![SF-Raft工法](img/bl05_img_02.png)
『杭と地盤』による複合支持構造
いかに耐震性の優れた躯体であっても、地盤状況を知らなければ長期にわたって安全、安心をお約束する住まいは実現出来ません。
地盤は一歩違えばまったく違う地盤が堆積していることもあり、非常に複雑でさまざまなケースが存在します。
ポラスでは本当に安全で安心できる地盤をご提供するために各種調査や試験を重ねています。
地域密着にこだわるポラスだからこそ、施工販売エリア内における地盤調査実績数は33,000件以上(2011年8月現在)。
エリア内における豊富な地盤調査実績から正確に地盤特性を把握しています。
地盤調査マップ地盤調査実施位置
土質や特性を知りつつ、現場ごとの正確な土質を把握することが大事になります。実際の調査では異なるデータが得られることもあります。
自然状態の関東ローム層は一般的に強度が良好!
関東ローム層とはおもに台地や丘陵地など、非常に古い時代に堆積した土質です。安定していて、良好な強度を有していますが、一度乱してしまうと著しく強度が低下してしまうという特徴があります。自然状態の関東ロームであれば、地盤改良工事を必要としない場合もあります。
腐植土は非常に軟弱です…
腐植土とは水田や沼地などを埋め立てた際に残った植物が多く混入した土で、水分を多く含んでいて、スポンジのように少しの力を加えるだけで大きく収縮する非常に軟弱な土です。したがって、住宅の建築においても非常に問題が多いため、十分な地盤対策が必要となります。
土地の歴史は地盤の良し悪しを知る重要な情報源!
水分を多く含む土質が堆積する「水田・沼地・谷地」などは地盤の弱い可能性が大きく、「山地(台地・丘陵地など)」などは地盤が強いと予想できます。このように、その土地の過去の姿は地盤を知るための重要な情報源となります。
土地履歴は資料を参考に調べます。
![]() | 地形図 | 1/25,000と1/50,000の2種類があり、書店で購入できるるほか、CD-ROMやインターネットでも閲覧することができます。 |
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![]() | 旧版地形図 | 土地改変以前の地形が書かれている場合が多く、その土地の過去と現在を見比べるのに役立ちます。 |
![]() | 土地条件図・ 地形分類図 |
土地条件調査の結果から地形分類について示したもので、地盤をある程度判断するのに役立ちます。 |
![]() | 空中写真 | 地形や土地利用、都市化など、その土地の移り変わりを判断するのに役立ちます。 |
![]() | 地質図 | 地質の状態を示す地図です。岩石の分布や地質構造などを確認できます。 |
![]() | 地盤図 | 大都市や臨海工業地帯で作られているボーリングデータをまとめたもので、地盤の大まかな構造を知る上で便利です。 |
![]() | その他 | ハザードマップ(災害予想地図)や都市圏活断層図などが挙げられます。 |
様々な情報を総合的に検討する必要がありますが、ポイントは2つ、地盤の破壊と地盤の沈下です。
地盤が壊れたりしない?
建築物や盛り土など、地盤に対しその強さ以上の荷重がかかると地盤の破壊が発生します。左のイメージ図のように地割れの発生などが代表的な例で、地震や台風などによるがけ崩れなども地盤破壊のひとつです。
地盤沈下の心配は?
地盤沈下とは、土の間隙に存在する水や空気が、建築物などの荷重によって押し出され、その分だけ地盤が沈みこむ現象です。水を吸ったスポンジに重いものを載せると、イメージがわきやすいでしょう。
土質の種類と構成を詳細に確認するポラスの地盤調査。本当に安全で安心できる地盤をご提供するために各種調査や試験を重ねています。
既存地盤が負担する(支える)荷重と地盤自体の強度特性などから、安全で安心な基礎を提供するため、適正な基礎の選定・設計・工事・品質管理等を実施しています。 スウェーデン式サウンディング試験(SWS)を「1棟1棟」詳細に実施。1物件最低でも1箇所においてハンドオーガー調査等により土の種類や地下水の有無、地下水位の位置を調査しています。
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スウェーデン式サウンディング試験(SWS)調査機 | ハンドオーガー調査 | ポラスオリジナルの土質採取の様子 |
ポラスはSWSだけでは適切な地盤評価が困難となる地盤で土質試験を行います。
日本工業規格(JIS)などによって決められた試験方法により、気になる土質の「状態と性質」を求め、
土の「特徴」 を明らかにして、さらに精度の高い地盤調査結果を得ることができます。
土の強さを測る〈一軸圧縮試験〉
円柱状の土の塊に、上下から壊れるまで力を加えて土の強さを測ります。簡単なため、日本では最も多く用いられる方法ですが、砂のようにすぐ崩れてしまう土には不向きで、主に粘土質の土で行われます。
土の強さを測る〈三軸圧縮試験〉
円柱状の土をアクリル製の容器の中に入れ、前後左右から水圧をかけて土の強さを測定します。 土の排水能力を測る試験として広く用いられています。主に砂質土で行います。
沈下特性を検討する〈圧密試験〉
主に地盤沈下の予想を立てるために行われる試験方法です。土をできるだけ自然のままの状態に保ち、そこに徐々に圧力を加えていき、その耐久性から土の密度を測ります。
地盤補強にはさざまな種類の工法が存在しますが、主に4種類に分けられます。
地盤の調査により問題(弱い地盤など)が確認され、建物に有害な損傷や変形などが将来的に予想される場合、安全で安心できる対策を講じる必要があります。地盤補強工法も有効な対策のひとつです。ポラスでは長期的に安全で安心できる対策を講じる際に、地盤の状態や建物の荷重や基礎の形状などから工事条件を詳しく検討して施工に臨み、高品質な補強された地盤(基礎)を提供しています。
弱い地盤を強い地盤に置き換える
表層改良工法[平均費用]●●●●●●
弱い部分を掘り起こし、固化材を混ぜる。
締め固めて施工完了。
土地の浅い部分に弱い地盤が確認された場合、その部分を掘り起こし、土に固化材を混入して地盤を硬くして強度を上げる方法です。 作業効率が高く、工期も短いため経済的な工法です。
幅広い条件に対応
柱状改良工法[平均費用]●●●●●●
空掘りしたところに固化材と水を混ぜたものを注入。撹拌して(かき回して)施工完了。
固化材と水を混ぜたものを土と一緒にかき回し、化学的に固化したソイルセメントコラムを成柱することで地盤を強化し、地盤沈下を防ぎます。 ただし腐植土が堆積する非常に軟弱な地盤では不向きな工法です。
土の種類に左右されない
鋼管杭圧入工法[平均費用]●●●●●●
杭材をセットし、埋め込むことで施工が完了。
杭状の鋼管パイプを地中に埋め込み、強固な地盤に定着させて支持力を得る工法で、土の種類に左右されず、軟弱な地盤でも可能な反面、経済的に高価になる場合が多々あります。
非常に軟弱な地盤に対応
RES-P工法[平均費用]●●●●●●
細い鋼管パイプを碁盤目状に打ち込み、軟弱な地盤を強化する工法で、幅広い条件で適用できますが、地中に石や岩などの障害物が多く埋まっていると、行うのが困難になります。
T-WING工法[平均費用]●●●●●●
先端に4枚の翼がついた杭を地中に埋め込むことで地盤の支持力を得る工法です。RES-P工法同様幅広く適用できる反面、経済的に高価になる場合が多くなる特徴があります。
土の種類に左右されず、杭と地盤で支持するオリジナル複合地盤補強工法
SF-Raft工法[平均費用]●●●●●●
『杭のみ』による支持構造
『杭と地盤』による複合支持構造
杭状に掘削し、セメントミルクを注入しながら杭を形成するだけの簡単施工の工法です。土と混合撹拌しないため、土の種類に左右されず、高品質かつ高支持力を確保できます。簡単施工で工期短縮が図れ、残土処理がほぼ不要、さらに杭と地盤の支持力を適切に評価することで経済的な設計を可能とし、低コストを実現します。もとの地盤を活かしながら補強するポラスオリジナル工法です。
■シンプルかつ高速施工を実現
オリジナル掘削機で土を側面に圧密しながら掘削し、オリジナル配合のセメントミルクを充填して施工完了。
ポラスでは施工中・完了後には、指示通り施工されているか、地盤調査結果と異なる地盤状況はないか、設計図面どおり杭が配置されているかなど、
1物件毎に品質管理の徹底を図っています。
地盤補強工法は費用が高ければその分安全、というわけではありません。
対象となる地盤の強度が高いほど安価な工法を選択できますが、軟弱な地盤であれば高価な工法が必要になります。
重要なのは、その地盤に合う工法を選ぶことです。
ポラスでは土地および建造予定の建物の情報などから総合的に判断し、
長期にわたって安全で安心できる地盤を適正な価格で提供できるよう取り組んでいます。