機能工学専攻加藤正史准教授がハウリングを消去する技術を開発|国立大学法人名古屋工業大学
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機能工学専攻加藤正史准教授がハウリングを消去する技術を開発

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カテゴリ:ニュース|2014年7月28日掲載


名古屋工業大学大学院工学研究科の加藤正史准教授の研究グループは電子回路を用いてハウリングを消去する技術の開発に成功しました。

ハウリングとは

カラオケなど音響設備において鳴るキーンという音のことを指し、スピーカーから出た音がマイクに戻ることで発生します。従来はデジタル信号処理技術を用いてハウリングが消去されていましたが、デジタル*信号処理の動作が遅いため短い時間ですがハウリングが発生してしまうという課題がありました。

成功したハウリング消去技術

今回の技術ではアナログ*電子回路の素早い動作で、ハウリングを検出し、それを消去する信号を作り出すことにより、完全にハウリングを消去します。
なお、下図は①ハウリングの原理と②開発した技術のイメージです。この技術の実用化により、カラオケなどの音響設備において耳障りなハウリングがなくなり、快適な音環境が実現することが期待されます。

デジタル・アナログ

デジタルは0と1の2進数の信号であり、コンピューターなどはデジタル信号を処理しています。アナログは連続的な信号であり、音などの自然界の信号はアナログです。

今後の展開

この成果はオランダの出版社Elsevier社が発行する学術雑誌「Applied Acoustics」に掲載されることが決定しています。今後はこの技術を実際の音響設備に搭載し効果を確認する予定です。

なお、研究室では音声ファイルによりこの技術の効果を体験いただくことが可能です。また研究室ウェブサイトにても音声ファイルを公開いたします。

ハウリング1.jpg

ハウリング2.jpg