OKIのAI
人々の快適で豊かな生活に貢献し、
人間とAIの適切な共存の実現を目指します。
OKIは、企業理念に則り世界の人々の快適で豊かな生活の実現に貢献するための一手段として、AIを活用した技術や商品・サービスなど(以下、AI商品)の提供を進めています。提供するAI商品を多くのお客様やステークホルダーの皆様に受け入れていただくため、また、人間とAIが適切に共存する、より良い社会を実現するために、「OKIグループAI原則」を2019年9月30日に制定しました。
AI技術は近年発展が目覚ましく、解決困難と思われている課題を解決し、人々の生活をより豊かで幸せなものとする手段の一つとして大きな可能性を秘めています。一方でAIには、その性質から現時点では課題や限界もあり、不適切な開発・利活用などにより、法的・倫理的な問題や、安全に関わる問題を引き起こすこともあり得ます。このような状況に対して、日本をはじめ世界各国、およびさまざまな企業・団体から、人間中心のAI社会実現に向けたガイドラインや原則が公表されています。
OKIは、「より安全で便利な社会のインフラを支える企業グループ」を目指し、社会課題の達成に向けデジタル技術を活用して貢献すべく取組んでおり、交通、金融、防災、製造などの注力事業分野において、ETCやATM、各種業務システム、近距離無線、音や光・映像を応用したセンシングシステムなど、エッジ領域に多くの端末やインフラを提供しています。この強みを活かして、エッジ端末が扱う重要かつ大量のデータを活用した新しい価値の提供を目指す中で、AIの活用も広がっており、たとえば、製造現場やインフラ構造物の異常検知、高速道路の渋滞予測などに取組んでいます。
こうした取組みをさらに加速するにあたり、AIを有効かつ安全に利用できる「AI-Ready」な会社となるべく、2019年5月にAIに関する社内環境の整備を推進する全社横断のプロジェクトを立ち上げて、倫理および契約、品質、人材育成、データ活用の各観点から検討を進めてきました。その成果の一つとしてこのたび、OKIグループが来るべき人間中心のAI活用社会の実現のため、どのような価値観を持ってAI商品などを提供するのかを示す「OKIグループ AI原則」を制定しました。
「OKIグループAI原則」は、OKIグループが企業理念に則って社会的責任を果たすための基盤と位置付ける「OKIグループ企業行動憲章」「OKIグループ行動規範」を踏まえ、お客様や社会に受け入れていただけるAI商品などを提供し、人間とAIの適切な共存を実現するという観点から、AI技術の研究・開発、およびAI商品などの販売・提供、その他AIに関するすべての企業活動(以下、AI事業)において、指針とすべき事項をまとめたものです。OKIは、引き続き関係する法令を遵守するとともに、この「OKIグループAI原則」に従ってAI事業を展開しています。
基本的人権を尊重し、AIによって差別が発生しないように努めます。プライバシーにも配慮し、個人情報の扱いに関する法令を遵守します。
AI活用の効果・影響、目的・限界についてステークホルダーに説明し理解を得るよう努力します。また、AIの判断結果の透明性にも配慮し、継続的に情報提供の在り方について検討します。
OKIが提供するAI商品を納得して使っていただくために、ステークホルダーとの対話を継続します。AIを適用したより良い社会の実現に向けて、人とAI、AI同士の協調という課題に対しても継続的な検討を行います。
OKIのAI商品が安全なものとなるよう努力し、データの取扱いについても、適切な取得、利用、管理、セキュリティの確保を徹底します。
AI技術やAIの性質・課題・限界を正しく理解して社会に提供できる人材育成に努めます。
OKIグループは、「OKIグループAI原則」に則ってAI事業を推進するにあたり、グループ各社・各部門が協働して課題を共有し解決にあたる体制を構築します。また、引き続きAIに関わる国内外の動向や社会の要請などを注視し、必要と判断した場合にはこの「OKI グループAI原則」についても適時に見直しを行い、人間中心のAI活用社会の実現に貢献していきます。