IGCC(石炭ガス化複合発電)
- 英語名
- Integrated Coal Gasification Combined Cycle
石炭を微粉末にして高温・高圧化で酸素と反応させると、一酸化炭素と水素の合成ガスができるが、石炭中の窒素分や硫黄分は、この反応過程で大幅に減らすことができる。この合成ガスを燃焼させてガスタービンを回し、さらにガスの熱を利用して蒸気タービンも回して発電すると、微粉末火力発電よりも大幅に発電効率を向上させることができる。これが石炭ガス化複合発電である。日本では1990年福島県いわき市に電力会社、電源開発(株)、電力中央研究所が共同でパイロットプラントをつくり、1991年度から運転、1996年に成功して終了した。
電力9社と電源開発(株)が出資し設立した(株)クリーンコールパワー研究所によって、2013年3月まで福島県いわき市で25万kW級実証機にて長期運転試験を実施した。
クリーンコールパワー研究所は2013年4月に常磐共同火力(株)に吸収合併され、実証機は商用機として運転されている。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)に最新の状況を反映