セアカゴケグモ / 国立環境研究所 侵入生物DB
(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
  1. 侵入生物データベース >
  2. 日本の外来生物 >
  3. その他の動物 >
  4. セアカゴケグモ

セアカゴケグモ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 セアカゴケグモ

クリックすると拡大画像が表示されます

セアカゴケグモ
分類群 節足動物門 クモ綱 クモ目(真正クモ目) ヒメグモ科
(Theridiidae, Araneae, Arachnida, Arthropoda)
学名 Latrodectus hasselti
英名等 redback widow spider
自然分布 オーストラリアと考えられているが,判然としない.
形態 成熟した雌の体長は約0.7~1cm.全体が黒色で,腹部の背面に目立った赤色の縦条がある.雄の体長は約4~5mmで,腹部背面は灰白色で中央に縁取りのある白い斑紋があり,その両側に黒紋が2列に並ぶ.成熟した雄は,腹部が細く頭部の触肢が丸く膨らんでいて区別できる.卵嚢は直径1~1.5cmで乳白色である.外来種のハイイロゴケグモ,八重山諸島に生息する未記載種ヤエヤマゴケグモと同じゴケグモ属に属する.
生息環境 冬季の大阪府における調査では,成熟したメスが大量に枯れ草や紙屑などを網で絡め,卵のうと共に完全な閉鎖巣を作っていることが確認された.
温度選好性:発育零点は15℃
繁殖生態 繁殖期:真夏
産仔数:7~8の卵塊を生涯に産出し,1卵塊あたりの卵数は数10~200個.
生態的特性 穴や隙間に強い糸で不規則な網を張る.性質はおとなしく,攻撃性はない.脅かされると,すぐに巣から落下して擬死する.
食性:昆虫等
侵入情報
国内移入分布 北海道, 岩手県, 宮城県, 山形県, 福島県, 群馬県, 茨城県, 栃木県, 埼玉県, 千葉県 ,東京都 ,神奈川県, 山梨県, 新潟県, 長野県, 静岡県, 愛知県, 石川県, 福井県, 岐阜県, 三重県, 京都府, 大阪府, 滋賀県, 奈良県, 和歌山県, 兵庫県 (淡路島含む), 岡山県, 広島県, 山口県, 鳥取県, 島根県, 香川県, 徳島県, 高知県, 愛媛県, 福岡県, 佐賀県, 熊本県, 長崎県, 大分県, 宮崎県, 鹿児島県, 沖縄県で発見記録あり.近畿地方・東海地方は特に多い.茨城県では,2013年1月,岩手県では2013年6月,熊本県では2013年8月,千葉県・福島県・鳥取県・静岡県では2013年9月,愛媛県では2014年1月に初記録された.石川県・福井県・埼玉県・東京都では、2014年に初記録された.2015年には北海道、島根、新潟、大分で、2016年には長崎と山形で、2017年には富山で、2019年には長野で発見され、2020年7月現在未発⾒地域は2県である。 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
詳細マップはこちら
移入元 不明
侵入経路 建築資材などに紛れ込んで侵入した.
侵入年代 国内初記録は1995年
影響 神経毒を有する.
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に指定された.
防除方法 ピレスロイド系の殺虫剤散布
問題点等 情報整理中
海外移入分布 米国など
備考
日本の侵略的外来種ワースト100
ゴケグモ属全種は2015年10月より特定外来生物として指定

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
基本・侵入情報 参考資料リスト