先端の三角マークも大型化しています。
24時間針とファントム効果は、ファーストモデルRef.1655へのオマージュで、古くからのファンを喜ばせた工夫です。
大きくなったアワーマーカーや針に塗布されている夜光塗料は、スーパールミノバからクロマライトに変更されてグリーンからブルーの光に変わりました。
光が涼しげで美しくなっただけでなく、発光時間も8時間と大幅にアップしています。
オレンジがあでやかな24時間針など初代のRef.1655を回顧しながら、ディティールは現代風にアレンジされ抜群の存在感をもつモデルに進化しました。
ムーブメントはさらに進化したCal.3187を搭載し、ブルーパラグラムヒゲゼンマイが使用されているため耐磁性や耐衝撃性が強くなっています。
さらにロレックスの耐震特許技術パラフレックスショックアブソーバを採用し、耐磁性・耐久性のさらなる向上を見せてくれます。
細かい点ですがブレスレットのコマまでが変革を遂げました。
ブレスレットの中央リンクはこれまで中空でしたが、無垢パーツに変更され、ストラップのクラスプには簡単に5mm長さが調整できるエクステンションイージーリンクも搭載されています。
また、クラスプも進化を遂げて一層装着感とホールド性がアップしました。
エクスプローラーⅡRef.226570
ロレックス エクスプローラーII 226570 ホワイト ランダム番 中古 メンズ
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 42mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2024年4月)
■スペック
製造年:2021年~
ケース・ブレス素材:ステンレススチール
ベゼル素材ベゼルタイプ:24時間ベゼル
ケースサイズ:42mm
防水性能:100m
ムーブメント:Cal.3285
パワーリザーブ:約70時間
エクスプローラーⅡが誕生した1971年から50周年にあたる2021年に、華やかにリリースされたモデルが2024年現在現行のRef.226570です。
ファーストモデルからは第5世代にあたり、ムーブメントは最新型のCal.3285を搭載しています。
新型ムーブメントにより、約70時間のロングパワーリザーブが可能となりました。
また、ケースサイズは42mmに大きくなったままで、36mmと40mmのエクスプローラーⅠとの差別化も図られています。
最も目立つ文字盤には大きな変更はなく、針からはファントム効果が消えて視認性が高まりました。
ケースとブレスレットのデザインがブラッシュアップされ、均整の取れたスタイリッシュさに磨きがかかっています。
また、6時位置にある「SWISS MADE」表記の中間に、ロレックスの王冠マークが鎮座するようになりました。
ケースとブレスレットのデザイン向上により、ブレス幅がアップしより装着感が良くなっています。
ただし注意しなければならない点が、リューズ操作です。
ムーブメントが一新されたため、短針だけを動かしたい場合にリューズを回す際、これまでとは逆に回す必要があります。
エクスプローラーⅠの特筆すべき魅力
エクスプローラーはⅠ・Ⅱいずれも、ファンの心をつかんで離さない魅力があふれるモデルです。
ここでは、エクスプローラーⅠの特筆すべき魅力について解説します。
極限までシンプルを極めたデザイン
エクスプローラーⅠ最大の魅力のひとつは、極限までシンプルを極めたデザインです。
文字盤にはデイト機能すらなく、ベゼルにも溝ひとつ彫られていないスタイルで、余計な装飾は一切ありません。
インデックスも12時位置の三角、3・6・9以外はバーインデックスで、視認性の高さを最優先しています。
シンプルな3針構造で耐衝撃性に優れ、時針のベンツ針と秒針のドット針が唯一といっても良いアクセントになっています。
実は正式名称を「オイスターパーペチュアル エクスプローラー」といい、そもそも原点はオイスターパーペチュアルにあります。
ただし、エクスプローラーⅠだと一目でわかる特徴がある点もファンに愛されるポイントです。
- 文字盤が黒一色しかない
- 12時位置がクラウンではなく逆三角形のアワーマーカー
シンプルゆえに丈夫で正確
エクスプローラーⅠといえばクロノメーター認定というほど、常に高精度のムーブメントが搭載されてきました。
Ref.6150だけはノンクロノメータームーブメントが搭載されていますが、そのためファーストモデル・エクスプローラーにカウントされないケースもあるほどです。
クロノメータームーブメントを搭載した精度の高さに加え、デイト機能すら排除したシンプルさゆえに壊れにくいというメリットもあります。
正確で丈夫なため、ツールウォッチとして信頼性の高いモデルです。
流行を追わずシーンを選ばない一生もの
エクスプローラーⅠは初期からほぼ変化のない完成されたデザインで、ダイアルカラーも黒一色に統一されています。
流行を追ってデザインを刷新することがなく約70年間愛され続けており、クラシカルでシンプルなフォルムゆえにシーンを選ばず着用できます。
オンオフを問わずビジネスシーンにも重宝するため、使い勝手の良い一生ものに相応しい腕時計として愛され続けています。
堅牢で傷がつきにくいため、日常使いをしても長く美しさが保たれます。
美しいミラーダイヤルの時代が長い
初期から変わらないブラックダイアルはエクスプローラーⅠの特徴のひとつで、大きな魅力でもあります。
初期から中期にかけて使用されていたミラーダイアルは鏡面のような輝きが美しい文字盤で、しかも経年変化によってトロピカルを生み出す可能性もあります。
トロピカルダイアルに変化すれば非常に価値が高まるため、まさにダイヤモンドの原石のようなワクワク感が味わえますね。
また、アンティークロレックスからトロピカルダイアルの個体を見つければ、大変な価値が付加されます。
小ぶりケースで高級感がある
エクスプローラーⅠはラグジュアリースポーツウォッチにしては小ぶりな36mmサイズを、長年にわたって受け継いできました。
現在では基本の36mmとラグジュアリースポーツウォッチではメジャーな40mm、2つのサイズを展開しています。
日本人は欧米人と比較して、骨が細く華奢な方が多いため36mmはしっくりくるサイズ感です。
特にビジネスシーンではワイシャツのカフスから見え隠れするサイズがちょうど良いとされており、36mmはぴったりくる方が多いでしょう。
また、エクスプローラーのⅠとⅡをデザインで比較すると、ⅡがスポーティーなためⅠの方がシンプルで高級感があります。
手に入れやすい価格帯
エクスプローラーIは高級メゾンのイメージが強いロレックスのラインナップで、比較的手に入りやすい価格帯です。
一生ものとして使えるデザイン・品質で、しかも手が届きやすい価格帯のため、ファーストロレックスとして選ぶ方も多く、おすすめです。
さらなる魅力は手に入れた後も人気の高いモデルのため、値下がりのリスクが少なく中古品が購入時よりも高値で取引される可能性がある点です。
つまり、普段使いとしても初めての資産購入にもぴったりの価値あるモデルです。
エクスプローラーⅡの特筆すべき魅力
エクスプローラーⅡには、エクスプローラーⅠとはまた違った魅力があります。
購入前に知っておきたい特筆すべき魅力について解説します。
シンプルながらカジュアル
エクスプローラーⅡはシンプルですが、極限まで無駄な要素をそぎ落としたⅠよりもカジュアルな点が魅力です。
文字盤はブラックのほかにホワイトのモデルもあり、選択肢が広いこともポイントです。
24時間表示のためベゼルにはアラビアインデックスが刻まれており、3針の他にオレンジ色が眼を惹く矢印型の針を備えています。
鮮やかな差し色が、シンプルなフォルムをカジュアルに見せてくれるデザイン性の高いモデルです。
スポーティーで丈夫
エクスプローラーⅡはラグジュアリースポーツウォッチの名に相応しい、スポーティーなデザインも魅力です。
リューズガードや固定式ベゼルなどゴツめのパーツがスポーティーさを演出し、実際にタイムピースを外的要因から守ってくれます。
耐食性に優れた超高級ステンレス素材を使用しており、傷にも強く耐衝撃性を備え、ビジネスシーンでもオフの日でも気にせず使える丈夫で壊れにくい腕時計です。
機能性が非常に高い
エクスプローラーⅡは24時間表示や長時間光を失わない夜光塗料など、機能性が非常に高く充実しています。
Ⅰは極限まで無駄を削っているためデイト機能すらありませんが、Ⅱには見やすいデイト機能が備わっています。
特筆すべきは視認性の高さで、地球の深淵をのぞくような洞窟やいつまでも夜が続く極地の冬でも、長く光る針とアワーマーカーが時間を正確に教えてくれます。
また、24時間表示は極地の夏に見られる白夜のように時間や昼夜の変化を感じにくい場所で役立ちます。
例えば中国のような広大な領土を持ちながら標準時子午線が1本しかない国だと、時刻と太陽の傾きが日本の感覚と大きく異なるケースがあります。
24時間表示の時計があれば、感覚的に時間がわかりにくい場所でもすぐに午前午後の違いや現在時刻がわかり、大変便利です。
実証実験に基づいた先進機能を常にアップデート
ロレックスではエクスプローラーⅠが登場するはるか昔、1930年代から様々な探検に挑戦する遠征隊のスポンサーとなり、腕時計を提供してきました。
実際に優れた機能を有する特製のオイスターパーペチュアルがエベレスト登頂に関わったことで、エクスプローラーⅠは誕生しました。
その後も洞窟や極地を調査する探検家や学者、火山学者やアルピニストなどと協力して実証実験を行い続けて得られた知見が、先端機能の開発に役立てられています。
エクスプローラーⅡには、多くの学者や探検家がもたらすデータと、先端技術を求める声に応じられるマニュファクチュールを持つロレックスが開発した新技術が常に詰まっています。
耐磁性や耐食性、耐衝撃性、温度変化への適応など、日々進化し続ける機能は、電子機器にあふれたオフィスから研究・医療機関、化学工業施設など過酷な場所でも使用を可能にしています。
海外で便利なGMT機能
エクスプローラーⅡはGMT機能を搭載しており、オレンジ色が鮮やかな24時間針で第2のタイムゾーンの時間を表示できます。
GMT機能は昼夜がわかりづらい場所で作業を行う探検家に向けた機能のひとつですが、ホームと海外両方の時間を同時に表示できるため、出張・旅行で海外に出かける方におすすめです。
また、外資系企業などで本社がある国やよく取引を行う国の時刻を設定しておくことも可能で、ビジネスシーンでも大いに役立ちます。
着けやすく落としにくい優れたブレスレット
エクスプローラーⅡのフォルムにマッチしたオイスターブレスレットは非常に丈夫なだけでなく、装着しやすく落下しにくい優れた特徴があります。
ブレスレットを留めるオイスターロックフォールディングクラスプは、誤って開き腕時計が落下してしまう事故を防ぐ仕様になっています。
また、ブレスレットにはロレックスが開発したイージーリンクが備わっていて、少し強めに引っ張り出すだけで簡単に5mm分延長できます。
グローブやアウターで少しブレスレットがきついときも、特別な器具の必要なく調整ができる便利な機能です。
いつでも快適な装着性を追及でき、着け心地にこだわりのある方におすすめです。
あまり他人とかぶらない
エクスプローラーⅡは、シンプルな見た目と高すぎる機能性で少々マニアックなモデルに分類されます。
エクスプローラーⅠのように、誰もが「かっこいい」と感じるザ・ロレックスの腕時計とは異なり、ニッチな需要がある腕時計です。
しかし、マニアックで通好みの変化球だからこそ、他人とかぶりにくいというメリットがあります。
すでにファーストロレックスを持っている方で、次は他人があまり持っていないモデルが欲しいという方に愛される、個性的なモデルです。
エクスプローラーが好きな人の特徴
エクスプローラーⅠ・Ⅱが好きな方、実際に着用している方の特徴について解説します。
どのような方に好まれ、似合うのかを購入前にチェックしておきましょう。
エクスプローラーⅠを好きな方の特徴
エクスプローラーⅠを好む方、おすすめの方の特徴をピックアップしました。
- ファーストロレックスを探している方
- 一生ものの腕時計を探している方
- ビジネスシーンで着ける時計が欲しい方
- とにかく丈夫な時計が良い方
- はやりすたりに関係ない腕時計が良い方
- 価値の落ちない腕時計を探す方
エクスプローラーⅠの特徴のひとつは、多くのラインナップの中でも手に入れやすい価格帯である点です。
若い方がファーストロレックスとして選ぶには価格的にもおすすめですし、シンプルでシックな小ぶりサイズのため嫌味にも感じられません。
また無駄がない普遍的なデザインで、老若男女問わず着け心地が良く丈夫で壊れにくいという利点もあります。
はやりすたりに価値が左右されにくいため、ファーストロレックスとして選んでも価値下落のリスクを最小限に抑えられます。
ラグジュアリースポーツというイメージがあるエクスプローラーⅠですが、ビジネスシーンをはじめ場所やシチュエーションを問わず使い勝手が良い点が、多くの方に愛されています。
エクスプローラーⅡを好きな方の特徴
エクスプローラー選びに悩んでいる方のために、エクスプローラーⅡが好きという方に共通する特徴をチェックしました。
- シンプルながらカジュアルさも求める方
- スポーティーな服装が好きな方
- 海外へ行くことが多い方・ビジネスパーソン
- デイト機能が必要な方
- 24時間表示の腕時計が好きな方
- 腕時計に機能性を求める方
- ファッションに個性を求める方
エクスプローラーⅡは、シンプルながらもスポーティーでカジュアルなファッションを好む方によく選ばれています。
文字盤も白と黒から選べて差し色もカラフルなため、様々なコーディネートに映えます。
また、実際にはⅡの方が上位機種にあたり機能性も高いため、温度変化や衝撃、電磁波など腕時計には過酷な環境で使用したい方にも愛用されています。
海外への出張や取引が多いビジネスパーソンや、常に日時を把握しておかなければならない職種の方には、デイト機能・24時間表示・GMT機能があるⅡは大変役立ちます。
さらに、腕時計を選ぶ際はまず機能性の高さをチェックする方、メカニカルなものが好きな方にも好まれるモデルです。
トラディショナルなⅠと比較し、コンテンポラリーなⅡはファッションにこだわりを持ち、個性を大切にしている方にも好まれています。
エクスプローラーの市場価値とレアポイント
エクスプローラーはⅠ・Ⅱともに人気が衰えないモデルで、資産として購入する方も目立ちます。
エクスプローラーⅠは古いモデルがあるため、高額なアンティークから手頃な中古まで広く揃っています。
中古なら70万円~100万円程度から購入可能で、エクスプローラーⅠの現行品では120万円~150万円程度です。
また、エクスプローラーⅠには高価な値段がつくレアモデルがいくつかあります。
- トロピカルダイアル
- ブラックアウト
- アルビノ
- その他
一方、エクスプローラーⅡの中古品価格は70万円~100万円程度です。
現行品の場合は、150万円~200万円程度で購入可能とされています
ただし万人受けするモデルではないエクスプローラーⅡは、個性的な時計が好きな人に好まれる傾向があります。
エクスプローラーⅡのレア個体を簡単に解説します。
- アイボリーダイヤル
- ファントム効果
- センタースプリット
あなたのお手元にアンティークエクスプローラーがあったら、ぜひチェックしてみてください。
価値が高めなのはこのモデル!
エクスプローラーⅠ・Ⅱの歴代モデルのなかには、資産価値が高いものがいくつも存在します。
資産価値が高いもの、実勢価格が高いもののなかでも特に注目したいモデルを紹介します。
エクスプローラーⅠRef.6610
希代のロングセラーであるRef.1016が誕生する前の、稀少なモデルです。
1955年~1959年頃という短い期間に製造されただけであり、初期モデルに分類される貴重な個体が見つかっています。
- アルビノ
- トロピカルダイアル
- 赤い防水性能表記
- ロリポップ秒針(大・小)
アルビノ
エクスプローラーの多数あるバリエーションのなかで、最も希少なモデルが「アルビノ」と呼ばれる個体です。
文字盤が白いだけでなく、3針すべてが白いアルビノで、文字盤にトロピカルが見られる超稀少個体も1957年製造のものから発見されています。
アルビノはサブマリーナー・GMTマスターの同時期モデルにも存在します。
トロピカルダイアル
ブラックダイアルが経年変化や日光曝露によってブラウン系の色合いに変化するトロピカルダイアルは、アンティークロレックスのなかでも高い人気を誇ります。
ミラーダイアルの艶感が消えて美しいあめ色に変化するものが珍重されますが、どのような変化を起こすかは事前に把握できないため、大変貴重です。
赤い防水性能表記
Ref.6610の1955年~1956年頃に製造された初期モデルには、ダイヤル上半分にある表示の最後に暗めの薄い赤文字で防水性能が表記されているものがあります。
この時期はサブマリーナーも販売されて防水性能に重点が置かれており、そのためエクスプローラーにも防水性能が表示されたのです。
デイトジャストやGMTマスターのほか、同時期のスポーツロレックスにも見られる表示です。
入っている文字には薄赤以外に金文字のものがありますが、他の表示も金文字のため薄赤の方が稀少性が高めです。
ロリポップ秒針
Ref.6610後期には、秒針の先端にあるドットポインターと、インデックスがくっついてまるで棒付きキャンディー(ロリポップ)のように見える、ロリポップ秒針が見られます。
サブマリーナーのロリポップ秒針がよく知られていますが、エクスプローラーⅠのロリポップ秒針も同様です。
これはエクスプローラーⅠが視認性の高さを追求していたためで、末期になると大きなドットから小ぶりなドットへと変化していきます。
ビッグロゴブレスレット
Ref.6610の最終モデルには、小さなロリポップ秒針に加えてブレスレットにも特徴のあるレア個体が存在します。
ビッグロゴブレスレットと呼ばれるもので、クラスプ部分に大き目の王冠マークが添えられています。
エクスプローラーⅠRef.1016
エクスプローラーⅠの第三世代にあたるRef.1016は、長い歴史のなかでも約30年という長きにわたり製造され続けた超ロングセラーモデルです。
アンティークロレックスのなかでも人気が高い定番で、大小のモデルチェンジを行ってきたためバリエーションも豊富です。
アルビノ
文字盤・3針がすべて白い個体をアルビノと呼び、Ref.1016とRef.6610に見られます。
レアモデル中のレアで、滅多に見られない大変稀少なモデルです。
「R」と「L」シリアル
1972年以降の後期型と呼ばれるRef.1016にはムーブメントCal.1570が搭載されています。
前世代のCal.1560に、ハック機能(リューズを引っ張ると秒針が止まる機能)を加えた進化系ムーブメントです。
Cal.1570でありながらノンハックの機体も前期型には存在しますが、ハック型を搭載した後期型の方が高く評価されています。
特にRef.1016の生産終了直前にあたる時期に製造され、ハック機能のあるCal.1570を搭載したシリアルナンバー「R」「L」の個体は資産価値の高いモデルです。
エクスクラメーションポイントとアンダーライン
インデックスの6直下のミニッツ目盛りの頂点に小さなドットが打たれている個体を、「エクスクラメーション(!マーク)ポイント」と呼びます。
確かに「!」マークを逆さにしたようなフォルムですが、細かいためよく見ないと判別が難しいかもしれません。
さらに、6時位置にある文字列の下に細いラインが引かれている個体もあり、ドットとラインがどちらも存在する個体もあります。
これらの表記は夜光塗料がラジウムからトリチウムに変わり、放射性物質の含有量が低くなって安全性に配慮されていることを示しています。
エクスクラメーションポイントとラインの入ったモデルは稀少で、多くは6時位置の端に「SWISS -T手書き風インデックス
Ref.1016までインデックスはペイントされており、なかでも特に手書きに近いスタイルのモデルは「リダンではないか」という疑惑が浮上したこともありました。
しかし、現在では正規品であることがわかっています。
当リファレンス以降、インデックスはアプライドに変更されていくため、手書きインデックスも貴重な個性です。
トロピカルダイアル
ミラーダイアルが使用されていたRef.1016には、様々な経年変化を起こしたトロピカルダイアルが存在しています。
なかでも、ルワンダで発見されたものは見事な琥珀色に変化しており、灼熱の太陽に長期間さらされたことが伺える逸品です。
トロピカルダイアルは個体がどのような環境下で時を過ごしてきたかによって色合いが変化するため、ひとつとして同じものは存在しません。
美しい変化が見られるトロピカルダイアルは、非常に高く評価されます。
ファットナンバー・メガファット
1967年頃に製造されたRef.1016のペイントインデックスは、夜光塗料が多めに塗布されていて横に広めの字体が特徴です。
太めのアラビアインデックスをファットナンバー、さらに太いものをメガファットと呼び、区別しています。
スペースドゥエラー
1963年に製造された、幻とも呼ばれるエクスプローラーⅠの派生モデルです。
Ref.1016をベースにしていますが、エクスプローラーとは表記されておらず「SPACE-DWELLER」と表示されています。
1960年代にアメリカが有人宇宙飛行を成功させたことにちなんで、日本限定で販売されたレアなモデルです。
エクスプローラーⅠRef.14270
アンティークロレックスの雄、Ref.1016に次ぐRef.14270では大きなモデルチェンジが行われ、また約10年間製造・販売されたこともあってレアモデルが存在します。
ブラックアウト
ブラックアウトは初期に生産されたシリアルナンバー「E」「X」だけに存在する、ロレックス中にあって非常に珍しい稀少モデルです。
Ref.14270からインデックスがアプライドに変更されましたが、3・6・9の数字にブラックラッカーを施し、ブラックダイアルのシンプルさを際立たせたデザインです。
なかでも細かな違いがあり、ロゴ表記がシルバーのもの・ホワイトのものなどの組み合わせの妙が魅力です。
- メタルのみの3・6・9&シルバー文字
- ブラックライン入り3・6・9&シルバー文字
- ブラックライン入り3・6・9&ホワイト文字
確認されている組み合わせは上記の3種類で、アワーマーカーにはスーパールミノバが施されていますが視認性よりもデザインが優先されています。
一般的なアプライドインデックスにはメタル枠に白い線が入り、視認性が考慮されています。
エクスプローラーⅡRef.1655
エクスプローラーⅡのファーストモデルであるRef.1655は、最初期の「マークⅠ」と呼ばれるダイアルが高く評価されます。
文字盤の王冠マークやロゴが小さく、秒針にドットのないストレート針で、他のエクスプローラーⅡとは一線を画すデザインです。
コンパクトでクラシカルなビジュアルはその美しさからアンティークとして人気があります。
Ref.1655で最も価値が高いものはマークⅠダイアルモデルですが、マークⅢと呼ばれる1974年から1977年頃のモデルも人気があります。
特に価値が高いものはクロノメーター表記の文字間スペースが上下きれいにそろう「センタースプリット」です。
また、夜光塗料トリチウム使用表記が「T SWISS T」から「T SWISS<25 T」へ変化しており、スーパールミノバに変更後はSWISS表記になってしまうため稀少です。
エクスプローラーⅡRef.16550
エクスプローラーⅡRef.16550には、2つの有名な希少価値のあるモデルが存在します。
- アイボリーダイアル
- レイルダイアル
アイボリーダイアル
Ref.16550には一般的なホワイト・ブラックダイアルに加え、アイボリーと呼ばれるレアカラーが存在します。
ロレックスは秘密主義であまり仕様書などを公開しないため、アイボリーダイアルがカラーバリエーションとして存在したものなのか、ホワイトの経年変化なのかすらはっきりわかっていません。
非常にレアなダイアルとして認識される、価値の高いモデルです。
レイルダイヤル
Ref.16550にはレイルダイヤルと呼ばれるレアモデルが存在しています。
レイルダイアルはセンタースプリットのことで、スターンダイヤルとも呼ばれます。
クロノメーター表記が中央で文字間を揃えて分かれており、「COMEX」文字盤で知られるスターン社による稀少なダイアルです。
もともとRef.16550は販売期間が非常に短かったため、リファレンス自体が希少なモデルです。
エクスプローラーⅡRef. 226570
2021年にエクスプローラーⅡの誕生50周年を記念して発表された、2024年時点の現行モデルです。
国内定価は2021年の発売時に税込898,700円でしたが、その後の定価改定や円安の影響で現在では1,392,600円まで値上がりしています。
流通相場は1,630,000円~1,880,000円程度と、すでに定価を大きく上回っており、今後に期待できるモデルです。
エクスプローラーⅠ・Ⅱは人生という冒険にもぴったりの相棒!
エクスプローラーⅠ・Ⅱは、エベレスト登頂を機にリリースされ、人類の様々な挑戦を糧として成長を続けてきたプロフェッショナルウォッチです。
70年近くにわたりほぼフォルムが変わらないエクスプローラーⅠは、ロレックスのなかでもトップクラスのシンプルさと使いやすさが特徴です。
一方、エクスプローラーⅡはカジュアルで強靭、スポーティーで多機能な優等生で、マニアックなファンの心をぎゅっと掴んで離しません。
いずれも手の届きやすい価格でアンティーク品が豊富、そして安定的な資産価値と、投資目的でも人気の高いモデルです。
非常に丈夫で見やすくシーンを選ばないフォルムは、一生ものの相棒としても相応しい一推しのタイムピースです。