地球観測衛星がとらえるボルネオ島の異変とは?
世界で3番目に大きい島である東南アジアのボルネオ島は、豊かな生態系を誇り、多くの生物が生息する熱帯林を抱えています。しかし、干ばつや森林火災がその生態系に深刻な影響を及ぼしています。
植物は光合成時に微弱な光を放出します。地球観測衛星で観測したその光の変化について解析した結果、エルニーニョ現象が発生した2015年の乾季に、地域全体の光合成活動の総量が著しく減少していたことが判明しました。特に島南部では、その減少が深刻なレベルに達していることも確認されています。さらに、森林火災の頻度や強度が高くなるほど光合成時に放出される微弱な光の量が減少することがわかり、衛星データがボルネオ島の危機的な状況を警告しています。
Map data ©2021 Google
衛星観測を用いたボルネオ島の干ばつ被害の検出
2024/08/26