
少数与党の予算編成、手取り増先行財源論議後回し
自民、公明両党は25日、日本維新の会と2025年度予算案修正で正式に合意した。国民民主党が求める所得税の「年収103万円の壁」引き上げも減税額の積み増し案が浮上する。少数与党が野党の協力を得るために「手取り収入増」の政策を先行させている。負担の議論は後回しで財政運営に危うさを抱える。 少数与党下で予算案を成立させるには野党の協力が欠かせない。野党は予算案の修正協議で家計支援を相次ぎ要求し、少数与…
▼年収103万円の壁 収入のうち、所得税がかからない非課税枠の最低額を指す。現行制度の「103万円」は原則全員にかかる基礎控除48万円、会社員などを対象にした給与所得控除の最低額55万円の合計だ。所得税は1年間の収入から所得控除などを差し引いた額をもとに計算する。「壁」が引き上がると個人が納める税金は減る。 国民民主党は2024年10月の衆院選で「103万円」の壁を「178万円」に引き上げること…
衆院政治改革特別委員会は25日、公職選挙法改正案を与野党の賛成多数で可決した。利益を狙ったり他人を中傷したりする選挙ポスターを禁じ、付則にSNS上の偽情報などを念頭に対策を講じると記す。海外では欧州がSNS対策で先行するものの、各国とも言論の自由との両立にハードルがある。 自民党や立憲民主党など7会派は20日に公選法改正案を提出して審議入りした。付則にSNSや他の候補者の勝利を目的に出馬する「2…
日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は25日、同党が2025年度予算案に賛成する方針を決めたことを受け、連立政権入りや閣外協力に関して「可能性はない。自民党の中に入るということは一切考えていない」と述べた。国会内で記者団の取材に答えた。 同日のBSフジ番組では内閣不信任決議案が提出された場合の対応について「拘束を受けない」と強調した。「どうするかはそのとき判断すること。どういう理由で出すかだ…
高校授業料の無償化などを巡る自民、公明、日本維新の会による25日の3党合意の要旨は次の通り。 【教育無償化】 高校無償化は2025年の経済財政運営と改革の基本方針「骨太方針」策定までに大枠を示し、26年度予算編成過程で実現する。26年度から収入要件を撤廃し、私立加算額を45万7千円に引き上げる。低中所得層への高校生等奨学給付金の拡充や公立高などへの支援を拡充する。 先行措置として、25年度分につ…
政府は6月から、これまで規制してきた自動車の出張整備を認める。ブレーキパッドの交換など需要の大きい特定の項目について規制を緩和する。車両を持ち込んだり、移動させたりする手間を省き、自動車ユーザーの利便性を高める。 自動車整備士の不足や待遇改善が課題になっており、効率的な整備や収入の確保につなげる狙いもある。国土交通省が道路運送車両法の省令・告示を改正し、6月末に施行する。 同法はエンジンの取り外…
自民、公明両党と日本維新の会は25日、高校授業料の無償化や社会保障改革について党首間で合意した。2025年度から全世帯を対象に国公私立を問わず就学支援金を支給する。26年度から私立高校に通う場合の就学支援金の支給上限を引き上げる。25年度予算案を修正することで維新が予算案に賛成するため、衆院で可決する見通しとなった。 【関連記事】 石破茂首相(自民党総裁)、公明党の斉藤鉄夫代表、維新の吉村洋文代表…