制御工学の動画ポータルサイト
制御工学チャンネル
制御工学とは何か?
制御工学チャンネル(Control Engineering Channel)では,制御工学(せいぎょこうがく, Control Engineering)や制御理論(せいぎょりろん, Control Theory)に関連したYouTube動画をまとめています(動画500本以上,YouTubeチャンネル数15)。制御とは、システムの入出力特性を思い通りに操るための方法論です。見出しも含めて下線はページへのリンクです。トピック「制御のための数学」、「伝達関数入門」、「状態方程式入門」は大学1~3年生向け(基礎)。「制御理論」は大学院生、企業研究者向けです(実践)。「実験とシミュレーション」では、制御実験、制御シミュレーション動画などの利用事例を掲載しています。また、J-Stage掲載の制御工学に関する解説記事(145本)をリンク集としてまとめています。MATLABコードへのリンクも用意しています。
授業の補助教材や企業の技術者教育用教材としての利用は大歓迎です。動画は作成者の許可の下で掲載しています。大学や高専のシラバス等に参考サイトとして掲載頂ければ幸いです。
スマートフォン、タブレットにおける動画表示サイズが小さく見辛い場合は、YouTube再生時に右下に出てくるYouTubeボタンを選択し、YouTube上で視聴すること、もしくは、拡大しての視聴をお勧めします。
(YouTubeヘルプ)ウェブサイトにおけるYouTube動画利用について
本サイトは商用目的のものではありませんが、動画作成者ごとの設定によりCMがつく場合がありますのでご了承下さい。
制御工学チャンネルの目的
制御工学チャンネルは,制御工学(Control Engineering)に関するYouTube動画が500本以上,チャンネル総数15以上の動画ポータルサイトです。トピック別にわかりやすく分類されています。制御工学が難しいという意見を聞くことがあります。確かに見慣れない数式が並んでいて、とっつきにくい部分はあるかと思います。このチャンネルは、とっつきにくいと考えている人にとって便利なサイトになると思います。また、制御工学を何に使うかわからない人は、広く浅く本チャンネルの動画を視聴頂ければお役に立てると思います。制御の種々の理論(Control Theory)は一度慣れると様々なダイナミクスの解析や設計に有用であるのも事実です。解説記事や参考書という形とは別のアプローチとして、動画でおおよその概要を理解し、その上で書籍で勉強するというのも個人的にはよいのではないかと考えています。むしろ、時代が進めば、動画だけでおおよその勉強を完結できるような未来はあるかもしれません。2021年現在は皆が情報発信者となれる一方、情報にあふれており、その良し悪しを判断する能力が必要とされています。勉強する初学者にとっては、そのような判断は難しいところがありますので、幅広い動画を見る中で制御の様々な理論についての知見を深めて頂ければ幸いに思います。
制御工学チャンネルの歩き方
(勉強目的別の視聴ルート)
①情報・電気・機械系の大学生・高専生向け
学部の授業では、伝達関数をベースとした制御や状態方程式に基づく制御の授業が展開されることが多いです。授業の復習等に活用する上では伝達関数入門 や状態方程式入門 がおすすめです。また、前提知識として数学(線形代数 や微分方程式 )が必要になることもあります。
②ロボットや機械に興味のある学生向け
ロボットや機械の制御では、状態方程式をベースとした制御が親和性があります。非線形制御 や制御構造 がおすすめです。また、実際に制御実験を行っている動画(実機を用いた制御実験 )や、実験の基礎知識をまとめたページ(制御実験の基礎知識 )も参考になると思います。
③制御技術者・研究者向け
扱う対象ごとに伝達関数に基づいた設計が良いか,状態方程式に基づいた設計が良いかは異なってきます。むだ時間がある場合や、高次の動特性を持つ場合は伝達関数の方が設計の親和性が良いですし、多入出力の場合は状態方程式の方が設計親和性が良いです。また、制御対象ごとの特徴を捉えた(制御対象と各種指標) は参考になるかと思います。他にも、制御構造 やロバスト制御 ,非線形制御 あたりが参考になるかと思います。
④制御理論の研究者を目指す学生向け
まずは、倍速でも良いので全ての動画を視聴して下さい。また、解説記事のリンクもある程度はダウンロードしてカバーしておくと視野が広がるかと思います。動画としてのおすすめは、(動画倉庫) にある制御工学の境界領域です。
本サイト内での動画視聴方法
本サイト内で動画を視聴する方法について説明します。本サイトはYouTube動画をサイト内に埋め込んでおります。矢印ボタンをクリックすることで動画が再生されます。動画再生後に,画面右下の四角枠をクリックすることで全画面表示で動画を見ることができます。
制御工学において最も基本となる制御手法が伝達関数に基づいたものになります。伝達関数ベースの制御は古典制御と呼ばれます。系の安定性を解析するにはナイキストの安定判別法、ラウス・フルビッツの安定判別法などがあります。PID制御もこの範囲の話になります。
状態方程式に基づく制御は、現代制御と呼ばれます。伝達関数に基づいた制御と共に、制御工学における基礎的かつ重要な制御の枠組みになります。制御対象のモデルが常微分方程式や伝達関数で表されるとき、まず、対応する状態方程式に変換します。この状態方程式では、制御対象の内部状態を用いたフィードバックがなされます。状態方程式に基づく制御系の安定性は、行列の固有値と密接に関わってきます。制御器の設計法としては極配置や最適レギュレータなどが挙げられます。
動画数60:線形代数,最適化ほか
非線形制御
制御対象が非線形システムの場合や,逆に線形理論で実現できない制御を実現するなど,線形システムとは別の様々な制御アプローチが展開されています。系の安定性にはリアプノフ関数の利用や、非線形システムの制約付き最適化問題ではモデル予測制御など多様な手法が展開されています。
ロバスト制御
制御対象にはしばし入力とは別に外乱が印加されます。例えば、自動車の運転時に横風が吹いて挙動が乱れることがありますが、これが外乱に相当します。また、制御対象の動特性を必ずしも正確に求めれないこともあります。このような、外乱や不確かさの下で、良好な制御を目指すものがロバスト制御になります。ロバストな制御系の設計においては、L2誘導ノルムなどが重要なキーワードになります。また、不確かさの表現方法についても理解が必要になります。下記のLMI(線形行列不等式)は、ロバスト制御における有力なツールになります。
LMIを用いた制御
LMIは線形行列不等式の略であり、制御工学でよく設計や解析のためのツールとして利用されます。制御の問題をLMI問題に帰着させることができれば、LMI問題は数値計算により解の導出が容易であることから、広く研究が展開されています。
離散時間系
伝達関数入門、状態方程式入門等においては、連続時間系と呼ばれる微分方程式で表現されるシステムを扱っています。これに対して差分方程式に基づいた設計論のアプローチがあり、離散時間系と呼ばれます。連続時間系で展開される理論は離散時間系でも展開されることが多いです。
状態オブザーバ・カルマンフィルタ
制御対象の状態量を推定することで,その結果を用いることがあります。カルマンフィルタや状態推定器(状態オブザーバ)を用いることで,モデルを利用して時々刻々と変化する状態量を正確に推定することができます。
システム同定・モデリング
制御対象のモデルを求めることをモデリングと呼びます。その手法の一つとして入出力の情報に基づいてモデルパラメータを決定する方法であるシステム同定があります。近年は,スパースモデリングなども研究されています。
様々な制御実験の動画と制御シミュレーションの動画を掲載しています。また、MATLABコードも公開しています。
制御工学における実験では、不安定かつ非最小位相という制御しにくい特性を持った倒立振子が理論の検証によく用いられます。
制御工学の解説記事を集めたリンク集です。J-Stageから入手できる解説記事のリンクを作成しています。
制御工学の研究者およびリサーチマップへのリンク集です。