スパルティナ・アングリカ / 国立環境研究所 侵入生物DB
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スパルティナ・アングリカ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 スパルティナ・アングリカ (写真なし)
分類群 維管束植物 単子葉植物 イネ科
(Poaceae, Poales, Liliopsida, Magnoliophyta)
学名 Spartina anglica
英名等 Common cord grass
自然分布 北米
形態 多年草.葉は緑色~灰緑色,葉身は革質で無毛,長さ10~45cm,幅6~15mm,先端に行くほど狭くなり,先端部は固い.円錐花序は長さ10~45cm,幅5~22mm.2~12個の穂状花序が葉より上に直立またはやや広がってつき,5~35個の小穂がつく.小穂は扁平な楕円形で,長さ8~15mm,幅2.5~3mm,軟毛があり,1個の花が成熟する.
尚,本種は英国に自生するSpartina maritimaと北米東部に自生するS. alternifloraとの雑種から生まれたS. townsendiiの倍数体.
生息環境 河口域,入り江などの沿岸部
温度選好性:温帯~暖温帯
繁殖生態 繁殖期:花期は6~9月
風媒花.種子,根茎による栄養繁殖.海外の侵入地では,不捻交雑雑種の倍数化により稔性を取り戻した個体が大繁茂している.
生態的特性 不稔の雑種が倍数化したことにより稔性が復活した.北米西部では花粉量が多く,開花期間も長いため,雑種が形成されやすいとの報告がる.
侵入情報
国内移入分布 国内未定着 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 国内未定着
侵入経路 護岸や干拓のために導入される.また,船のバラスト水などにより,北米西海岸,ヨーロッパ,オーストラリア南東部,上海など世界各地に侵入している.
侵入年代
影響 干潟など河口部の在来生態系の改変,競合,駆逐.シルトをトラップすることにより地形も改変する.クローンが一斉に枯死した場合は堆積土砂の流出が起き,水路を塞ぐなど自然改変・災害を引き起こす.
影響を受ける在来生物:国内に近縁種はいないが,干潮帯を生息地にする多くの生き物に影響を及ぼす.
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に2次指定された.
防除方法 抜き取り
問題点等 情報整理中
海外移入分布 上海,ヨーロッパ,ニュージーランド,オーストラリア,北米
備考
世界の侵略的外来種ワースト100

上海に既に侵入・定着しているため,日本の沿岸部においても十分定着する危険性がある.
スパルティナ属全種は2014年6月より特定外来生物として指定

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査においては,侵入が確認されなかった. 調査結果の詳細について,以下のURLから一覧表を参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
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