クワッガガイ / 国立環境研究所 侵入生物DB
(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
  1. 侵入生物データベース >
  2. 日本の外来生物 >
  3. その他の動物 アラートリスト >
  4. クワッガガイ

クワッガガイ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 クワッガガイ (写真なし)
分類群 軟体動物門 二枚貝綱 マルスダレガイ目 カワホトトギス科
(Dreissenidae, Veneroida, Bivalvia, Mollusca)
学名 Dreissena bugensis
英名等 Quagga mussel
自然分布 ウクライナ(黒海北西部沿岸)
形態 殻長3cm程度の固着性二枚貝.ふつうDの字型の殻を持つが,高く平らな殻の表層型(“epilimnetic”)と低く膨らんだ殻の底層型(“profunda”)の,形態・ハビタットの2型が知られる.ふつう明褐色・暗褐色のやや不明瞭な縞模様も持つが,色彩には変異があり,全体が明褐色~暗褐色の場合もある.基質に付着・群生するための足糸を分泌する.
同属のカワホトトギスガイ(ゼブラガイ)より少し大きく,殻はより丸みを帯び,色はより白っぽく縞模様は明瞭ではない.
生息環境 足糸により基質に付着して群生.主に淡水域だが汽水域にも生息できる.表層型(epilimnetic)は硬基質に付着.底層型(profunda)は泥質など軟基質にもぐって群生することもある.
温度選好性:亜熱帯~温帯まで
繁殖生態 繁殖期:春から秋
生態的特性 足糸を殻底部から分泌し,色々な基質に固着する.
食性:水中の栄養分をろ過摂食する.
侵入情報
国内移入分布 国内未定着 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 国内未定着
侵入経路 バラスト水に含まれた浮遊幼生および船舶等に成体が付着して移動する.
侵入年代 1989年に北米の五大湖でみつかり,エリー湖に侵入しているのが1991に種同定された.
影響 大量の養分を一年中濾し取り続けるため,湖沼の食物連鎖を崩壊させる.在来の二枚貝などの上に群生して窒息・成長阻害を引き起こす.汚染物質の生体蓄積により,本種を捕食した動物に影響を及ぼす.浅い水辺から水深130mの深さまで生息でき,大量の燐が排泄物として排出される.繁殖速度が速く,群生して取水パイプを詰まらせる等の被害がある
影響を受ける在来生物:在来の水生生物全般.
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に2次指定された.
防除方法 船舶を移動させる前に表面をよく洗浄する,汚染されている可能性のある釣り餌を水中に放棄しない,
問題点等 情報整理中
海外移入分布 北米(五大湖~セントローレンス川,ミシシッピ川,ネバダ州,アリゾナ州,カリフォルニア州),カスピ海,ロシア(ボルガ川),フィンランド,ドイツ,オランダ,ルーマニア.ウクライナ国内でも移入が生じている.
備考
令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査においては,侵入が確認されなかった. 調査結果の詳細について,以下のURLから一覧表を参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
基本・侵入情報 参考資料リスト