季節の変わり目、体調にご注意を | 飼育日記 | スタッフブログ | 大町山岳博物館

スタッフブログ季節の変わり目、体調にご注意を

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付属園で飼育している8種類の動物は、全種日本に生息しているので気候に適応しています。しかし、季節の変わり目で気温が安定しない今の時期は、人と同様、動物も体調を崩しやすくなります。

9月下旬、気温が急に下がった日がありました。ここでダメージを受けたのがニホンカモシカのれんげ(14歳メス)とナグリ(5歳オス)でした。数日間食欲がガクッと落ち、さらにナグリは糞の状態まで悪くなってしまいました。よく食べるものを中心に餌の量を調整し、消化器系に効く薬を与えて数日で回復したので安心しましたが、まだ若いナグリが体調不良になったので今年は特に注意が必要だと感じました。カモシカは冬に向けて柔らかい毛が密に生えるのですが、生え揃っていない今の段階で突然の寒さに襲われ体がついていかなかったようです。
当園のカモシカの中で一番高齢のハクバは何ともなかったことに驚きましたが、このまま無事冬支度(換毛)を終えてくれたらいいなと思っています。

さて、カモシカ以外にも体調要注意動物がいます。それはハクビシンのビーちゃん(19歳メス)です。高齢のビーちゃんは寒さにとても弱く、暖かい別室に移したりヒーターを設置したりと毎年寒さ対策を行なっていますが、どうしても真冬には食欲が落ち元気がなくなってしまいます。一度体調を崩すと回復に時間がかかるようになってきたので、寒さ対策を強化すべく、いいやり方がないかと考え中です。一先ず、朝晩の冷え込みが体に堪えないように湯たんぽを例年より早めに入れることにしました。ぬくぬくと暖かそうで食欲も安定しています。このまま餌をしっかり食べてもらい、冬に向けて増量を目指します。

付属園の動物たちも高齢個体が増えてきました。大町市の寒さの厳しい冬を乗り越えてもらうために対策を練っていこうと思います。

【写真 左:ナグリ 右:昨年の冬のビーちゃん】

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