新潟医療福祉大学 運動機能医科学研究所


6/17 勉強会

日本作業療法学会予演会

担当:岩波

タイトル:手のメンタルローテーションの継続による影響

要旨

  • 目的:手のメンタルローテーション課題の継続が反応時間や正答率に与える影響を解明することを目的とした.
  • 方法:被験者は健常者10名(21.9±0.9歳)に,運動イメージ能力の評価として,手のメンタルローテーション課題(HMRT)を用いた.課題は,1日1回の手のメンタルローテーション課題を5日間連続で実施し,5回目評価後に1週間の休止期間を設け,再評価を実施した.
  • 結果:反応時間は,1回目(1019.8±244.2ms)に比べ5回目(773.3±135.5ms)と再評価(743.3±129.5ms)で有意に短くなった(p<0.05,p<0.01).5回目と再実施間において有意差を認めなかった.正答率は,1回目,5回目,再評価の各施行間で有意差を認めなかった.
  • 考察: メンタルローテーション課題の継続には運動イメージの能力を向上させる可能性がある一方,再評価には一定の休止期間が必要であることが示唆された.また.メンタルローテーション課題の正答率は健常者の運動イメージ能力評価指標としては有用ではない可能性が示唆された.