基本・侵入情報 | 参考資料リスト |
基本情報 | ||
和名 | ツヤハダゴマダラカミキリ | (写真なし) |
分類群 | コウチュウ目 ハムシ上科 カミキリムシ科 (Cerambycidae, Chrysomeloidea, Coleoptera) | |
学名 | Anoplophora glabripennis | |
英名等 | Asian long-horn beetle | |
自然分布 | 大陸中国(香港含む)~朝鮮半島 | |
形態 | 成虫の体長20~35mmのカミキリムシ.体幅は7~12mm.11節の触角を有し,触角は雄で体長の約1.5倍,雌で約1.3倍.触角の節に明瞭な白黒縞を持つ.外皮は光沢のある黒色で,上翅に不規則な白色~黄色の斑紋を有する. 卵は乳白色で長さ5.5~7.0mmの長楕円形で両端がやや湾曲.幼虫は体長50mm程度で,孵化直後乳白色で摂食すると淡紅色,頭部は褐色に.老熟幼虫は黄色を帯びる.蛹は長さ30~37mm,幅11mmほどで乳白色~白色. 在来の同属種ゴマダラカミキリに類似するが,前胸背前縁,後縁付近にあるくびれは弱く背面中央は隆起せず,背面の2紋を欠き,上翅の肩部に数個の平圧された小さな顆粒状点刻を持つのみで,基部全体に顆粒状点刻を有しないことなどで区別できる. | |
生息環境 | 植林地,果樹園,街路樹など.様々な樹木に寄生.樹冠など安全な場所に留まる. | |
繁殖生態 | 成虫は5~10月に出現,雌は寄主植物に穴を開けてその窪みに産卵.孵化10~15日後に,幼虫は材に穿孔し,秋~冬に材を食べる.1齢~3齢初期の幼虫は師管部を,3齢後期~4齢は辺材部を食べる.心材部で越冬.6月初旬に蛹化.羽化すると6~18mmの脱出孔を開けて脱出. | |
生態的特性 | 雌は複数の雄と交尾し,一生産卵を続ける.雄は雌を守る習性がある.寿命は雄4~50日,雌は14~66日. 食性:様々な樹木の材を食べる. |
侵入情報 | ||
国内移入分布 | 2002年に神奈川県横浜市中区のアキニレ街路樹で出現したが2004年9月までに防除された.このほかには,散発的な記録が3例あるのみ(1860年[地点不明]および1911年[石垣島]と1912年[熊本]). 2021年に,兵庫県神戸市六甲アイランドで定着が確認され,2022年2月までに,宮城県,福島県,茨城県,埼玉県,富山県,愛知県,兵庫県,山口県で発生が確認されている. |
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません 詳細マップはこちら |
移入元 | 不明 | |
侵入経路 | 木材梱包剤に付着していた可能性が指摘されている. | |
侵入年代 | 2002年,横浜に一時的に出現. | |
影響 | さまざまな樹種を食害.本種の原産国である中国では植林した木の40%が被害を受けている.侵入先のニューヨーク,シカゴ,オーストラリアでも被害. 影響を受ける在来生物:カエデ属,トチノキ属,カバノキ属,ハコヤナギ属(ポプラ),ヤナギ属,ハンノキ属,ネムノキ属,ニレ属,グミ属,センダン属,クワ属,スズカケノキ属(プラタナス),リンゴ属,サクラ属,ナシ属,ナナカマド属など多数の樹種 | |
法的扱い | カミキリムシ科は検疫有害動物(植物防疫法) | |
防除方法 | 情報整理中 | |
問題点等 | 情報整理中 | |
海外移入分布 | オーストリア,フランス,ドイツ,イタリア,ポーランド,スロバキア,米国(イリノイ,ニュージャージー,ニューヨークの各州) |
備考 |
世界の侵略的外来種ワースト100
令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx ※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある. |
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