衆院選は27日投開票され、東京7区に参院議員からくら替え立候補した自民党の丸川珠代元五輪相(53)は、落選が確実になった。
NHKはじめ報道各社が、午後8時になってまもなく、同選挙区の立憲民主党・松尾明弘氏の当選を伝える「ゼロ打ち落選」となった。
パーティー券収入822万円を政治資金収支報告書に記載せず、処分を受けたことで今回、比例重複立候補が認められず、小選挙区のみの立候補となった。子育てをする母親として、参院議員活動との両立を17年続けてきたことに触れながら、裏金問題には直接言及しなかったものの「ゼロからやり直してでも、この国を守りたい」と訴えた。
今回は小選挙区で勝ち残れなければ落選となる丸川氏は、これまで参院東京選挙区では100万票を超える得票をしてきたが、今回は裏金問題での党の処分と、参院から衆院へのくら替えのタイミングが重なる流れとなってしまった。元テレビ朝日アナウンサーで、参院議員の知名度はあったが、くら替えで小選挙区での戦いは東京選挙区全体の戦いとはまた異なる。そんな中、議員生命がかかった戦いをする形となっていた。
裏金問題への批判もあってか、他の候補とは異なり詳細な日程は公表せず、インスタでその日の活動を発信し続けた。。
2022年7月に銃撃死した安倍晋三元首相に近く、公示翌日の16日には安倍氏の妻昭恵さんが応援に入った。その際には「こんなに安倍先生がいないことが悲しく思える選挙はありません」と、涙ながらに訴え、裏金事件について「不透明な金の流れに気付けず、正せなかった」「本当に悔しい」と語った。「お助けください」と訴える様子には、SNSなどで強い批判も出るなど、逆風下での選挙戦を余儀なくされた。
選挙戦最終日はJR恵比寿駅前で石破茂首相と街頭演説。「政治を前に進める、日本を守るチャンスをください」と、かすれた声で訴えたが届かなかった。