渡航先での環境は、私たちの健康に関して一定のリスクがありますので、事前に渡航外来を受診されることをお勧めします。ここでは、渡航先での健康管理のために、脱水症の原因とその予防や対策をご紹介します。
渡航先での脱水症
海外渡航者の20〜50%が下痢をするとの報告が
下痢の原因で最も多いのは、細菌感染症です。衛生状態の悪い地域での水や食べ物、食器などは細菌で汚染されている場合があります。
下痢・嘔吐がつづくと、身体は脱水症になってしまいますので、充分に注意する必要があります。
旅行者は常に脱水気味になっている
熱帯地域に渡航される方は、気候による発汗が原因で脱水症のリスクが高まります。
また、旅行者の方は渡航先で長時間の移動する際は、水分を控えがちになってしまったり、乾燥した乗り物内では脱水気味になってしまいますので、こまめな水分補給に気をつけましょう。
渡航先で気をつけなければならない、脱水症のリスク
- ①細菌や寄生虫による、下痢・嘔吐を原因とした脱水症。(発展途上国でのリスクが高い)
- ②ウイルスや感染症による、発熱・下痢・嘔吐を原因とした脱水症。(先進国でのリスクが高い)
- ③熱帯地方での大量の発汗や、標高の高い場所など、乾燥地域での脱水症。
- ④飛行機での移動中(機内はかなり乾燥している)や、渡航先での長距離移動時(水分を控えがち)の脱水症。
渡航先時の下痢の予防−水と食べ物の選択−
外国人向けのお店の方が、衛生的に安全。屋台での食事は控えるように気をつける。
飲食店で提供される水は水道水であることが多いので、なるべく飲用しない。また氷は水道水で作られているので気をつけること。
ペットボトルのミネラルウォーターを飲む。炭酸入りミネラルウォーターのほうが、偽物がないのでよりよい。
生ものは避け、十分に加熱されたものを食べる。果物は自分で皮をむいて食べる。
水と電解質の補給には、経口補水液が適しています。
下痢や嘔吐、発熱による発汗時は、体内の水や電解質が失われ、脱水のリスクが高まりますので、水と電解質を補給することが最も大切です。脱水症に水分補給を行う場合は、ただの「水」ではなく身体が失った水や電解質を効率よく吸収させるための経口補水液が適しています。
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監修:渡航医学センター 西新橋クリニック 院長 大越裕文先生