学校法人足利大学 導入事例|基幹業務システム・クラウド会計ソフトは【勘定奉行のOBC】
学校法人足利大学

勤怠管理で見えてきた教職員の働き方の方向性
教職員がその能力を存分に
発揮できる環境へ

  • 人事・労務・総務​
  • 100〜299人
  • 教育業
  • 奉行Edge 勤怠管理クラウド
学校法人足利大学
法人事務局 総務課 主任
野本 修平 氏
学校法人足利大学
法人事務局次長兼総務課長
大貫 滋匡 氏
学校法人足利大学
法人事務局 総務課 主任
小林 留実子 氏

検討のきっかけ

学校においても、勤怠管理は時代の要請
客観的な勤怠管理を人手をかけずに行える方法を模索

世の中の流れに対応するには、出勤簿による“出欠確認”だけでは不十分で、客観的に労働時間を記録することがまず必要になってきます。
そこで勤怠管理の実施を決断したのです。

当法人では、出勤簿で出勤の記録はしていたものの、勤怠管理は行っていませんでした。つまり、職場に来ているかどうかは把握していましたが、何時間働いているのか、実際の労働時間はつかんでいなかったのです。長年にわたってこのような運用を続けてきたのは教育機関特有の考え方によるところがあります。例えば足利大学の教員は時間割に沿って授業だけを行うのではなく、研究も手がけています。自己の探究心から寝食を忘れて研究に没頭することもあり、そういう教員にとっては深夜も土日も関係ありません。「労働時間を抑えたほうがいい」と言っても「なぜ働いてはダメなのか」「働かせてほしい」と返されるのが普通なのです。自発的な研究時間を労働時間として扱うべきか。教員には「労働と非労働を明確に区別できない」という側面があるのです。

とはいえ、このままに甘えて教職員の勤怠管理をしないのは世の中の流れに逆行しています。近年では学校における長時間労働が問題視され、労基署による是正の動きが加速化しているほか、学校でも企業と同様に働き方改革が進みつつあります。また、使用者としての健康管理義務などを適切に果たしていく必要があります。こうした世の中の流れに対応するには、出勤簿による“出欠確認”だけでは不十分で、客観的に労働時間を記録することがまず必要になってきます。そこで勤怠管理の実施を決断したのです。

勤怠管理の実施において、問題は総務課の人的リソースが限られていることでした。そこで、人手をかけずに勤怠管理が実施できペーパーレスによる業務効率化できる方法を検討しました。

足利大学 法人事務局次長兼総務課長 大貫 滋匡 氏

導入の決め手

多様な勤務形態に柔軟に対応でき
安定的に運用できることが決め手に

奉行クラウドに決めた理由は二つあります。

一つ目は「柔軟性」です。勤怠管理クラウドは、あらゆる多様な勤務形態に対応することができます。当法人は大学、短大、高校、幼稚園と形態の異なる学校を全部で5つ運営しており、それぞれの職場で労働時間が異なっています。そのため、総務課の少ない人的リソースのなかで運用していくためには、既存のルールを大幅に変えずに、そのままシステムに当てはめられる柔軟なシステムが必要でした。また、将来的に裁量労働制や多様な働き方を導入することも見据え、働き方の変化にも柔軟に対応できることを求めていました。

二つ目は「安定性」です。当法人においては初めての勤怠管理ですから、信頼できるシステムを導入したいという気持ちがありました。奉行シリーズは導入実績69万社以上に導入されていて実績抜群、しかもマイクロソフトと連携して安定運用を提供しています。こうした安定運用の実績と将来の変化への対応力を評価して、奉行Edge勤怠管理クラウドの導入を決断しました。

充実のサポートも導入の後押しになりました。初めての勤怠管理システムの導入であるため、運用に不安を感じていたのですが、いつでも相談できる体制が用意されていることが安心材料になりました。

導入の決め手となった“2つの理由”1.柔軟性:既存のルールを変えずにシステムに当てはめることができ、裁量労働制などの働き方の変化に対応できる。2.安定性:奉行シリーズは累計69万社以上の導入実績があり、Microsoftと連携して安定運用を提供している。

導入効果

PCやスマホ打刻によって教職員の労働状況が可視化され
時間に対する意識が変化
「早く帰ろう」という意識が高まっている

教職員の労働状況の可視化

2019年6月に導入したのですが、導入に要した期間はわずか3か月で、想定以上に早く整備が終了して助かりました。現在、PCやスマホで打刻(スマホのほうが多い)するようになっていますが、当時は打刻の定着まで苦労しました。打刻がない場合は、まず勤怠管理クラウドの未打刻メール送信機能を活用。それでも打刻されない場合は打刻勧奨のメールを個別に送付していました。

何度も打刻勧奨を行うことで、徐々に打刻漏れは減少していきました。打刻が定着するにつれ、労働時間の状況が見えてきて「働き過ぎの教職員が一定数いる」という実態がわかってきました。働きすぎの教職員は特に研究型(研究の割合が多い)の教職員の傾向があったため、健康管理を怠らないように注意を促しています。以前のような出勤簿での運用ではこのような措置は取れなかったでしょう。

労働時間が可視化されて教職員をきめ細かくサポートできるようになったのです。

さらに、打刻が定着するにつれ、教職員の時間に対する意識が変わってきたように思います。労働時間が可視化されたことで、業務を効率化し徐々に早く帰ろうという機運が高まっているのです。

労働状況の可視化による意識の高まり
ペーパーレス化で総務課の業務効率UP

また、総務課においてはペーパーレス化が進み、業務効率化を実現できました。特に有休の管理において効果がありました。導入前は有休取得のたびに有休残を電卓などで手計算し、出勤簿に手書きで記入して管理しており、この作業に毎週1時間費やしていました。時間単位での有休取得が可能なことも相まって、管理が煩雑化していたのです。
導入後はシステムが有休残を自動計算、入力してくれて、出勤簿への手書きでの記入もなくなったため、とても楽になりました。

教職員においては有休が簡単に申請でき、有休残を画面ですぐに確認できるため、利便性が向上しています。困ったときはサポートに助けられています。画面を共有して指導してくれており、特に年度初めのワークフロー設定でサポートが重宝しています。

有休残の手計算がゼロに

導入効果のダイジェスト

紙の出勤簿や電卓を使った有休残の手計算が「0」に
勤怠管理のペーパーレス化で総務課の業務効率化を実現
教職員の労働状況の可視化によって、「早く帰ろう」という意識が高まった
スマートフォンを使った打刻・申請で、教職員の利便性向上

今後の展望

一律ではない教職員の働き方
教職員の志向に合った働き方を実現したい

学校経営の根幹を成す教職員のモチベーションの維持、向上を実現するためには「教職員が持てる力を存分に発揮できる環境づくり」が必要不可欠です。

当法人では奉行Edge 勤怠管理クラウドから得られたデータを活用しながら、その環境構築に努める方針です。まずは教職員の勤務実態と働き方の志向を踏まえた労働時間管理を行う必要があると考えています。現在、裁量労働制の導入を検討していますが、裁量労働制では働き過ぎが問題になります。そこで教職員の心身の不調を防ぐための勤怠管理、サポート体制について検討を進めているところです。また、当法人では盛んな高校の部活動が長時間労働の原因となっているケースもあります。

ケースバイケースですが、外部人材に監督を依頼するなど、外部リソースの活用も必要になってくるでしょう。

今後は教職員のキャリアを複線化することも考えています。というのも、研究型(研究の割合が多い)の教職員がいる一方で教育型(教育の割合が多い)の者もいるからです。教職員といっても志向は一律ではないのです。研究型の教職員は裁量労働制が適していますが、教育型の教職員は時間割に従って授業を行うため、裁量労働制はなじまないでしょう。将来的には教職員が自分の志向に応じて、働き方を選択できようにしたいですね。奉行Edge 勤怠管理クラウドは柔軟な設定を備えているため、当法人の将来の勤怠管理ひいては人事戦略にも貢献してくれるでしょう。

企業情報

1925年(大正14年)に足利仏教和合会(足利旧市内の17ヶ寺で組織)が足利実践女学校を創立。聖徳太子が制定した「17条の憲法」の第一条にある「和を以て貴しと為す(以和為貴)」を建学の精神とし、工学部では「心あるエンジニア」、看護学部では「心ある看護者」として専門職業人の育成を目指す。1972年足利工業大学、2019年足利大学へ法人名を改称。大学、短期大学、高校、幼稚園の5校(足利大学、足利短期大学、足利大学附属高等学校、足利短期大学附属高等学校、足利短期大学附属幼稚園)を運営している。

  • 会社名
    学校法人足利大学
  • URL
    https://www.ashitech.ac.jp/
  • 住所
    栃木県足利市大前町268-1
  • 業種
    教育業
  • エリア
    栃木県
  • 教職員数
    265名

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