ジャズギター特集
1950年代ウェス・モンゴメリーが登場し、ジャズギター界に大きな変化をもたらせました。ウェス・モンゴメリーは今年の3月に生誕100年を迎えました。そこで、今回はウェス以降のギタリストの特集でした。
Wes Montgomery「Airegin」
ウェス・モンゴメリーの1960年の大名盤『The Incredible Jazz Guitar』から、ソニー・ロリンズの名曲。メンバーは、ウェス・モンゴメリーのギター、トミー・フラナガンのピアノ、パーシー・ヒースのベース、アルバート・ヒースのドラムス。
ホットピックス
内外のニューディスクを紹介するホットピックスのコーナーも、ギタリストの新譜が紹介されました。
Julian Lage『The Layers』
現在最も活躍が目立つジュリアン・ラージ(ジュリアン・レイジの表記が多いですが、本人の発音がラージに近いのでこの番組ではラージとするそうです)の新作。昨年秋にリリースしたアルバム『View With A Room』の続編とも言えるEP。メンバーも前作と同じで、ジュリアン・ラージのギター、ホルヘ・ローダーのベース、デイヴ・キングのドラムス、そして、ビル・フリゼールがギターで6曲中5曲に参加しています。
Everything Helps
This World
アコースティックのデュエット。
Ralph Towner『At First Light』
1940年生まれ、現在83歳のギタリスト:ラルフ・タウナーのソロによる新作。ラルフ・タウナーは、アメリカのワシントン州出身で7歳の時にはトランペットを、高校卒業後はクラシックの作曲を学んで、オレゴン大学の在学中に22歳でクラシックギターに目覚め、ウィーンに留学。そして、60年代後半にニューヨークに活動の拠点を移してジャズピアノとジャズギターの両方の演奏活動を始めます。1970年にベースのデイヴ・ホランドの紹介でECMのプロデューサー:マンフレート・アイヒャーと出会い、以来ECMの顔の一人と言ってもいい人。1973年ECMからのデビュー作『Diary』を録音してから、50年を記念してリリースされたのがこのアルバム。2022年にスイスで録音されました。ここでは、クラシックギターのみを演奏しています。
Flow
ラルフ・タウナーのオリジナル曲。
At First Light
アルバムタイトル曲。
最後は、坂本龍一さんの追悼でした。坂本龍一さんの即興演奏が2曲紹介されました。
坂本龍一さんの名前が出ている最初のアルバムだそうで、1976年にリリースされた『Disappointment-Hateruma』。これは、坂本龍一さんとパーカッショニストの土取利行さんのデュオ作から「綾 (Aya)」という曲が途中までかかりました。
最後に2011年のNHKFM「坂本龍一ニューイヤー・スペシャル」での、坂本龍一さんと大友良英さんの即興演奏「improvisation inspired by Ornette Coleman」が流れました。
坂本さんと大友さんは2021年の「ニューイヤー・スペシャル」でも即興演奏されましたね。「坂本さんと、もっともっと演奏したかったです」と最後に大友さん仰っていました。本当に残念ですね。ご冥福をお祈りいたします。