ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店
持続可能な書店モデル
- 業務の効率化
- 新業態開発
- オープン日
- 2023年9月26日
- エリア
- 東京都
- 場所
- 東京メトロ銀座線・南北線溜池山王駅構内(改札外)
- ソリューション概要
- 完全無人による持続可能な書店モデルの開発
Ⅰ. 「ほんたす」開発の背景
昨今、人件費と賃料によって経営が圧迫され、閉店となってしまう書店が多数見受けられます。閉店となってしまうことで、人々の書店ニーズを満たすことができなくなり、さらには、人々の生活動線上から本とのリアルなタッチポイントがなくなることによって、読書習慣が失われてしまうことにもつながります。この状況に対し、持続可能な書店モデルを構築することで書店経営の持続性に貢献したいと考え、完全無人書店「ほんたす」をオープンしました。書店運営において大きなコストである人件費をゼロにすることで、人通りの多い駅ナカなどの好立地でも経営を持続できるローコストモデルの開発を行っています。
Ⅱ. 持続可能な書店モデル
圧倒的なローコストを目指し、営業時間中は“完全無人運営”としました。LINEを活用した入退店管理、店内に設置されたカメラ7台での見守り、セルフレジの導入などにより、無人運営を実現しています。万が一のトラブルがあった場合も、サポートセンターが遠隔で対応。警備会社とも連携し、防犯・防災対策を行っています。また、コスト圧縮だけでなく、新たな読者需要の獲得を目指し、「ふらっと、サクっと、旬を手に」というコンセプトのもと、書店にあまり馴染みのない“ライトユーザー”にもやさしい店舗設計を行いました。店内は、15坪の駅ナカ狭小型という特徴を活かして、1分でトレンドがわかる売場をつくり、頻繁に本を入れ替えることで「最旬」を手に取れる売場を維持しています。
Ⅲ. オープン後の実績
無人ながら、オープンから5か月で無人運営に起因する店内でのトラブルゼロ、万引きによる商品のロスゼロを実現し、無人運営のソリューションを確立しました。LINEを使った入退店システムも徐々に浸透し、オープンから4か月あまりで会員数は8,100人(2024年2月末時点)を突破しています。また、狭小店舗ならではの機動力を活かし、ユーザーの皆さまからいただいたご意見を反映させながら売場の改良を重ねています。将来的には、人件費の高騰や後継者不足といった書店が抱える課題に対するソリューションの一つとしてお取引先にご提案し、書店経営の持続性向上に貢献してまいります。
写真はすべて
画像提供:丹⻘社 撮影:PIPS
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