ノーコード/ローコード開発ツールは情報シス部門によるシステム内製化に本当に使えるのか? [PR]
いま多くの企業がITシステム開発の内製化を進めようとしています。
その背景には、新しい働き方や業務の効率化、顧客満足度の向上などの改革に企業が取り組むとき、これらの改革に必要なシステム開発を外部に委託していては、現場が求めるスピード感に追い付かなくなってきていることがあります。
それに加えて内製化の背後には「ノーコード/ローコード開発ツールの存在があると考えています」と発言するのは、グレープシティ株式会社の大島治彦氏です。
同社は7月6日、7日の2日間にわたってオンラインイベント「Forguncyカンファレンス2021」を開催。Forguncyで内製化とDXに成功した事例を中心に、ノーコード/ローコード開発ツールの可能性やメリットについて紹介しました。
この記事では、その1日目の内容を紹介していきましょう。
内製の基盤になってきたノーコード/ローコード開発ツール
ノーコード/ローコード開発ツールの分野には以前からさまざまな製品が存在しています。
特にここ数年、大手ソフトウェアベンダの参入などもあり注目が高まる中で、製品そのものも急速に進化してきました。
そうした進化によって、内製を支える環境が整ってきたと語るのは、1日目の最初のセッションに登場したグレープシティ株式会社 Enterprise Solutions事業部 プロダクトマネージャー 大島治彦氏。
「変化対応力の解として内製化が拡大しており、ノーコード/ローコード開発ツールがその基盤になってきている」(大島氏)
その進化したノーコード/ローコード開発ツールの代表的な製品の1つが、グレープシティの「Forguncy」です。
大島氏は、ノーコード/ローコード開発ツールには非エンジニア向けのものから開発者向けのもの、個人やチームの業務改善に適したものから基幹系システムの開発が可能なものまで、多種多様なものが存在すると指摘。
その中でForguncyは、基幹系システムでは満たせない業務要件に対応する「サブシステム」の開発を得意とすると説明しました。
サブシステムとは、基幹系システムと連携しつつ、その企業の特色や強みを実現するためのシステムだと位置づけられます。それゆえに自社ビジネスにより密接な開発が可能な内製での開発が向いています。
Forguncyでは内製で望まれる「ノーコードで容易」な開発を実現しつつ、要件を妥協せずに開発できる自由度があるところが特長だとされているのです。
Forguncyの特徴と将来像
続いて登場したグレープシティ株式会社 Enterprise Solutions事業部 八巻雄哉氏は、Forguncyの特徴と将来像などを紹介しました。
ForguncyはノーコードなWeb開発ツールであり、開発環境のForguncy BuilderはExcelの操作性と機能を踏襲した画面開発が可能で、Forguncyが標準で備える内部データベースと、外部データベースとしてSQL ServerやOracle Databaseなどを組み合わせで活用できるデータベース機能を搭載。
開発したアプリケーションをForguncy Serverへ展開して運用が可能になると概要を説明します。
大きな特徴として、開発においてはExcelユーザーフレンドリーで、Excelのようにセルベースの画面デザイナーを備え、セルの書式設定などの修飾やさまざまなExcel関数などが利用可能。
さらにコンパイルやビルドなどの手間が不要で、変更がすぐにその場で確認でき、モック作成からそのままアプリケーションの完成まで継続した開発が進められることなどを実際にデモンストレーションで示しました。
八巻氏もForguncyがハマる領域として「基幹システムと現場のスキマを埋めるサブシステムを、システム利用者の声をその場で反映させながらアジャイル的に構築していきたい場合」と説明。
Forguncyの将来構想として、Forguncy ServerをLinuxに対応させた「Forguncy Server on Linux」、帳票に特化したオブジェクトによる緻密な帳票への対応などを検討しているとのことです。
大日本塗料:基幹システムのサブシステムをForguncyで内製
Forguncyのユーザー事例セッションの1つ目に登場したのは、大日本塗料株式会社 システム部 猪口高士氏。
猪口氏は、事業の海外展開時に基幹システムのサブシステムとなる「配合管理機能」について、十分な期間もコストもかけられないなどの事情から内製することを決断。
「世の中にあるノーコード、ローコードツールの中から製品選定を行い、たどり着いたのがForguncyでした」(猪口氏)
実際にシステム部の2名と、技術サポートをパートナー企業に依頼することで、期限内に課題が解決できたとしています。
その上で、猪口氏は内製化のメリットとして、次の事項を挙げました。
- 柔軟に業務プロセスの変化に対して改善ができる
- ノウハウが蓄積されるため、ほかの開発に活かせる
- 第三者が介在することなく、社内調整のみでプロジェクトが推進できるためスピード感が非常に高い
- ベンダ費用が大幅に削減されるだけでなく、コミュニケーションコストも不要になる
さらに同社ではForguncyを用いた開発を拡大。その事例として1つ目に紹介されたのが、コロナを期に急遽開発された「システム部ポータルサイト」。
このシステム部ポータルサイトは、システム部からの情報発信や利便性の高いFAQの公開、システム部の問い合わせをポータル経由でできるようにする、といったことを目指したもの。
2つ目の事例として紹介されたのは「経営情報ポータル」です。これは従来Excel表で公開していた経営数値をWebページに切り替えたもの。これによって閲覧者が増大し、経営を意識した社内の意識改革に貢献したとのことです。
経営情報ポータルでは、Forguncyが持つExcel同様のグラフ機能を活用して数値をグラフ化。「日々の経営数字をビジュアル化できたことは、大きな価値提供だと考えています」(猪口氏)
猪口氏はForguncyを用いることで、品質が確保でき、低予算で運用でき、アジャイル開発に向いていることなどを指摘。QCDに優れた開発が実現できていると結論付けています。
水上印刷株式会社:Forguncyで開発スピードが向上、コストは削減
続いてのユーザー事例セッションには、水上印刷株式会社 良い設計良い流れグループ 及川あゆみ氏が登場。
及川氏は、同社の内製ツールにForguncyを選んだ理由として、学習コストが低く、運用コストが低く、充実した機能があることを挙げました。
「ローコードのコードではできることが少ないように思えるが、Forguncyの通常の機能で対応できなくても、JavaScriptやストアドプロシージャなどを活用することで応えられる」(及川氏)
同社ではForguncyでの内製事例として、お客さまの発注作業、発注された業務の進捗状況の確認、作業完了時の連絡までを1つのアプリケーションで実現した「顧客向け受発注管理アプリケーション」を紹介。
これによりExcelファイルの受け渡しなどが不要になったとのこと。
「社内業務管理用アプリ」では、従来の社内アプリをForguncyでリプレ-スしたもの。リプレース時に情報の整理を行い、操作に迷わないようにUIをこだわって開発されました。
これらの内製を通じて得たForguncyのメリットは、ライセンス費用が従来より140万円安くなり、開発スピードが向上、そしてSQL Serverなど外部のDBと連携できるために従来のシステムとの連携が可能で、データの再入力などが不要で効率化が実現したと。
これらのメリットからForguncyに大きな価値を感じたと及川氏は講演を結びました。
≫続きはこちら:ノーコード/ローコード開発ツールは情報シス部門とSIerの新たな関係を作り出す[PR]
Forguncyカンファレンス2021をオンデマンドでご覧いただけます。
≫視聴申し込みはこちら
≫ノンプログラミングWebアプリ作成ツール - Forguncy(フォーガンシー)| グレープシティ株式会社 |
(本記事はグレープシティ提供のタイアップ記事です)
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