40代になると会社の地位や社会的な立場によって身につけるものも様変わりするものです。
腕時計は他人から見られることも多く、個性やオシャレを演出しやすいアイテムです。
毎日着けるものだからこそこだわりをもって選びたい。そして、そこに自分らしさをプラスしたい。
ファッションとしてはもちろん、ステータスシンボルとしても「効く」腕時計とはいったいどんなモデルなのか。
20代、30代にオメガやタグホイヤーなどを所有してきた方が、40代になって次のステージに上がる際によく候補に挙がる腕時計をご紹介したいと思います。
目次
40代男性にお勧めしたい腕時計①ロレックス デイトナ
最初にご紹介するのは時計の王様「ロレックス デイトナ」。年代を問わず、やはりロレックスは外せません。
40代の社会人ともなると、一つは持っていたい必需品とも言えます。
20代、30代の方はデイトジャストやエクスプローラーを選ばれる方が多いですが
40代で購入を検討される場合は、あえてそこを外した時計選びはいかがでしょうか。
普遍的なスタイルを現代に継承した、いわゆるこれぞロレックス感が一番味わえるモデルです。
永く愛用できる実用性の高さと、圧倒的な知名度の高さは魅力です。
普段使いでき、カジュアルにもスーツにも似合うという使い勝手の良さにも魅力を感じます。
世界的に人気があり価値が安定しているので、手放すときは相応しい価格で売却することができます。
40代男性にお勧めしたい腕時計②IWC ポルトギーゼ
毎日時計屋で働いていると膨大な数の時計と出会います。
働き始めて数か月の頃は高級時計を見慣れていないこともあって、
この時計がかっこいいなとか、こんなすごい機能がついているんだとか、そんなことを感じながら働くのですが、
何年も働いているとだんだん慣れてしまい、素晴らしい宝飾時計や複雑時計をみても、心を奪われることが少なくなってきます。
でも稀に、目に留まる時計があります。心が惹かれる時計があります。
私にとってポルトギーゼはそんな時計です。
手の込んだリーフ針とインデックス、上質な文字盤、厚く見せないように工夫されたケースと裏蓋、スタイリッシュなプッシュボタン
デカ厚時計が流行る昨今、この上品で洗練されたフォルムは稀少です。
黒革、シルバー文字盤とオーソドックスな仕様のため、自然とスーツになじむ点も魅力ではないでしょうか。
特に何があるわけではないが、それがいい。それでいい。
見たことがない方には、是非一度手に取って見て頂きたい時計です。
特に青針のIW371605、金針のIW371604は人気が高くお勧めです。
40代男性にお勧めしたい腕時計③オーデマピゲ ロイヤルオーク
ロレックスやオメガといった実用的な機械式腕時計とは違う、独特な雰囲気の「オーデマ・ピゲ」。
一見シンプルですがよく見れば細部まで手が込んでいる。装飾腕時計として見るひとの目を奪うデザインは魅力です。
ロイヤルオークはオーデマピゲのアイコンであり、
1972年のファーストモデルからデザイン変更がほとんど無い完成された腕時計です。
ステンレススティールの耐久性と、美しい仕上げが本当に素晴らしい。
画像ではなく、是非手に取って見て頂きたい腕時計です。
価格帯はUSED品でも100万円をオーバーするものが多く、20代30代の方にとっては高嶺の花かもしれません。
少し値は張りますが、40代の方が身に着けるステータスシンボルとしては最適だと思います。
今後、50代、60代と年を重ねても飽きのこないデザインで、ブランド力もオーデマ・ピゲなら文句無しです。
著名人・有名人の愛用者が非常に多いブランドで、サッカー選手 リオネルメッシ・長友佑都、野球選手 松井秀喜、キックボクサー 魔娑斗、F1レーサー ルーベンス・バリチェロ、俳優ブラット・ピットなどたくさん方がオーデマピゲを愛用されています。
40代男性にお勧めしたい腕時計④ブレゲ クラシック
天才時計師A・ブレゲが自身のネーミングを冠として 1775年に独立創業したブランドです。
時計師ブレゲは自動巻機構から始まり、永久カレンダー、ミニッツリピーター、トゥールビヨンなど数々の天才的な発明で腕時計の技術を進歩させました。
ブレゲの腕時計は現在の機械式腕時計の礎になっており、「時計の歴史を200年早めた男」として称されています。
ブレゲ時計を体言しているコレクションがこちらのクラシックです。
洗練された上品で控えめなデザイン、革新的で高度な複雑技術といったブレゲの特質がすみずみにまで表現された芸術作品ともいえる腕時計です。
ダイヤルの装飾もすごく素敵ですし、ケースが薄いのもいい。ケースサイドにまで彫り装飾があって、細部まで手抜きなし。
今流行りのデカ厚時計とは一線を画すモデル名の通りクラシックなフォルムが魅力です。
手巻き、自動巻きムーブメントを薄型の美しいフォルムのケースに搭載し、
ブレゲが培ってきた技術を惜しみなく投入したモデルが多数ラインナップされています。
高級腕時計を何本もお持ちの方や、非常に時計にお詳しい方など、上級者になればなるほどブレゲのシンプルなデザインをお求めいただけます。
どのようなビジネスシーンにも違和感なくマッチし、シックで落ち着きがあるデザイン。
スーツスタイルに合う腕時計をお探しの40代男性にお勧めしたい1本です。
ブレゲの顧客には、ナポレオン、マリーアントワネットなど歴史に名を残す偉人ばかりです。
40代男性にお勧めしたい腕時計⑤ジャガールクルト レベルソ
ムーブメント技術に定評がある世界的に有名なマニュファクチュールであり
1000時間にも及ぶ品質試験を行うなど、伝統と歴史だけでなく高い技術力で他のメーカーを圧倒するブランドです。
そのジャガー・ルクルトのアイコンである「レベルソ」は、1930年頃、貴族の間で盛んだったポロ競技で運動中の衝撃からガラスとダイヤルを保護する目的で考案された時計です。ケースそのものを180度回転するという構造は、当時革新的な技術として多くの注目を集めました。
ケース裏側はエングレービングが施されていたり、裏スケだったり、もう一つ文字盤があったり、モデルによって様々です。
気分によってフェイスを変えたり、季節によってレザーベルトに変えたりとバリエーション豊かなモデルです。
こだわりのある手巻きムーブメントも愛着がわくのではないでしょうか。
上の写真は表裏両面に時計が配置されていますが、ゼンマイも1つ、脱進機も1つであり、基本的には1つの機械で2つの時刻を刻んでいます。
別の時間帯を表示する方式には、GMTやワールドタイムなど様々な機構がありますが、個人的にはこれが一番使いやすいと思っています。お仕事でよく海外に行かれる方にお勧めしたい腕時計です。
価格帯は30万円から数百万円台までと幅広いため、営業のお仕事をしていて高級過ぎる腕時計はNGという方にもお勧めできます。
派手好きず自己主張が少ないシンプルな外観も魅力です。
しかし何といってもジャガールクルトの魅力は、ムーブメントそのものです。
ジャガー・ルクルトが製造するムーブメントが、腕時計好きにはたまらないのではないでしょうか。
前述のブレゲ クラシックと同様に、スーツスタイルに合う腕時計をお探しの40代男性にお勧めしたい1本です。
40代男性にお勧めしたい腕時計⑥ウブロ ビッグバン
近年の腕時計メーカーの中でも急激にその勢力を伸ばしている「ウブロ」。創業は1980年と比較的新しいブランドです。
その最初の顧客はギリシャ国王。斬新なウブロの腕時計を気に入って、
スペインの国王にプレゼントしたことからその歴史が始まります。
スウェーデンの国王もまたウブロに魅せられた一人で、ノーベル賞の授賞式で着用して話題を集めました。
その人気はさらにヨーロッパ中の王室へと広まり、モナコやスペインの王族にも多く愛用されています。
そんなエピソードから、ウブロはヨーロッパで「王の時計」と呼ばれるようになりました。
近年ではFIFAワールドカップのオフィシャルタイムキーパー就任や、
フェラーリとのパートナーシップなどスポーツ分野での活動が多く、ウブロのファンを増やす大きなきっかけとなっています。
オメガやタグホイヤー、セイコーといった実用時計ではなく、休日に使用するようなファッション性の強い時計が多いブランドです。
数年前までは高額な腕時計いえば「ゴールドやプラチナを使用した時計」か、「複雑機構を搭載した時計」と言うのが定石であったように思えます。
そこに現れたのがスタイリッシュなスポーツ時計です。
前述のロイヤルオークとウブロのビッグバンは、高級スポーツウォッチという新しい選択肢を切り開いた二大時計と言えるでしょう。
ステンレスやセラミックを使用したスポーティなモデルから、ダイヤモンドをセッティングしたゴージャスかつ
ラグジュアリーなモデルまでバリエーションが豊かなのも魅力です。
まとめ
以上、40代男性にお勧めしたい時計を6つご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
ロイヤルオークとビッグバンはファッショナブルな時計、
ポルトギーゼやクラシック、レベルソは上品で控えめな時計、
デイトナはシーンを選ばずお使い頂ける万能時計です。
他にも40代男性にお勧めしたい時計はたくさんあります。
経営者や会社役員など社会的地位の高い方は、雲上ブランドといわれるパテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタン、ランゲ&ゾーネに手を伸ばしてみても良いと思います。
日用品とは言えない、機械式腕時計の中でも特に「芸術品」と評される名作です。
車に例えるならロレックス、オメガはベンツやBMW、パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンはフェラーリやランボルギーニといった位置づけでしょうか。
またF.P.ジュルヌやリシャール・ミル、パルミジャーニ・フルーリエなど、機械式時計製作に精通した「天才」と呼ばれる一握りの人たちが製作した時計も一見の価値があります。
大手ブランドとは異なり、年間製造数にも限界があるために流通数も少なく世界で数本のものも存在します。
本当に時計が好きな方や珍しい時計を探している方にお勧めしたいブランドです。
また「腕時計はセイコーだ」という方も多くいらっしゃいます。
メイドインジャパンの安心感と、アフターサービスが充実している点を見てもセイコー推しの方は多いです。
「他ブランドの腕時計も付けたけど、やっぱりセイコーが良い」という方もいます。
特にグランドセイコーは長く人気のある商品で、値段は20万円程度からお求め頂けますので40代の社会人にはお手頃なのではないでしょうか。
金無垢でもなければプラチナでもない普通のステンレスで、サイズも日本人には良くなじみます。
”実用時計の最高峰”と称されるグランドセイコーも是非一度ご覧になってください。
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年