NYダウ反落、257ドル安 大統領選前に持ち高調整
【NQNニューヨーク=矢内純一】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前週末比257ドル59セント(0.61%)安の4万1794ドル60セントで終えた。5日投票の米大統領・議会選挙を前に主力株の一部に持ち高調整や利益確定目的の売りが出た。ダウ平均の下げ幅は400ドルを超える場面があった。
米大統領選の世論調査では、民主党候補のハリス副大統領と共和党候補のトランプ前大統領の支持率が拮抗している。接戦になるとみられ、結果判明に時間がかかる可能性がある。市場では「投資家の様子見姿勢が強い」(ジョーンズ・トレーディングのマイケル・オルーク氏)との指摘があった。
週末に公表された世論調査の一部の結果を受けて、賭けサイトではトランプ氏が勝利する確率が下がった。トランプ氏が規制緩和を進めることで恩恵を受けるとみられていた金融株に売りが出た。ダウ平均ではJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスが下げた。4日の米原油先物相場が3%近く上昇し、原油高も投資家心理の重荷となった。
1日夕にS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズは、8日からダウ平均の構成銘柄にエヌビディアと塗料メーカーのシャーウィン・ウィリアムズを加え、インテルと化学のダウを除外すると発表した。インテルとダウが下げる一方、エヌビディアとシャーウィン・ウィリアムズが上昇した。
その他のダウ平均の構成銘柄では、アップルが下げた。著名投資家ウォーレン・バフェット氏の率いるバークシャー・ハザウェイが2日発表した四半期報告書でアップル株の一部を売却していたことがわかり、売りが出た。ユナイテッドヘルス・グループとトラベラーズも安かった。半面、セールスフォースとホーム・デポが上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も反落した。前週末比59.933ポイント(0.32%)安の1万8179.984で終えた。メタプラットフォームズやアルファベットが下げた。